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日記は未来の自分に向けて書いている。

他人の日記を読むのは面白い。それが単調な日々の記録だとしても。

料理家の高山なおみさんが、公式サイトで更新している日記が好きだ。その日に食べたもの、同じ時間を過ごした人たち。それは、季節や人生の移り変わりによって少しずつ変化していく。そして、何気ない日々の中にときおり挟み込まれる、きらめくような発見。心の奥からこぼれ出るもの。紡がれる日々のことは、『日々ごはん』という本となって出版されている。

そんな日記に憧れて、ブログでも何度か「日記を書きたい!」という衝動に駆られたことがある。そんな衝動は、これまでに3回。最初は2012年8月から11月。母がこの世を去って初めての夏だった。4ヶ月目に更新が途切れがちになった理由はなんだったか、よく覚えていない。母の死から立ち直り始めていたのかもしれない。

2回目は2017年3月から7月。このときは、今の仕事を続けていいのか迷い続けていた時期だった。劇団に入団した時点でブログを書く時間が取れなくなり、このときも継続は5ヶ月目で断念する。

3回目は、2018年2月から現在にかけて。奇跡的に続いている。もうすぐ、毎日日記を更新し続けて1年になる。

誰かの単なる日常の出来事なんて、多くの人はきっと興味を持たない。それでも書き続けているのは、自分のためだ。私は、未来の自分に向けて、日記を毎日更新し続けている。たった一人の読者のために。

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