ある日私はファミリーマートからファミチキを買って帰宅していた。なんということはない。現在開催中の呪術廻戦のコラボにてお菓子数点を買ったらもらえるというクリアファイルが欲しかったのである。早めに行ったので主人公の虎杖悠仁を危なげもなくGET。かくして私のお菓子ストックはまた増えた。

ちなみに２４日からはSPY×FAMILYのコラボ企画もローソンで始まるのでどうにかして行かないといけなくなる。またお菓子が増えるとなると多少太ることも覚悟しないとならない。だけど同時期に好きな漫画がどちらもアニメ化し、コラボ企画をしてくれるのだから人生もなかなか悪くない。

クリアファイルを手に入れただけでも嬉しいのに、今日のお昼用にとファミチキにフレンチトーストまで追加で買ってきてしまった。これで私のランチは実質最強なんじゃないか。

ほくほくしながら自宅に帰ると、なんと家族がおみやげにと買ってきてくれたケンタッキー・フライド・チキンがテーブルに鎮座していた。私は思わず買ってきた袋を取り落とした。本当はケンタッキーが食べたいけど、近くになくてなかなか食べられないからこうして代わりに手軽に買えるチキンを求めているのだ。それなのに私はこの一つのファミチキで自分のケンタッキーを一つもらえなくなってしまった。この一件で私は真理を悟った。

もっと効率的に考えると私はきっとケンタッキーのチキンが食べたくなった時にファミリーマートに行くのではなく、いっそファミチキを食べたつもり貯金をして次のケンタッキーの時の購入に充てた方がいいのだろう。そうすればお金も節約できるし、まさに頑張った自分にご褒美という気持ちになっていい。ケンタッキーをいつかおいしく食べている自分を想像すると幸せになれる気がしている。

けどファミチキの名誉のためにひとつ言っておくと、私はもちろんファミチキも好きだ。ファミチキはおいしい。ファミリーマートありがとう。また会いに行くからね。

そんなことをしばらく大げさに考えていたけど、元々私の分だったチキンはちゃんと残してあったので食べることはできて良かった。

コンビニ限定ものって最近はけっこう多いと思う。お菓子なら普通に買うよりも割高だけどレア。漫画やアニメのグッズの場合だと本当はもっとちゃんとしたものを買うことができる。だけど身近にあるコンビニでやっているとなるとつい気になってしまう。ファミチキだってそうだ。だから私はケンタッキーが食べたくても、なかなか買いに行けないからとコンビニへと走る。

コンビニはその需要と特性をよくわかっている。身近にあるからこその親近感も、ぶらっと寄れる手軽さも。いざという時に一通り揃う安心感も。そして私は今日もまたぶらっと新商品がないか入ってしまうのだろう。