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何の役にも立たないものを贈る

先日、友達の誕生日に、「何の役にも立たないものをあげてみよう」と思いついて、役に立たないものを探してプレゼントしてみた。

その友達は資本主義に対して疑問を持って生きている。
そんな彼女の心に、有益なものよりも無益なものの方がフィットするんじゃないかと思った。

でも、役に立たないものをあげるのは勇気がいった。
だから保険として、マークス&ウェブでバスソルトも買った。
ルミネをうろうろして、インテリア雑貨の店でネコのぬいぐるみを見つけたので、役に立たないものはそれにした。
やけに重いぬいぐるみだな〜と思いながらレジに持って行き、店員さんが値札を切ってくれてるときに気がついた。
タグに「DoorStopper」と書いてあった。このネコにも役割があったのだ。
今回の「何の役にも立たないもの」というテーマからちょっとずれてしまったが仕方ない。

友達にプレゼントすると、笑いながら喜んでくれた。
そのネコをインスタのストーリーズにもあげてくれて、別れてから「ネコのプレゼントありがとう」とLINEも届いた。
マークス&ウェブのバスソルトは別にいらなかったな……。
このことはなんだか楽しかったし面白かった。

続いて夫の誕生日もあって、ネコのぬいぐるみ2匹という、また役に立たないものをあげた。
夫の場合、もし喜ばれなくても、結婚記念日やクリスマスなど他の機会でフォローできるため、保険のものは用意しなかった。
ぬいぐるみ一本勝負。
するとまた、喜んでもらえた。今は夫の部屋のプロジェクターの左右に座っている。

ところで、今まで自分が、役に立たないものをもらったことがあるだろうかと考えてみた。
すぐに思い浮かんだのは、ドイツ土産のおちんちん型マカロニと、歌やオリジナルソングだ。

ドイツ土産の方は、まったく食べる気になれず、でもすぐに捨てるのはくれた人に申し訳なくて、キッチンに一晩置いてから捨ててしまった。おちんちん型とはいえ、食べものを捨てるのは心苦しかった。
歌の方は、高校〜20代前半にかけて、3人ぐらいから、既存の曲を捧げてもらったり、オリジナルソングを歌ってもらったりしたことがある。そして、歌をプレゼントされたことがある人は、世の中にまあまあいる(わたし調べ)。

そう考えると(?)、役に立たないものは、笑って喜ばれるものだけでなく、心からいらないものもある。
「気が利いたプレゼント」よりも、「役に立たないけどなぜか喜ばれるプレゼント」を選ぶ方が難しい気がしてきた。関係性にもよるだろう。
それでもわたしは、たまに役に立たないものを人にあげて、「喜ばれるかな!?」というドキドキワクワクを味わっていきたい。

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