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プロジェクトの心得、知識、そして作法

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プロダクトマネージャー、プロジェクトマネージャー、プロジェクトファシリテーター向けに書いたnote。考え方やノウハウなどを整理しまとめていきます。
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2021年2月の記事一覧

関係性を可視化するプロジェクトデザイナーにとって必要なスキル、システム思考

昨日書いたnoteの続き、プロジェクトデザイナーにおける設計の「DESIGN」 この設計の「DESIGN」に必要なスキルの1つはシステム思考 様々な条件、課題、要望、そして個人のやりたいことの関係図を整理。本来課題は個々に存在するのではなく、前後に何かしらの関係が有る。複数の条件が重なる事もある。 例えば、条件Aが前提にあるから課題Bが存在する。ならば条件Aが無くなれば、課題Bも元々存在しない。とかね。 1つの課題だけに注力して解決をしようとしても、その根っこの部分か

プロジェクトデザイナーにとっての設計の「DESIGN」

プロジェクト最初の難問は、関係者間で"様々なズレ"があること。 これを2つのデザイン(設計のDESIGN、意匠のdesign)の力で「共創の景色 / 実現すべき未来」を描くことで"様々なズレ"を解決する役割がプロジェクトデザイナー。 "様々なズレ"とは何か? ・見ている景色が違う ・視座・視点・方向が違う ・解像度が違う ・時間軸が違う 他にも色々ある。組織文化とかね。 これを2つのデザイン(設計のDESIGN、意匠のdesign)の力で「共創の景色 / 実現すべき未来

同時に複数のプロジェクトを推進するための5つのポイント

プロジェクトには期間がある。目標となるゴールもある。 ただやれば良いという訳ではない。 同時に複数のプロジェクトが発生しかも圧倒的リソース不足。 そんなことは何時でも発生する。日常茶飯事。 例えば、10個のプロジェクトがほぼ同時に発生した場合どうすべきか? ・手当たり次第に着手を始めるか ・またはリソース確保に回るか ・期限をずらすことを考えるか ・幾つかを辞めるか 私が意識している「同時に複数のプロジェクトを推進するための5つのポイント」 1. プロジェクトの優先順

標準化とは何か? - PMO業務を整理するその3

プロジェクトワークにおける標準化とは何か? 簡単に言うと、プロジェクト環境・ルールの策定・改善および標準化をする役割、職務は「PMOエキスパート」と言われている。 標準化した方がよいものは例えば、ステークスホルダー対応(報告書)、スケジュール管理、進捗管理、品質管理、コミュニケーション、コスト、リスク管理、会議設計、サイト更新フロー、顧客管理、提案書のフォーマット(pptのテンプレートなども)、要求定義策定、分析フローなど ところで何で標準化するんだっけ? それは標準化

PMOは何の業務を負担すべきか? - PMO業務を整理するその2

PMOとはProject Management Officeの略。このPMOの需要、今まさに凄くあるんじゃないか?って肌感覚があるので整理のためにnoteを書いていく、本日は2日目 PMOは何の業務を負担すべきか? 別の言い方をすればPM(プロジェクトマネージャー)ができない・やらないけど重要な業務範囲はどこか?って事。 これを組織の中のPMとPMO役割をプロジェクトを期間までに成功させる。という視点で考えてみる。 PMは、自分のプロジェクトを期間までに成功させる。

PMOはPMを補完するのが役割 - PMO業務を整理するその1

PMOとはProject Management Officeの略。このPMOの需要、今まさに凄くあるんじゃないか?って肌感覚があるので、整理のために本日のnoteを書いておく。 前提として、全ての能力を兼ね備えるスーパーPMは希少種(ほぼいない) 「ビジョナリー、先見性」「マネジメント」「ファシリテーション力」「リスクへの感度」「専門家と対等に対話ができる」「プロジェクトの作法をしっている」「コスト管理」などなど 全ての能力を兼ね備えるスーパーPMは希少種 これらのPM

プロジェクトは「成功の定義」から

プロジェクトは成功を定義するところから始まる 「成功の定義」が無い場合はプロジェクトの前段階。具体的に「成功の定義」があることでプロジェクトになる。 「プロジェクトは「成功の定義」をつくるところから始めてみよう!」的な緩いことを言っているわけでは無い。プロジェクトは成功を定義するところから始まるのだ。 成功の定義=プロジェクトのゴール 「成功の定義」があると、意思決定のツールとして使うことができる。 「成功の定義」がないと、意思決定が適当になる。 「成功の定義」があ

効率的なチームとしなやかなチーム

自分の仕事の範囲はここ。貴方の仕事の範囲はここ。例えばプロジェクトにおける担当はどこか?その期待値・クオリティはどこまで求めるのか? チームでプロジェクトを行うということはそれぞれの役割を決めることはとても重要。チームメンバーは「自分の仕事をまずやる」これは当たり前の話しとして、大事なのは「どこまでが仕事の範囲か?」って事。 誰かの仕事と誰かの仕事には境界がある。 例えば以下の図。六角形が一人の業務範囲と作業時間とする。 緑チームと青チームでプロジェクトを推進する。

プロジェクトアプローチ図のススメ

プロジェクトアプローチ図とはプロジェクトを進める工程において、どのような塊があるか、それをどういった順番で進めていくかを整理したもの。 作成するメリットは2つ 1)プロジェクトアプローチ図の順番通りに作業を進めていけば、後戻りが無くなる。(各工程で完了を確認するのが前提) 2)同時に進められる作業工程が可視化される。つまり人さえいれば作業日数の短縮にも繋がる。 プロジェクトの最初に、プロジェクトメンバー皆で共通の認識として整理を行おう。どこが大事なポイントか?承認・決済の