マッチングアプリ①-マルチ勧誘編

これから私のマッチングアプリの経験を話していく。

マッチングアプリを始めたのは2年くらい前なのだが、1人目がまあ濃かった。その話をする。

2年前というと大学に入って割と月日が経った頃だ。この時まで私は「恋愛」の「れ」の字にかする機会すらなかった。中学生の頃は高校生になれば!高校生の頃は大学生になれば!と期待を胸にしていたのだが、どちらも私の期待には応えてくれなかった。「自然」な出会いがないならば「人工」の出会いを作ればいい。そんな風に考えた私はマッチングアプリをスマホに取り込んだ。

今となっては周りのみんながマッチングアプリをしているが、この時はまだみんながやっている訳ではなかったので情報源が全くなかった(なんて危険な。)。まあ、危険など頭の片隅にもなかった。

写真や個人情報を入力し、とりあえずマッチした人とメッセージをして会ってみることにした。(相手のことがタイプだったわけでも、連絡が面白かったわけでもないのに会うことにした自分が怖い。この時点で私の危機管理能力が心配だ。)

相手の趣味がカフェ巡りだったので都内のオシャレなカフェでお茶をすることになった。私は初めて男性とデートをするのでバッチリおめかしして都内まで1時間ほどかけてむかった。

待ち合わせ場所には私が先についた。そして相手が登場!!!!

青いGUESSのTシャツに細身のパンツ。そして、革靴と札束でも入ってるんかというような銀行強盗をするときに使われるカバンを持っている、アプリの写真と同じ顔の人が来た。

ここから()は私の脳内のセリフとする。

相手「はじめまして〜メロンパンさんですか」
私「あ…そうです!メロンパンです!」
相手「今日カフェ行く予定だったんですけど、カフェちょっと遠いんでそこのドトールいきません?」
私(は???都内まで1時間かけて来たのにドトールは意味わからなくないかっ!???)
 「そうなんですね!そうしましょ〜」

ドトールに行くまで多少雑談をした。ここで私が疑問に思っていたことを聞いてみる。

私「GUESSのTシャツで青地の初めてみました〜」

GUESSといえば白地に赤のマークというイメージが私にはあった。この私の発言に対し相手はこのように返してきた。

相手「あ〜、これ染めたんですよー!!」
私「えっ?!!?」
相手「嘘ですー(笑)色落ちしたんです(笑)意外と綺麗なんで気に入ってます。」
私(えっ?!なんの嘘?染めたのもびっくりしたけど、色落ちした服今日きてくんの!!えっ!??)
「あっ!そうなんですね!こんな綺麗に色落ちするんですね!!すごい!」

ドトールに到着した。
別々に会計して席につき普通に会話した。
話している中で私はこの人って学生?社会人?どっちだ?となった。(メッセージで聞いておくべきだろ)

そのため質問した。

私「〇〇さんって普段何されてるんですか?」
相手「大学は卒業して、今はコミュニティに所属してるよ」

(コミュニティ)

「コミュニティ」という言葉ほど怪しいものはない。ここから話の流れがおかしくなっていく。

私「コミュニティってどんな…???」
相手「社長とか経営者とか色々な人がいて社会について色々教えてくれるんだよ!すごく勉強になってる!」
私「へ..へぇ!そんなコミュニティあるんですね!」

もうこのときの私は焦りに焦っていた。いくらバカな私でもこれがマルチ勧誘だということははっきりわかった。よくよく考えてみたら服装がそれなんだよ!Tシャツに革靴と銀行強盗バッグ合わせるやつなんてマルチしかおらんのよ!

(帰りたい!とにかく今すぐ帰りたい!逃げないと!)

相手「メロンパンちゃんってなんか色々なことに挑戦しててうちのコミュニティにすごく合ってると思うんだよね。」
私(やばい!いらんことを喋っちまったみたいだ!)

私はその時熱を入れていたものの話をしてしまっていた。まさにマルチに引き込みやすそうな話を。このとき相手から衝撃的な発言がくる。

相手「今度うちのコミュニティでマグロの解体ショーやるんだけど来ない??」

私(マグロ?!解体ショー?!いかない!)
「すみません、夏はちょっと忙しいかな…」

この一言で引いてくれた。そしてもう帰らなきゃだと相手に伝えそそくさと私は帰った。

友人にこの話をした時「『マグロの解体ショー』とかめちゃくちゃ面白いじゃん!行きたー!」と言われた。確かにとも思うが行かないよ!!!

この出会いで懲りたので、マッチングアプリをしばらく消した。しかしながら相手のLINEをなぜかブロックしていなかった。LINE自体は無視した状態だったわけだが、正月にこんなLINEがきた。

「コミュニティでめっちゃワクワクすることやってるんだけどこない!?」

なんやねんコミュニティて。抽象的すぎんだよ全てが。という感じでブロックさせていただき私の記念すべきマッチングアプリ1人目とはオサラバした。



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