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クリスマスに鯖の味噌煮で熱燗がいいかも知れない

生きるために食べるのだが、食べるために生きているわけではない。
でも、どうせ食べるならば美味いものを食べたいと誰もが思うであろう。

私は好き嫌いが無く、何でも食べる。
しかし、つい最近のことである。インスタントラーメンを食べたくなくなったのである。
「もう、結構です」てな感じである。

子どもの頃、藤子漫画に出てくる小池さんが食べるインスタントラーメンを見てさぞかし美味いものなんだろうと思った。
初めてインスタントラーメンを食べた時の記憶は無いのだが、初めて一人でインスタントラーメンを作った時を憶えている。
愛知県豊橋市の小学校で5年生だった。
運動会でクラス対抗リレーに優勝したら全員を中華屋に連れていき、ラーメンをごちそうしてやる、と担任の高橋先生が約束したのである。
そして、先生の予想を見事に裏切り優勝してしまったのである。

正直な先生だった。自分の小遣いでは賄いきれないからと言って、袋のインスタントラーメンを人数分買ってきて私たちに謝ったのである。
その日は土曜日、ランドセルにラーメン一つを入れ小走りに帰り、両親、兄貴のいない一人の時間に作ったのである。
ガス台が怖くて電熱線のコンロで作って食べたのである。
袋の説明通りに作ったそれはもちろん、美味かった。
そして、それからインスタントラーメンの虜になったのである。
考えてみると、これが私の人生における初めての料理だったのかも知れない。

今どうして食べたくないようになったのかは不明である。
身体に取り込んではならない何かが許容量に達したのかも知れない。
そんな感じの拒絶感である。
健康のため、自身の未来を考えれば悪いことでは無いからそれ以上の追求はしない。

目下、最大の悩みはストックの日清焼きそば3袋とサッポロ一番塩ラーメン2袋の行方である。
まぁ、そのうち蒸発して無くなるかもしれないから気にしないでおくことにする。

写真のようなサバの味噌煮や塩焼きと炊き立てのご飯がいい。
時期に関わらずご飯が酒、熱燗であってもいいものである。
こんな料理の多少の手間は手間とは思わずに出来るような年齢になった。
考えれば、インスタントラーメンは『卒業』出来たのかも知れない。

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