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[英詩]ディランの押韻形式('To Ramona')

※ 旧「英詩が読めるようになるマガジン」(2016年3月1日—2022年11月30日)の記事の避難先マガジンです。リンク先は順次修正してゆきます。

※「英詩のマガジン」の副配信です。

ボブ・ディランが詩人として押韻形式をどう構築しているかは、耳で聴くだけでは中々わからない。きちんと編集校訂された詩集を見ないと分らないことが多い。

典型例として 'Another Side of Bob Dylan' (1964, 下)に収められた 'To Ramona' がある。

連ごとに同じ型で詩行が配置されているが、連と連で行の長さがかなり違うので、同じ型であるとは気づかれにくい。

以上のようなことをはっきりと知るためには、リクスらによる次の校訂テクストを見るのが一番はやい。

Bob Dylan, 'The Lyrics', eds., Christopher Ricks, Lisa Nemrow, and Julie Nemrow (Simon & Schuster UK, 2014)

これのテクストと、ディラン公式サイトに掲載された流布版のテクストとを比較してみよう。

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