マガジン

最近の記事

みかんの家と鞠付き歌

僕は、子供と遊んでいると親の声が聞こえてくる気がする時がある。 絵を描く会は特にそうだけど、それだけに限らず。(→絵の具会の話へ) みかんの家を留守にすることが増えてしまったけど、裏方の裏方として思ったことを書いてみます。 最近のみかんの家の活動は、発酵カフェ、0円ぐるり、お醤油作り、スナックみかん(かもめ堂)など。 子ども食堂や支援施設といった、直接的な形ではない。 僕たちが「子供の場所」を実践した結果、段々こうなってきた。 これらの活動に共通することは、いわゆる「普通」

    • あわいの力で未来を大丈夫にする話

      銚子出身の能楽師、安田登さんの本「あわいの力」を読んだ。 西洋音楽のメトロノームのような一定のリズムは、聴いているうちに次のリズムが予知できる。 つまり、予め未来を確定させる。 対して昔の日本の鞠つき歌は、鞠が次の一音の間隔を決める。 昔は地面が凸凹だったから、常に「今」に居ないと取りこぼしてしまう。 そんな話を読んで、びっくりしていろいろな事に繋がった。 一定のリズムが続いていくと、脳(心)は未来を先取りする。 将来への強い不安というものも、これと同じかもしれないと思っ

      • モンゴル乗馬の旅のしおり(+少し安く行けるかも情報)

        4ヶ月ほどかけて作った「ツォクト モンゴル乗馬ツアー」の旅のしおりが公開されました! 僕は実際にツアーに参加してみて、「初めてなのに、あれ?なんかこれ知ってる?」という不思議な感覚になりました。 馬はとても繊細な動物で、乗り手がビビってるかどうかをちゃんと見ています。 「今は私が主人だ!一緒に楽しもう!」という気持ちでいると、本当にそれに答えてくれる。 それどころか、「前を行く馬は引き返してくる。今進んでもどうせ引き返すことになるんだから、ここで待っていよう。」 言葉ではな

        • 引きこもりの人は、家族を守っていると思う

          引きこもりの友達が何人かいる。 時々、そのご家族の方にも話すのだけど、納得をいただくこともあるので書いてみようと思う。 彼らが家族や社会から邪険に扱われないために。つまり彼らの名誉のために。 気に入らない人もいると思うけど、一つの捉え方として。 これを説明するために、幾つかの話をします。 見えないもの 幽霊、魂、神様、言い方はなんでも良い。 とにかく目に見えないものは存在しないと言う人がいる。 では、その人が亡くなったとき、遺体はゴミと一緒に焼かれてもいいのだろうか?

        みかんの家と鞠付き歌

        マガジン

        • ロクの家
          10本

        記事

          謎本がKinde電子書籍になりました!

          謎本シリーズ6冊、Amazon Kindleの電子書籍になりました! 手作りの紙の本は、ニカラさんへ!!! ーーーーーー 謎本について 人は言葉で考えるけど、現実は頭の中だけでは完結しない。 放っておくと人の言葉で一杯一杯になってしまい、自分の言葉を失ってしまうかもしれない。 意味のある言葉から逃げ出したい時に、どうぞ。

          謎本がKinde電子書籍になりました!

          みかんの家の、その感じ

          千葉県銚子市にみかんの家という場所をみんなで作った。未完成の場所という意味で「みかんの家」。名前は中学生が考えてくれた。 「子供の場所、未完成の家、街の隙間」と言っている謎の場所。潰してしまう予定だった廃ビルを、「地域のために」とお借りしている。僕自身は社会を彫刻する作品のつもりでじっくり作らせて頂いている。 なんとなく来られた方は、パン屋さん?クレープ屋さん?カフェ?ハンドメイド?ドライフルーツ?前のお店の看板も残っているし、リノベーションも完全には終わっていない。一般

          みかんの家の、その感じ

          映画「オンステージ」に向けて

          友達の有馬くんが、映画を撮影する。 東京在住ながら10年以上銚子に通い、ついに本気で作り始めるという。 「オンステージ」というタイトルで、テーマは「死を考えることは、生きること」。まさにメメント・モリ(死を想え)を真正面から取り組む。 テーマ自体は彼のこれまでの作品にも共通しているものだけど、これまではわざわざ言わないという姿勢を貫いていた。 今回はそれを堂々と言う。 彼は映像の仕事をして得たお金をつぎ込んで、自分の映画を撮影する。 売れっ子監督ではない彼が今回のコピーを堂

          映画「オンステージ」に向けて

          身近なもので漆喰自体をDIY

          漆喰自体をDIYで作れないかと10年以上試行錯誤した記録です。 特別な材料は必要ないのでどこでも再現できます。 途中で足りなくなってもホームセンターに行けばOK。 手間はかかるけどペンキより安くできるので、お楽しみにどうぞ! 本物の漆喰の中身はこんな感じ●消石灰 建設用消石灰。水を混ぜると時間をかけて固まる。(日本の石灰石は純度が高い?100年かけて元の石灰石に戻る?) ●すさ 石灰をつなぐための繊維。藁や麻など。高級な仕上げ用には和紙。最近のものは化学繊維。 ●のり

          身近なもので漆喰自体をDIY

          みかんの家、一体どうなってるの?

