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小さなチームが成果をだすためにやったこと

本noteを大幅に再編集しました。

チームをうまく軌道に乗せるってどういうことだろうか?
組織って何だろうか?
事業を立ち上げ、成長させるってどういうことだろうか?

こんなnoteを2019年の冬に書いた。それから2年で私の周辺も大分変わった。改めて振り返ってみよう。また内容は「組織を越えた、プロジェクト活動という視点」で一部加筆・修正を加えている。

はじめに

ほんの少しの思いつき、信じて推進する心。1年前のスキルから考えれば無茶苦茶な事もなんとなく手に入れつつある。結構遠いような気がしたところも、なんとなく行けるんじゃないかな?という感じ。そう徐々に世界が広がっていっています。でもまだまだ物凄く小さいです。

でも日々小さい手応えを感じ当ています。

「おかいもの研究室」は1年後にはもうなくなってるかもしれません。様々なことがうまく回れば、大きくなっているかもしれません。まぁ未来はわかりませんが、今は途中段階の話を書いておこうと思います。

私たちは仕事の在り方についてチャレンジします。何が本質か、考えて行動をしていきます。

(2017年1月頃の私のメモ書きより。)

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1章
立上げ

2人のチーム。
2016年4月、BtoB企業において正式にUX関連の組織が立ち上げました。「おかいもの研究室」です。それまでは、部活的に活動しつつ、サービス名称としてはAPSショッピングカートサービス(CARTSTAR)の1つのオプション的な立ち位置でした。それが正式に組織化され、会社の組織図にも記載されております。メンバーは社員2人、スポット支援のパートナーが一人(人間中心設計専門家)

さぁ始めよう。

2章
チームビルディング

吹けば飛ぶ、弱いチームの心がけ

実績もない、チームのノウハウの蓄積も経験値も少ない、正攻法でやっていたら時間がかかる。会社は成果が出るまで何年も待っててくれない。
吹けば飛ぶ。とても弱いチームであることをしっかりと認識する。
まず自分たちの認識が大事だと思っている。
半年で何かしらの成果をあげる。

計画は最小に

吹けば飛ぶチームに長期のビジネスプランは不要。
エクセル管理は最小に。
本当に大事なのはチームとして最短で成果を出すこと。
そこをマネジメントしなければいけない。
最短で出せる成果を定義そして、上と約束し、約束通り成果を出さなければいけない 。

ミッションは2つ

言われたミッションは2つ
1)ファンを作れ。おかいもの研究室はメディア受けしそうだから、とにかくファンを作れ。
2)「おかいもの研究室」は事業部門にいる。事業組織なら売上も必要だ。

コミットする数字は慎重に

売上の数字作り方は慎重に。
売上を作れるのは2人しかいない。
現時点で確実性のある売上をベースに、後は自分たちの時間の50%で作れる売上を足す。
高すぎても、低すぎても駄目。

稼働できる時間を常に意識して、時間をお金に換える部分を意識する。

失敗はNG

立ち上げたばかりのチームだから失敗許される。そんなことはない。むしろ逆。立ち上げたばかりのチームだから失敗すれば即解散。とにかく成果を出す。自分たちの価値を高めてしっかりと会社に利益を貢献できる可能性を示す。

利益は直接的な売上、間接指標はファン作り。

社内政治はしない。でも外の力は利用

社外から攻める。(社内からは攻めない。)
外の人がいいと言ってきたらそれを内部の人に伝わるように事を運ぶ。 

外部の人がいいと言ってくれた。
「 小さな勝利」 この小さな勝利を逃さない。
きちんと伝わるように手を回すのが大事。
上が見ていてくれるさ、なんて考えは駄目。
ちゃんと伝える。自分たちで伝える。

チームの独立性

これまでの慣習で、今の仕事を引き続きやってくれということは案外多い。

全部やっていたら自分たちの成果が出せない。チームが倒れてしまう。
引き継ぎは迅速に。その後はブロックが基本。

会社から組織化されたということは、自分たちのミッションをやらないといけない。チームとしての独立性は確保しなければ!
成果を出すためにはそうするしかない。

やらないことを決める事が大事、独立性が大事

身軽で、そして目標に向かって

成果を出すためには、活動した分だけ前に進みたい。
大事な点は
・関わる人は最小に。
・ルールはほとんどなし(どうせ変わるから、どうせ自分達で変えるから)
・優先度は自分たちで決める(決めるしか無いから)
・100%完璧なものはいらない50%でリリース。後で修正、不可はダメだけど、可でよい。小さい進捗。
・説明は最小に、行動は大胆に、でも大胆さは悟られずに。

何が提供できるのか?何を提供するのか?

