私とアンティークジュエリーとの出会いは、イギリス留学中でした。
それまで、ほとんどジュエリーを身につける習慣のなかった私が、
アンティーク＆ヴィンテージジュエリーと衝撃的な出会いをしました。

古いものが好きだった私はロンドンのアンティークマーケットで、
大好きになったヴィクトリア＆アルバート美術館で、
アンティーク＆ヴィンテージジュエリーに出会ったのです。
「こんなにも、美しくて、強くて、繊細で、、、
時に狂気さえも感じるジュエリーの世界があったなんて。。
こんなジュエリーだったら、私も着けたい。」

そこで、疑問に感じたことがありました。
古いものが好きで、日本でヴィンテージ家具や食器を使っていた私が、
なぜ、イギリス留学するまで、一切アンティーク＆ヴィンテージジュエリーに
出会うことがなかったんだろう？？？

調べてみると、色々なことが分かりました。
イギリスも、日本も、ジュエリーの世界は高齢化が進んでおり、
私のような世代のバイヤーがほとんどいないこと。
私のようなファッション好きの人が、アンティークジュエリーに接する機会がないこと。
現代のファッションに合うような、アンティークジュエリーが提案されていないこと。
アンティークジュエリー＝古臭い？というイメージを覆したい！

30代の、ファッション好きの私だからこそ、ご紹介できるジュエリーの世界があるのかもしれない。
私がバイヤーになるなら、現代のファッションに合うアンティークジュエリーを
提案したい！
だって、現代にコルセットを着けている女性などいないのだから。
モダンとアンティークのミックス、、は最高に素敵な化学反応が起こるのかもしれない！

その気持ちと情熱だけで、アンティークジュエリーの本を買い占め、
必死で翻訳しながら、勉強しました。

何もかも、分からない…
途方に暮れる日々が続いても、アンティークマーケットに通い続け、
だんだんと誰が素晴らしい、本物のジュエリーディーラーさんのかが見分けられるようになりました。
ジュエリーから放たれるオーラが違うように感じたからです。

素晴らしいディーラーさんに話しかけて、
「どうしてもアンティークジュエリーのプロになりたい！真剣です。
教えてください！名刺を下さい。あなたから買い付けしたい。
必ず連絡します。」

「その気持ちは伝わってきた。
あなたが若いとか、日本人であるとかは関係ない。」

私は、こうして少しずつ、アンティークジュエリーのことを学んでいきました。
キャリアが数十年あっても、まだまだ…という世界。
私など、ヒヨコです。
でも、一生かけて、追求する世界に出会えたことを幸せに思うのです。

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