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徒然なる双頭のスッポン

驚くほど鮮明に夢を覚えているときがあって、まぁ、そんな時はだいたい悩みを抱えているか、或いは潜在的な不安を抱えているかのどちらかだなと思ったりします

夢については心理学的なアプローチとして夢判断があったり、それを応用したか便乗したか統計学的なのかはわかりませんが夢占いというものがあって、人は時に吉兆をそれによって予知することができるなどと考えます

僕は夢は強烈な体験や心理的負荷のシンボリック、思考や体験の再構築、潜在意識の顕在化の3つの要素の上にその人の性格的なシナリオの関与及び記憶のねつ造による脚色によって生まれると結論づけています

唯一、同じ夢を別の人と見た、お互いに夢の中に現れたという事例については例外的にオカルトに処理します

人間にはそういう神秘的な要素があったほうが素敵です

さて、今回お話しするのは双頭のスッポンの夢

夢占いによれば、スッポンや亀は幸運の象徴で、それを捉えるというのは吉兆ってことなのですが、僕の見解はちょっと違います

夢はこんな内容でした

カミさんと子供たちを連れて、電車で遠出、僕はある知り合いの女性の実家に向かっていた(なんでそうしたのかはまるで不明だし、そもそも家に行ったこともないのだけれど)

電車を降りてからの道のりは夢らしく、田んぼのあぜ道なのだけれども、雨で水位が上がり水没しているところをどういう理屈か水面の上を歩いて汚れずに向こう側の舗装された道路の出前まで行くことができたけれど、道路は上に上がっていてそこに上がるまでに正しく渡れば(真ん中)靴が浸る程度濡れる

だがやんちゃな息子はわざわざ深いところを(端っこ)ふざけて登ろうとしたから首まで水に浸かる(物理的におかしい)

道路はそこから下り坂になっていて、上から泥水が鉄砲のように流れてくる

僕らはそれを避けて、息子は濡れたついでにそれをウォータースライダーのようにして坂を下り、案の定壁にぶつかりめっちゃ痛がりながら笑いをとる(いや、笑えないレベルの怪我のはず)

目的地に着くころにはドロドロはリセット
僕は勝手知ったる他人の家という感じで中に上がり、布団に転がり寝はじめる

「前に来たことあるの?」というカミさんの勘繰りに、「昔ながらの家屋の作りはこういうものだ」という屁理屈を通しつつ、布団から起き上がって知り合いの女性も「ここは伝統的な家屋ですから」と口裏をあわせる(いや、どうも夢の設定上それが事実らしい)

でも、ここにサッシがあるのは不自然だねと、教科書でみたような、或いはアニメで見たような旧家にはないサッシのカーテンをあけて思わず落ちそうになる

そこにはベランダ的なものがなく真下には清流と呼んでいいような川が流れている
「ここで魚をとるの」と知り合いの女性が川に勢いよく飛び込み、魚を捕りはじめる

どう見ても南米とか、アフリカにいる奴だろうっていう、どう料理していいかわからないような背びれがとげとげしい魚を素手でつかんでこちらに放り投げる

いや、これ背びれが危険過ぎだろうと手をこまねいていると魚はそこから川に逃げ込み川の中央まで逃げてしまう

そこに亀らしき影が見える

知り合いの女性はその魚を追って亀に近づく
亀と魚影が重なった時、亀の頭が思いっきり伸びてその魚に食いつこうとする

あれ、これはスッポンだ

彼女はすっぽんを無造作に両手でつかみ取り、それを僕に手渡す
「これ、料理してくれる?」

いや、無理ですと思いながら、家の人に聞けば調理法を教えてくれるだろうとスッポンを受け取ると、ある異常に気付く

あれ、頭が二つあるやんけ!

だれもそれを珍しがらないので、僕は黙ってそれを台所に持っていこうとする

双頭のスッポンは僕がイメージしているそれより小ぶりだが、二つの首は勢いよく抵抗して僕に噛みつこうとするも、小さいからかあまり怖さを感じない

「まったく、これだからいやになる」

しゃべった

スッポンがしゃべった!

それもハーモニーで!
モスラか! いやザ・ピーナッツか!

僕はなんだか哀れに思いながらも台所でせわしなく食事の支度をしている家の人にスッポンを見せる

「これ、どうしましょうか?」
家の人は珍しくもないという顔で、まるで相手にしてくれない

スッポンもそれっきりしゃべらず、首を最大限伸ばして、かろうじて僕の指先に二つの頭の鼻先が触れる

僕はそれが愛おしくなり、どう料理してやろうかと、首をかしげながら、小さな双頭のスッポンを眺めている

という夢でした

この夢に出てくる、あらゆるシチュエーションに思当たる節があり過ぎて、これは僕の脳が作り上げた潜在意識の再構築であると判断し、まるで幸運とは関係ない

双頭は”二股”
亀は”男性器”
蛇ではなく亀なのは首をひっこめられることから”隠れて女性に手を出す、付き合いを秘密にする”男性
スッポンは”ある女性との「スッポン食べたい」の約束が未達”であることと”僕の執着”と知り合いの猟師が最近スッポンを生け捕りにしたという身近な体験
調理方法がわからないは”悩み”それを『家の人』に聞こうとするのは”相談”で相手にされないのは”身近な人にとってはいつものことだと相手にされない”
家の近くの川で魚を捕る女性は”手近な男を漁る”
異形の魚は”不快感、違和感”
家族を連れて行くは”今年の夏休みは家族旅行がしたい”

それぞれファンタジーでもなんでもない、日常の現れなのだけれども

双頭のスッポンがしゃべるというのが、秀逸だ
それも「助けて」でも「離せ」でもなく、女性への恨み節だったことが、どうしようもなくおかしい

ちなみにそのあと二度寝をしてみた夢は、女子校生を口説く夢で、そこには自分の父と母と知らない親戚が登場します

これもまた、しばらく実家に帰っていない
親戚とも連絡をとっていない
歳の離れた若い女性にどう接していいかわからず、親子関係のようになる
という身近な現実が作り出した夢

こう分析してみると納得性があるのと同時に、どうせなら”幸運”、”素敵な出会い”の予兆だと錯覚した方が健康的だなと思うわけです

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めけめけ

品行方正品性下劣な何か書いています。やたらと書いています。物語とかそんなものを。 めけめけの由来 フランス語の「Mais, qu'est-ce que c'est?」(メケスクセ、「だけどそれがどうしたの?」の意)を訛って「Méqué méqué?」(メケメケ)と発音。
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