兎にも角にも「志」は大事
サービスを作る時に一番大事なのは志(ビジョンや思想という言葉でもOK)

私たちの志は「中小ネットショップを元気にする」

ピンポイントで市場を開拓
狙った市場は「中小ネットショップの市場×UX市場」
我々が狙ったところは重なり合ったところ。
ブルーオーシャンかも知れない。(市場無いかもだけど)
他社が真似できな領域を狙う。(市場無いかもだけど)

■3
個人の想い・ナラティブを重ねる

個人のスキルを再編集・特技をまとめる

一人は10年以上楽天のショップのデザイナーを担当していた。
彼は常々言っていた。自分があの瞬間に欲しかった情報を 提供しよう。
自分自身が満足できるものを提供しよう。

ナラティブ

二人のナラティブを組み合わせる。最小公倍数でも最大公約数でもない、ナラティブを重ねてミッションの解像度を上げていく。

コンサルタントではない

コンサルタントと言われるけど違うよ。
私たちは一緒に成長していきたい。
結果を一緒にだしていきたい。大変だけど、そこから信頼が生まれる。
そういうポジショニングを確立していきたい。

■4
勝利をつかむ戦い方

目の前の制約、制約、制約

ユーザーテストの事業を立ち上げる。
残念。ユーザーテストについての営業できる人は事業部にはいない。
だったら自分たちでやるしかない。

でもいいね。直接的に話しを聞ける機会が得られるから。

予算も少ない。広告などは出せない。
事業としては大きな制約だ。どうやって市場に入り込むか。
とりあえずブログを書こう
制約はチャンスかも。とりあえずブログを書いた。

その記事を見てとある某EC団体の理事から 面白いじゃない!!
今度講演会やってよ!!! 

小さな勝利がまた1つ

ブログはPVが少ないがブランディング的には一定数の効果上げた。
制約は自己鍛錬の場でもあった。
ブログを書いた。書いた。書いた。

今だったらnote書くよね。

■5章
面倒と向き合う。または逃げる。

他社と一緒にやれば良いじゃない

全部やる必要ないということに気づいた。 ちょっと周りを見ればいろんなサービスがある。一緒にやろうよ。共闘しよう。市場をつくろう。

生産性?上げるしかない。だから「やらないリスト」

捨てられるものは捨てちゃおう。
まずはそこから。

やらないリスト

やることを徹底的にやる。でもやらないことはやらない
とにかく仕事が急速に増えていた。
タイミング悪く2つも3つも案件が同時に決まった。

やらないことはやらない。(難しい。全部はうまく出来なかった。)

2016年のメモにはこんなことが・・・。

・会議は小さく
・会議は面倒
・会議は戦い

何があったんだろう・・・。思い出せない。

すぐ忘れよっと、あとで思い出すから。

覚えてらんない。
何か多すぎたらしいね。(今振り返っても思い出せない。)

計画もざっくり。

我々は目先のことしか計画はしなかった。
短期計画のみ。
どうせ変わるからね。

でも予実はほぼぴったり

ちなみに実績は99%(わずかに未達)
結構計算が合ってた。(最後追い込みしたけど)

