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味噌作りについて

一気に冬に逆戻りになった今日。

雨が時折雪になって、強風と共に降っています。でも、晴れ間もあって、雨降ったりやんだり、雪になったり、晴れたり、とまぁ忙しくコロコロと変わるお天気ですw

我が家の暖房は、基本的にアラジンという昔ながらの石油ストーブひとつです。それで、12畳ワンフロアーのLDKを温めるので、冷え込みが厳しいと、それだけではなかなか温まらず、かといってタイマー設定して起きる前に部屋を暖めておく、ということも出来ないので、朝、起き抜けにエアコン暖房を入れることがあります。この冬は、このエアコン暖房を入れたのが片手で数えるぐらいで済んでます。時々使ってないといざってときに動かないと困るよね、とあえてスイッチを入れてみたりしたぐらい、この冬は本当に暖かった。ここにきて、まさかのエアコン暖房のお世話になった今朝でしたが、電気のワット数を20Aにしているので、このエアコン暖房がフルパワーになっているときは、他に容量の大きな家電が使えません。我が家は電子レンジは使わないし、そもそも持ってもいないので、温めものなどは、蒸すか、オーブントースターでの温めになるんですが、このオーブントースターが使えない。エアコンと同時に使うとブレーカーが落ちる、ってことで、結局エアコン暖房を入れていたのも朝の3~40分ぐらい、その後、やっと部屋の温度計20度を超えてきましたが、それでも寒いので部屋の中で防寒具着込んでますw

さて、そんな冷え込みの厳しい今日は、味噌のお話を。って前置き長いですね(笑)

今年、30キロの味噌を仕込んだことを前に書きました。

味噌作り動画がまだ製作途中のままですが(;^_^A 仕込み終えた10キロのホーロー容器2つと木桶10キロの樽を床下に収納しました。

ところがです。その後、味噌作りの材料となる、麹や大豆を購入している福井のマルカワみそから、メールが届きました。

その内容は、今回購入した一部の大豆の乾燥方法に問題があったことが、他のお客様からのお問い合わせで発覚したこと。良品と不良品が混在した状態で出荷してしまった為、もし、そういった不良品であった場合には、良質な味噌の仕上がりにはならない為、返金、もしくは代替品の発送での対応をさせてもらいたい、といったことでした。

ちょうどその対象となる大豆を購入していた為、そういった連絡がきたのですが、そういわれてみて改めて、あ、そういえば、もうひとつの大豆の方は食べてみたらとってもおいしくて、今までの大豆の中で最高の味だわ、と話していたんですが、その一方で対象となった乾燥に不備のあった大豆の方は、おなじように煮ているのに、硬くて、パサパサして味が落ちるね、と話していたことが手帳に書いてありました。でも、一方がとても美味しかったので、こっちはこんなもんかなぁと大豆に問題があるということではなく、その大豆の個性、ぐらいに思っていました。ですが、どんなふうに乾燥したのか、という、ことが起こった経緯を伺ったとき、それがあの味になったのか、確かに美味しくなかったよね、ということで、とても合点がいきました。

ただし、大豆の代替品を今から送って頂いても、それを仕込む時間を取ることが厳しいこと。かといって、返金といっても、10キロ分の味噌がなくなるのは痛手(もちろんその不備のあった大豆で仕込んだ味噌を返品する必要はないこと、食べても身体への悪影響はないとのことで、良質な味噌にならないということだけなのですが)。そしてもうひとつ提示して下さった案が、代替品として、マルカワみそで仕込んだ味噌を送る、というもの。それをこちらで熟成してください、というものでしたので、旦那とも話し合った結果、代替の仕込み味噌を送ってもらうことにしました。

あと10キロ分(実質は3キロ×4袋で12キロ分を発送して下さるとのことですが)をどこに置いておくんだーという問題も生じます。床下に入ればいいんですが、その容器が入れられるスペースがあるかどうかを、もう一度床下を開けて、確認しないといけません。また、その仕込み味噌を入れておく容器を、買ってこないといけません。プラスチックなら安いですが、出来れば使いたくないなぁというのもあるので、ホーローかなと。ちょっと余計な出費ではありますが、不良品だった大豆で仕込んだ味噌でも、食べられないものではなく、ただ良質な味噌にはならないだろう、ということなので、その10キロも使えるものだろうと思っているから、しっかり熟成させて大事に頂きたいと思っていて、逆に我が家にとっては、とても有難いことでもあります。