          って、方々から聞こえて来ております。 いやはや、全く謎でどうもすみません。 途中から始まったギャラリー計画とごちゃ混ぜになってて、余計謎になってるみたい。。 自分でもごちゃごちゃしてるので、最近話しながら思ったことをとりあえず書いておきます。 近々なるべく開ける日というのを決めますね。 ロクの家もそうだったけど、自分でも知らない事をやっているし、勝算があるわけでもないです。 子育て中のお母ちゃんたちと話がぶっ飛びまくる会議にならない会議を重ねて、自分たちはこういう方向性のこ

          みかんの家、一体どうなってるの?

          学校に行きたくない!

          不登校の子のご家族から連絡をいただく事が増えた。 ここは若者の自殺率世界一の国なのに、誰にも相談できない方がいる。 専門家でもなんでもない僕の元へ、勇気を振り絞ってきてくれる方がいる。 何ができるかわからないけど、学校に絶望しながら通っていた僕なりに面白そうなものを集めてみました。 学校に行っていても、行っていなくても学校そのものについてなんなんだろうと思った人へ、万が一参考になれば幸いです。 ゴルゴ松本 少年院で魂の授業 https://www.youtube.co

          学校に行きたくない!

          友達がこのnoteを読んでくれていた。 誰も読まないよね、と思っていたくらいの文章だったので嬉しかった。 詩みたいな何にもならない言葉の羅列を書いては、消す。 書いては消すを繰り返した。 ある時から、全てデスクトップにある「池」というフォルダに入れることにした。 去年は本を1冊作ってみたけど、本当はその何倍もある。 こうして書き溜めて、どうにもならない感じになって、池に放り込む。 最近、youtubeを始めた。顔も声も出すのがすごく嫌だった。 自分の顔も声も見たくない。

          モバイルハウスをみんなで作った!

          モバイルハウスをみんなで作った。名前は「スイスイ」。 作り方は、坂口恭平氏の映画「モバイルハウスのつくりかた」を参考にした。(amazon primeで見れるよ。)映画よりも長持ちするように、やがて剥がれてしまう合板ではなくて、12mmの畳の下に敷く杉板を使った。窓は、ロクの家から出てきたボロボロの障子枠を再生した。 スイスイは、ヨーゼフ・ボイスというアーティストが言った「社会彫刻」だと思ってる。すべての人間は芸術家であって、自ら未来のために社会を彫刻していこうという考え

          モバイルハウスをみんなで作った!

          不登校と絵画展

          最近、不登校の会をできないかと思っています。来づらいという人ほど来て欲しいけど、何ができるのか、どうしたらいいのかわかりません。もしよかったらDMくださいませ。 作品は象徴的なものであって、根っこにあるのは言葉にならない言葉なんじゃないかと思います。それは、学校の外にたくさんある気がしてます。夜のギャラリーと言って展示をすることに決めたけど、自分の言葉を探すのに当日の明け方までかかりました。 絵は、以下の文章と共に、31日までの水曜日と土曜日に展示をしています。時間は、1

          不登校と絵画展

          ひなきち個展おめでとう!(駐車場について)

          ひなきち個展、ライブともに大成功に終わりました! と同時に、ロクの家史上初めてご近所の方からの警察への苦情通報がありました。 ライブの音でもなく、人が集まっている事でもなく、駐車場。 駐車場案内が不十分とはいえ、こんなに人が集まるのかとビックリ仰天でした。 駐車場は、すぐご近所の鈴木青果さんの店舗向かいの駐車場をご好意で利用させて頂いています。 ロクの家の前は体が不自由な方と広々通行用に空けておいていただけると助かります。 特によその家の前やコーナー付近は停めないでください

          ひなきち個展おめでとう!(駐車場について)

          いい夢をみる(7) 1時47分

          時計を見る。まだ2時だ。 時計を見る。まだ1時だ。 なぜか分針は、いつも47分を指している。 その謎を解くために、今からフィールドワークに出かけます。 そう言って、教授は自分の腕時計をしまった。腕にしていたはずなのに、どうやってかポケットにうまく収まって行った。胸には懐中時計がぶら下がっていて、頭には30㎝の壁掛け時計。背中には柱時計。彼女は時計人間だった。時計人間だから、この際、彼でも構わない。時計人間は、ポケットから先ほどの腕時計をもう一度取り出して眺めている。このまま

          いい夢をみる(7) 1時47分

          いい夢をみる(6) ボールペンの踊り

          すごく面白いのに、悪夢を見る作品がいっぱいある。 悪夢を見ると一日嫌な気分になる。 だったら逆に、いい夢を見れる文章が書けないかと思う。 特に死にたい人にはいい夢を見てほしい。 ボールペンの踊り ボールペンの踊りは、人それぞれの癖がでる。頭とお尻がくるくる動く。芯から見た動きを記録してみればはっきりとわかるだろう。もしも手紙を書く機会があれば、ボールペーンの踊りを眺めてみるといいだろう。書くことそのものよりも、瞬間の踊りというものが記録されずに流れてゆく。美しさを発見して

          いい夢をみる(6) ボールペンの踊り