■6章
モチベーション

初期のモチベーションマネジメント

モチベーションは小さな勝利から。
チームのモチベーションは小さな勝利に気づくこと
それをちゃんと喜ぶこと

■7
スタッフのマネジメント

ファースト・ミッション

「お前の知識を全部書き出せ」

しつこく同じことを繰り返す

やがて同じ言葉で話し出す。
洗脳というべきかも

委ねるタイミング

失敗許されない。 だから失敗しないように予防線を張っておく。
根回し大事。社内政治も必要。
しかし委ねるタイミングは 早い方がいい
「任せた」 全部お前が決めて結果だけ持って来い。 報告はしろ。 困った時だけ相談しろ。
念の為、チーム外と話すときはメールでccには必ず入れておいて。
メッセンジャー使ったとしても結論はメールしておいて。

タイムマネジメント、時間の50%はメディア向け

タイムマネジメントは重要。
そこで決めたのが50%メディア活動。
おかいもの研究室にとってのメディアとは
・ブログ執筆
・登壇の資料作成
・会報誌作成
など

メディア活動は営業活動。
とても大事。
やるしかない。

面白いと思えばやってよし。
勝手に判断してくれ。
例えば、ゲームのアイトラッキング面白そうだなーと思ったから、やってみた。(結構時間使ったけど・・・、)

■■8章■■
組織の中で

組織の中で

最初は部活だったけど、組織になったタイミングで部活は終わり。
中途半端に判断しては行けない事もある。

組織の距離間は大事

新規の小さいチームは他のチームとの距離感が大事。
例えば物理的な距離も同じ。
 席が近すぎると頼み事が来たりする。
席が遠すぎると わからなくなるよね
だからちょっと離れたところに座っている。そこが大事。

惰性はお断り

組織として独立後
コミュ二ケーションコストは減らさないといけない。
自分たちで物を作る企画し調査をする。
一番の商品は自分。
徹底的に時間を作る必要がある。
意識してやる必要がある。
だからどうやったらコミュニケーションコストを減らせるか?ってことに慎重に。これば私のマネジメント・
惰性で呼ばれているミーティングは整理。
チーム内の定例はなし 週報もなし
シンプルに。
そして目立たない。
目の前に集中。

小さな勝利をさりげなく報告はする

小さな勝利は社内では目立たない。
まだ黒字でもなんでもないから。
でも報告はする。
将来の可能性も含め、小さな勝利はその根拠として

■■9章■■
ブランディング

名前の力を侮るな

「おかいもの研究室」という名前は強かった。
一般名詞(カテゴリとして考えられる)ではなく固有名詞
名称が競争相手の名前以上に固有性で勝っていることが望ましい。
・短くする
・単純にする
・名称からカテゴリーを連想させる
・ユニークな名称にする
・名前に韻を踏ませる。

真っ先に人々のマインド中に入り込むことに成功

※一部ですけどね。

お金で解決したブランディング

・最新鋭のアイトラキング機器を買ってもらった。
・お金で解決できることはある。

強みを宣言する

最初の強みは、
・ASPサービスとしての実績の背景
・BtoCスキル
・社内の広いカフェ(会社の目に見えている力をフル活用)

無名は無色

色がついていないということはとてもいい。
だから何でもやってみる。
・ユーザー調査
・UXプロジェクト支援
大事なことは「中小ネットショップを元気にする。」実現すべき未来からぶれなければよい。

人前で話すメリット

ライトニングトークという5分間のプレゼンがある。
そこにスポンサー枠として登壇するというところから開始。

大事なのは話が面白いこと。受けること。
5分のライトニングトークを全力で準備して全力でプレゼンをやる。

人前で話すと反応が帰ってくる。
この反応には、沢山のヒントがある。

ファン作り

1人づつ、少しづつ。丁寧に。

ノウハウは公開

ユーザーテストの結果とか越境ECの調査レポートとか、おそらく普通のコンサルティング会社は見せない。

全部見せちゃえ!!

これ大事。

そして「虎の威を借る狐」作戦

外に出るときは二人だけ!ということは特に言いません。
(聞かれたら言うけど。)

大事なのはBtoCの企業がBtoBに!って言うインパクト
NHNグループはゲームが強いからね。
BtoCが強いからね。
そんなNHNがBtoBも!とかそんな感じ。

UX業界に正面玄関からは入らない。

中小ネットショップ業界で アイトラッキング・ユーザーテストという武器を使う。磨く。

アイトラッキング×スマートフォン× 中小ネットショップ

この領域でナンバーワンを狙う。これが評判になった。

中小ネットショップ業界&スマホのユーザーテスト第一任者として 名を上げてUX業界と付き合う。

市場への参入?

