降霊の箱庭 ~第四話~
<前話>
「ほんっとに馬鹿みてぇだ」
図書準備室を出てすぐ。
溜息交じりに、割垣蓮は呟いた。
蓮はそもそも面倒臭がりだ。
宿題も委員会活動もきちんとこなすが、サボれるものならいくらだってサボりたい。そうしないのは、教師に叱られるという上位互換の面倒を避けるために他ならない。
服装や髪型は、この面倒な日常に対するせめてもの抵抗だった。
最初は当然、叱られた。生徒指導部室に呼び出され、完全に不良生徒のレッテルを貼られた。しかし一年生の夏頃、クラスの友人を私刑していた犯人をとっ