マルカワみそさんにとっては、大変な作業であろうと思いますが、お申し出に甘えさせていただくことにしました。

マルカワみそさんとは、かれこれ、何年ぐらいの付き合いになるんだろうか。もうだいぶ経つと思います。一昨年ぐらいに、購入回数10回を記念して、と様々な粗品を送ってくださいました。それからまた何回か注文しています。

そんなマルカワみそをもう何年もずっと選んでいる理由のひとつが、自家採取の蔵付き麹菌を使っていること。確か、日本でこの蔵付き麹菌を自家採取して使っているところは、数軒(数年前5~6軒ぐらいだったかと)しかないぐらい、貴重だったかと思います。

現在、ほんとんどの蔵元では、麹の元となる種菌を培養して販売している専門の会社『種麹屋』から仕入れていますが、一昔前までは、蔵に住み着いている麹菌を自家採取する技術、というのは、どこでも当たり前のように培われていた技術だったとのこと。

空気中には腐敗する菌もいますが、醗酵する菌もいます。そこで味噌蔵の中に、大豆などの穀物を置いておくと、醗酵の菌が付着します。その付着した菌を採取して麹を作る。純粋培養や薬剤処理とは無縁の麹菌なので、身体に悪影響もなく、何より深い味わいに仕上がる。

これを自然種付け法というそうですが、そこから更に、偶然に出来の良かった麹を保存しておき、それを次の麹の種にする方法を『友種法(ともだねほう)』といい、自然種付け法から、友種法へと変わっていったとのこと。ですが、それは品質的に不安定で、麹の出来としては良好ではなかったということで、室町時代になり、麹に木灰を混ぜて培養したものを麹作りに利用すると、失敗が少ない事がわかり、今、現在の種麹の基礎が築かれたそうです。

そして、明治以降になると、西洋から入ってきた純粋培養の技術が積極的に導入され、それまで、蔵元が自分たちで菌を採取しても手間と時間がかかる割には安定しないし、なにより大量生産には不向き、といったことで、蔵元で麹菌を採取することは廃れて行き、そして、分業制がしかれ、蔵元は種麹屋から購入する、という現在のスタイルが出来上がりました。

そこでは、原料に付着した天然麹菌を『有用な菌』と『雑菌』に分離させて、純粋培養で選抜された菌を、人間や作り手の都合のいい性質だけを残すために増殖・殺菌していきました。実は、これによって、アレルギーを起こす人がいる、ということもあるそうですが、これがなかなか味噌に原因があるということまで、わからなかったそうです。そのことに気づいたのが自然栽培を中心とした事業を手掛けているナチュラル・ハーモニーであり、私が東京に居た頃に知ったお店なのですが、そこで売られていた味噌がびっくりするほど深い味わいで衝撃的で、今まで食べたどんな味噌より格段に美味しかったんです。それが、マルカワみそによって作られた味噌であること知り、それ以降、ずっとこちらのお世話になっています。当初はその作られた味噌を買っていたんですが、手間暇かかる分、決して安くありません。買っていたら、いくらになってしまうか。計算してぞっとしました。味噌にそこまで払えない。であれば、作ろう!となりました。

それまでも何度か味噌を仕込んだことはあったんですが、そこまで美味しいと感じませんでした。自分で味噌を作ったら美味しいよ、なんてよく言われるけれど、全然そんなことなかった。苦労して自分で仕込んだ味噌なのに、そこまでの味じゃない。だから、自然と作らなくなっていました。

その大きな要因がこの麹にあったことを(もちろんそれだけではないですが)、ナチュラル・ハーモニーさん、マルカワみそさんを通して知ることになりました。

マルカワみそは、昔ながらのお味噌を当たり前のように作りたい、という想いから、種麹菌を味噌蔵から自家採種して麹を作り、味噌作りをしている味噌屋さんです。種麹を自家採種するというのは、膨大な手間と熟練された技術が要求される作業だそうですが、親子4世代を超えて受け継がれた種麹の技術が、途絶えることなく伝承されていて、その蔵に住み着いた自然界に存在する麹菌は4種類、とのことで、その麹菌から生まれた麹、そしてその麹から作った味噌の豊かな風味といったら・・・一度その味を知ってしまったら、もう元には戻れないほどです。

