見出し画像

ちょいちょい書くかもしれない日記(壁紙)

リフォーム工事は、唯一の静かな日。
壁紙と床材を担当する職人がひとりで作業をする日だ。
目覚めたときから軽めの目眩があり、職人氏を迎え入れたら横になろう……とグンニャリしていたら、来たのは15年前にも我が家の壁紙を貼りまくってくれたその人だった。
正直、ビックリした。彼も我が家の壁紙が厄介だったことを覚えていて、「またか」と言いたげな顔をしていた。
ここしばらくの重くて苦い空気を変えたいという思いが強かったので、新しい壁紙は嬉しい。
トイレ兼洗面所兼水仕事スペース兼猫トイレ、という多目的ルームの趣なので、そこそこ広いとはいえそれでも小さな部屋だ。
ここなら思い切って、面白い壁紙が使える。
家を建てたときは、打ち合わせのたびに跳ね上がっていくご予算にビビりたおして、とにかく何かコストを削れないかと汲々としていたから、遊びきれなかったところがある。
今回はひと部屋リフォームなので、そこそこ自由だ。
ならばと思い切って、イギリスから壁紙を取り寄せた。
本当は全面にカエルがプリントされた実にうるさいやつにしようと思ったが、猫トイレから舞う砂で、色の濃いものはすべて霞がかかったようになってしまう。
掃除が厄介すぎる。
ならばと白っぽい、子供が描いたような素朴な恐竜がウロウロしているものを選んだ。
そうしたら、海外の壁紙はなかなかに扱いが難しいらしく、また、私が気軽に選んだフロアタイルの施工も極めて難しいらしく。
「両方合わせると、職人10人いたら、受けてくれるんは1人」レベルの厄介仕事になってしまったらしい。
それで、腕利きの彼が再び召喚されたというわけだ。
いやでもさ、家を建てたときもそう思ったけど、ハウスメーカーの人とか、インテリアコーディネーターとか、そういう人たちって、施工の難しさについてはなんも言わんよね?
いつも現場の人に笑いまじりに「難しいねんぞ、ええけど知っといてくれや」的に言われて、わあああごめんなさい! ってなるよね。
チャレンジが楽しい系職人氏が来てくれたからよかったけれど、申し訳ないことをしてしまった。
でも、今回は2人だったので色んな話ができたし(どうも、工務店の人たちがいるときは、余計な話をしないようにしている模様)、壁紙のことをたくさん教えて貰えた。
海外の壁紙はデザイン性が高くていいけれど、素材も耐久性も日本のものとは違うので、やはり寿命短め、日々の扱いにも注意が必要だそうだ。
職人氏は、朝から夕方までかかって壁と床を貼り、颯爽と去っていった。
夜に猫たちと内覧会を催し、一緒に眺めた空間は、とても和めるいい雰囲気だった。
リフォーム、やってよかったな。
まだ空っぽだけど、いや、だからこその壁紙満喫だ。

かわいいのよ!

こんなご時世なのでお気遣いなく、気楽に楽しんでいってください。でも、もしいただけてしまった場合は、猫と私のおやつが増えます。