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昨日難波で考えたこと

昨日の早い夕方、呼び出されて難波に出かけた。
新型コロナの終息宣言と勘違いしているのだろうか、いきなり大阪の街はどこも活気づき、無防備のままの時間の巻き戻しを行っているようだ。
結果、感染者は増えている。
人間はやはりあまり賢くない生き物のように思える。
一番肝要なのはモラルのように思う。

途中、札幌の先輩からLINEで動画の暑中見舞いがやって来た。ゼネコン時代の一回りほど年上の先輩、パンチパーマとダブルのスーツがよく似あう先輩である。もともとは京都のご出身、学生時代からバスケットで名を馳せた方で会社のノンプロのチームで活躍した。私が知り合った時にはすでに引退されていたが、見た目の通り口も動き、現役の試合の応援に行きその応援が過ぎて場外なのにテクニカルファウルを与えられたことでも有名な人だった。バスケットの連中は皆優秀であった。5時半まできちんと勤務をこなし、それから練習、全国優勝も果たしたバスケットチームを牽引してきた仕事の出来る営業マンであった。

野球部も強く、都市対抗野球に常連のチームだった。野球部出身の上司とも巡り合え、営業時代に扶養家族のように面倒をみてもらった。今は連絡が途切れてしまい、自身の不義理さを感じている。

当時の会社には、いや社会には余裕があり、『会社は公器である』という考えがまだまだ残っていた。仕事の出来ない人間を切り捨てるようなことは決して無く、育てよう、なんとかしてやろうとする風潮があった。私が体育会系の出身だから考えが偏っているとは思わない。私が知る体育会系にあった人を育てる風潮があった。そして、それは好循環し社業の結果として生まれていたように思う。

そんなことを思い出しながら難波で現実の話をし、早い時間に引き上げた。
JR難波駅で私が改札を抜けるのと同時に小学生が三人改札口の職員に詰め寄り「電車カードください!」とカードをもらっている。何なのかJRの職員に尋ねると、子ども達にJRに親しみを持ってもらおうと始めているサービスとのことでJR西日本のいろんな車両の写真を少し大きめのカードサイズでラミネートフィルム加工した手作り感あるカードであった。私も欲しくなり、「孫にやる」とウソをつき二枚もらった。

雨風で遅れ、車両故障で遅れ、接触事故で遅れ、あの尼崎の脱線事故以来なにかと列車の遅延続きのJR西日本であるが、このような血の通った発想もあるんだとすこし嬉しくなりウソをついたことをすっかり忘れて大和路線に乗り込んだ。


ウソつきがゲットしたカード
夕暮れのJR難波駅(旧湊町駅)に立つといろんなことを思い出します

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