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さよならブロディ

かつて私はプロレスファンであった。
そう。まだアントニオ猪木が第一線に君臨しておった。
長州力が新日本プロレスに反旗を翻したころでもある。
そうそう!初代タイガーマスクがいきなり登場した時期だ!
あれは衝撃的でしたなー。

「ミル・マスカラスよりすごいやん!」

そう思った。
そして

「アニメのマスクと違う・・・・」

とも思った。
そりゃまあ、あんな立体成型のマスクは作れんやろ。

そんな感じで回りが猪木だ長州だタイガーだと言っている中、
私が好きだったレスラーがいる。
その一人が

 キングコング ブルーザー・ブロディだ。


※写真はウイキさんから借りた。

なんといってもビジュアル。
まさに野生である。
なんか毛皮みたいなブーツを履いてたのが
とても印象的だった。
あんなのでプロレスやってたら
蒸れてしょうがないのではないか?

あと鎖をジャラジャラさせながら登場するのだが
なぜか「ワーオ!ワーオ!」と叫んでいる。
観客も一緒に叫んでいる。
ブロディが登場すると超盛り上がる。

そして何より登場曲がいい!
そう!伝説のロックバンドレッドツェッペリンの

「移民の歌」である!

ジミーペイジの重たいリフに合わせて
ロバートプラントがただ叫ぶ!

「ア~アア~アー!!」

これまた野生の雄たけびである!
これを使わずしてブルーザー・ブロディはなかろう!

確かに猪木の闘魂もいい!
長州の反骨精神もいい!
タイガーの技もかっこいい!

だがしかし。
それらをただただ
「野性味とパワー」で超越しているのだ。

これほど熱く語っておきながら
実はブロディの試合はあまり記憶がない。
なんなら生で観たこともない。
でも数十年たっても圧倒的な存在感で
私の中に生き続けているのだ!この男は!!

今改めて「なぜブロディなのか?」を考えてみたら
あることに気が付いた。それは

男は基本的に圧倒的なパワーが好き

ということ。
そう!男はスペック重視なの。
そして自分ではかなえられないことを
体現してくれていることに
リスペクトをしているのだ。

そんなブロディ愛が残っていた私は
なんと自分のバイクにも

   ブロディ

という名前をつけてしまった。

ホンダのレブル500である。
レブルとは反逆者という意味らしい。

まさに!ブロディではないか!!
そう!俺はブロディにまたがり、
自分の老いに対して反逆するのだ!!

と思っていたが、ブロディはもういない。
そう手放したのだ。
実際3年半タッグを組んでいたが
なんだかんだで乗る機会がほんとなかった。
ごめんよブロディ。
でも今の俺は力強さじゃない、野性味でもない

気軽に楽しめる相棒

これが必要だったんだよー。


在りし日のブロディ。やっぱかっこええなあ。

追伸1
ブロディはまだバイク屋の店頭に並んでいます。
早く良い人のところに行けますように。

追伸2
実はブルーザ―・ブロディよりもスタン・ハンセンが好き(笑)
でもバイクはやっぱりハンセンよりブロディやわ。