見出し画像

冬をあじわう


先日誕生日を迎え、ひとつ歳を重ねた。
冬生まれだからなのか、冬が好きだと思うこの頃。この時期は毎年同じことを思っている。

もともと秋から冬にかけての時期が大好きだけど、今年は秋が長いというより暑い日が続いていっこうにひんやりしなかったので、なんだかきもちがわるかった。

秋は涼しくあってほしいのだ。長袖一枚と軽い羽織があったらちょうどいいくらいのなんともいえないあの気候。そういう気候が長く続くならいいのだけれど、もはや羽織なんかいらないしカットソーが一枚あれば問題なし!みたいな日が長すぎた。なんなら12月に入ってもそんな日があったくらい。

なので、冬らしく寒くて薄曇りで空気が澄んでいて空が綺麗な日がやっと続き始めて、毎朝カーテンを開けるのがたのしみになっている。冬の朝の光だなぁと嬉しくなる。やっぱり私は冬が大好きだとかんじる。

冬に合う音楽や食べ物、お菓子、本が好きなのは、冬が好きだからなのか。家でぬくぬくと過ごす時間がますます好きになるこの季節。好きなお菓子をお皿に並べ、あたたかい紅茶やコーヒーを淹れてゆっくり読書をする時間は至福のひととき。

ここ1ヶ月くらいはずっと吉本ばななさんの小説を読み直していた。ばななさんの物語は秋や冬の薄曇りの日に読みたくなるのだ(夏に読みたい本もあるけれど…)。

『ミトンとふびん』『キッチン』『デッドエンドの思い出』を読み返し、じんわりと心に灯がともるような穏やかな気持ちになってゆくのを感じながら、やっぱりばななさんの文章が好きだと思った。

最近は仕事が繁忙期に入ったタイミングで色々と問題が起きてしまいバタバタする日々で、物語に没頭したいけど感情を掻き乱されるのは勘弁…という気持ちだったので、久しぶりにクリスティの本を読んだ。ミス・マープルシリーズは読んだことがなかったけれど、物語の展開や余韻の残り方にやられてしまった…とても面白くて心を掴まれてしまったので別の作品も読んでみたい。


もうすぐクリスマス。今年も子供の頃の思い出が詰まった実家のクリスマスツリーを飾り、誕生日に買ったDiptyqueのキャンドルを灯し、忙しい日々に少しでも彩りを添えられたら…と思いながら過ごしている。

フドブワの香りは暖炉に火をつけた時のような薪の香りで、色味も冬の曇り空のような灰色で、大好きな季節を閉じ込めたみたいで気にいっている。この冬を思い出す香りになるだろう。

明日からまた怒涛の日々だけれど、自分を癒してくれるひと、ものたちを大切に、過ごしていきたいな。

本を持ったミッキーのフィギュアお気に入り🎄🧣


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?