市場への参入は特に考えていなかった。
来たものを受ける。ただそれだけ。

なにが市場に響くのかよくわからないから、取り敢えずメニューだけ作っておいておく。響いたらそこを強化していく。これがなかなか上手くいかない。

市場をつくることを意識しつつ、既存の市場を考えて狙うってことはしなかった。

最初は知人からの仕事

まぁそんなもんです。

サービスを進化させる 

クライアントの利益
クライアント の利益はなんだ?
第一の問い われわれの使命は何か
第二の問い われわれの顧客は誰か
第三の問い 顧客の価値は何か
第四の問い われわれの成果は何か
第五の問い われわれの計画は何か

積み重ねて

地道に追加されることが大事。
少しずつ少しずつ積み重ねていく。
積み重ねたものは頭の整理のためにブログにしていく。

日々振り返り、言語化して、解像度を上げていく。

顧客の声と外野の声

顧客の声と外野の声は違う。
社内のどうでもいいアドバイス。知ったことではない。(言っちゃった)

拡散と収束を繰り返す
広げては小さくする。
何が受けるか分からないからとりあえずやってみる。
下手にはでない。下手に出る必要はない下請けではない。
変な圧力に屈しないことが重要。

企業のバックボーンを利用

会社の持っている資産を使うって大事です。

■■10章■■
そして整える

続・共感こそ全て

共感こそすべて。
社内でも社外でも全てそれがなければ何もできない。

慎重に、チームの拡大は慎重に、面接は2時間

新しいメンバーを採用することにした。(最終的に流れました)
1人追加。
とびきりの人が面接にやってきた。
面接は2時間。
その中での面接はこんな感じ。

まずはお互いの自己紹介、すべては対等。
おかいもの研究室は特殊かもしれないので、まず自分達のプレゼンをやった。大事なことがずれていたらダメだから。

こちらも面接を受けている。そんなイメージ。

仕事が忙しいから無理して人を採用しても、きっとうまくいかない

仕事が忙しかったら仕事を減らせばいい。

強みに集中。将来の強みに集中。
オペレーター的な仕事はお手伝いを頼みばいい。
日々精進、最前線。
いつでも最前線に立っていることが重要。
雑用も大事だけどね。そこは減らしていこう。

貪欲に

何が自分たちにとって大事なのか?
武器は磨いているか?
自分たちの武器は何か?ということをいつもいつも見直し。
ユーザー調査のテクニックか、 プレゼンのテクニックか、 戦略策定か、 ビジネス設計か、、、、生き残るために進化する。

別の場所の可能性

ネットショップ関連以外のところにも顔を出す。
例えばテクノロジー系のイベントでライトニングトークをやってみる。
常に視座を変えて、別の場所の可能性を探っている。
環境に適応する。
環境は常に変わっていると思う。

おかいもの研究室ができた2015年はまだAIとか アマゾンの配送スピードとかそんなのは、ほとんど言われてなかったと思う。でも何がわからないけど、何かあるかもしれないから参加してみる。

自分たちの戦い方

それぞれが自分たちのファンを作って、自分達の強みを強化するしかない。
そしてそれぞれの情報をシームレスに連携させる。

大事なことなので何度も書いてある。

競合相手

いたかなぁ。一緒にやろうって人はいたけどね。

自分が商品、自分をブランド化

自分中心でいいと思う。
自分が何になりたいか?
そういうのがとても大事だと今でも感じている。

2019年11月「おかいもの研究室」終了。
立ち上げから成長そして終了。ここで得た経験と知見は、2019年の今主に「リーダー育成」という私の新たなミッションに活かしています。


人生100年時代を豊かにするために社会寿命を延ばす「セルフデベロップメント産業」を共創

2021年4月「SUNDRED / 新産業共創スタジオ」の「セルフデベロップメント産業」で新しい産業をつくる。

チームインタビュー記事

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