もちろん、自家採取の麹菌の検査も毎年行っていて、その結果、カビ毒が含まれていないことも公表されています。

そういったマルカワみその味噌作りに使用する素材へのこだわりは、麹だけではなく、全てに現れていて、そういった想い、そしてまた、いつも商品に添えられてくる手書きのメッセージなどお客様とつながっていたい、お声を聴かせて欲しい、そんな取り組みにも共感、応援したい気持ちもあり、大豆は別のところから取り寄せてもいいんじゃない?という友人の言葉をさえぎってでも、麹と共に大豆もいつも購入させていただいています。

そして、今まであまりSNSなどを通してマルカワみそのことを書いてきたことはなかったんですが、今回の件で思うところもあって、noteに書かせてもらいました。

サイトに書かれているマルカワみそー私たちの思いー

『私達はみなさまの充実した人生のお手伝いをしたいと考えております。

充実した人生を送るには、健康でなければなりません。

健康であるには、いい食べ物を食べなければなりません。

いい食べ物は、土がよくないといけません。

私達は、この考えのもとに、土からこだわり、本当にいい食べ物を提供し、お客様の食と健康に貢献していきます。』

私達夫婦も、このマルカワみその思いに支えられて、健康になってきていると思っています。

充実した人生、というにはまだまだかもしれません。今年は、もっともっとよい一年にする、そんな思いで、新たに取り組んでいることがあります。その第一歩を、まさに、今日、相方が踏み出します。まだそれがどう転ぶかわからず、不安は大きいです。でも、最悪、それで仕事を失っても、夫婦ふたり、どうにでもなる、そんな思いでいます。

一歩を踏み出さなければ、何も変わりません。現状のまま、というよりは、悪くなっていく一方なんです。だから、これは、よくする為の第一歩です。

抽象的な書き方しか今は出来ませんが、またおいおいと書いていきたいと思います。

そして、もし、医者に行くほどではないんだけれど・・・あるいは、医者に行ってみても原因はわからない、と言われてしまうような、だるさだったり、あるいは、慢性的な何か、アレルギーだったり、湿疹だったり・・・そんなことがあって、食べる物を変えてみたいと思っている方が、もしも、いらしたら、まずは、天然の蔵付き麹菌を使った、天然醸造で作られたお味噌を、毎朝一杯頂くことから、始めてみませんか?

自分で仕込んだ味噌であれば、尚更、美味しいと感じるでしょうが、いきなりハードルをあげなくても大丈夫。自分で仕込むのにも、10キロなんてそんなに要らないし、仕込むのも大変、ということであれば、3キロぐらいからでも全然大丈夫。むしろ、そのくらいからが作りやすいかなと。

味噌作りの材料費に年間いくらぐらい使っているの?と友人にいわれ、ざっと計算してみましたが、10キロの材料費がだいたいざっと1万円くらい(使う塩によって変わりますが、使っている中で一番安い塩でそのくらいです)。これにガス代やら水道代やらかかりますが、それは省いて、ですね。一人、一日2杯の味噌汁として、年10キロでは足りないので、12キロとすれば、月1キロぐらい。2人で30キロ仕込んでいるので、それを一年で全部消費するとなれば、もうちょっと行きますが、でもまぁ、だいたい一人、月、味噌代としては、1000円ぐらいでしょうか。30キロ、3万ってみると、高いな、って思いますが、でも、月1,000円だったら、どうでしょう。コンビニのコーヒー一杯が100円の時代です。そのコーヒー10杯分と同じくらいの金額で、とっても美味しくて、身体にもいいお味噌が出来るとしたら。

同じ味噌作り仲間である友人は、お医者さんへかかる医療費代って思えば安いんじゃない、といいました。

そんな、蔵付き麹菌を使った天然醸造で作った味噌仲間が増えたら楽しいなあって思っています。

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今日も長文になってしまいましたが、読んで下さってありがとうございます。

読んで頂いてありがとうございます。ご縁に感謝します。頂いたサポートは、フィルム写真を今後も撮り続けていく活力や、美味しくて身体にも良い食を広めていく活動に使わせて頂きます。