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鳥観力という企画者の資質

1年前「エンジニアのための企画入門」というイベントに参加した。第1部の登壇者である吉政忠志さんの「企画に対する考え方」企画者を対象にしていない分、より具体的な部分も多かったので、1年前のnoteを編集して再掲載。

3つの大事な要素「三角形のロジック」

「主張」:この企画で実現したいことを一つにまとめて書いたもの
「理由付け」:「主張」を実現するメリットを書いたもの
「データによる証明」:「主張」を実現するために必要な予算、人員、
スケジュールなど数値的なものを書いたもの。企画書の実現性を証明
したデータという意味でもある。

<ポイント>
企画の仕事をしている人にとっては「当たり前」と思うのかもしれないが、企画を書いたことない人っては「当たり前」ではないのかもしれない。

企画職の初心者がつくる企画書にありがちなのが「主張」しかないもの。何故その企画をやるのか?その根拠は?とても大事である。

ちなみに「データによる証明」は難しい。そもそも「正確なデータによる証明」ができないことは多い。新し企画を行うときは尚更。

その場合でも、間接的なデータや過去事例のデータはだいたい探せばあるので、うまく整理しておこう。またまったく「データ」がない場合は、革新的なアイデアなのか、見向きもされなかったアイデアなのか、さてどっちだろうか?

鳥観力

企画が採用される人、採用されやすい人、企画のエースが、大体持っているのが「鳥瞰力」。「鳥瞰力」とは、鳥が空から見おろすように、高い所から広い範囲を見おろせる能力。全体を大きく見渡せる能力。

吉政さんは「鳥瞰力」の大切さを説いている。吉政さんの著書『ITエンジニアのための企画力と企画書の教科書』に「鳥観力」の大切さがイメージされやすい言葉で書いていたので引用しておきたい。

採用される企画とは、決裁者の上司からの依顔を実現するための企画だ。この際、自分に与えられたミッションを理解するだけでなく、決裁者である上司の感覚を把握できているに越したことはない。そのほうが採用される企画を作りやすいからだ。

決裁者は複数のミッションを持っているので、ほかのミッションより自分の提案した企画の優先順位が高く見えたほうが採用されやすい。つまり決裁者の抱えている複数のミッションも把握できた方が有利だ。このように自分の担当を超え広域の事情まで把握できる力が、ビジネスにおける鳥瞰力といえる。

鳥瞰力があると、決裁者の気持ちになって企画を作れるようになるので、余計に決裁者の心に刺さりやすく、採用されやすいものになる。

また、「鳥瞰力」はさらに鍛えて、上司や企画の依頼者の先の、消費者の気持ちになれることを考える。未来の消費者の気持ちもね。

企画が採用される。と企画が成功する。は天と地ほどの差があるからね。

繰り返すけど「鳥観力」は本当に大事。

吉政忠志 著:ITエンジニアのための企画力と企画書の教科書





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