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酎ハイ街道@丸好酒場→日の丸酒場(八広)

「酎ハイ」こと焼酎ハイボールの発祥は、東京都墨田区の鐘ヶ淵周辺とされている。「酎ハイ」というと、焼酎を炭酸水で割ったものを思い浮かべるが、鐘ヶ淵周辺から生まれた「酎ハイ」は、各店が自家製のエキス(割り材)を焼酎、炭酸と独自の割合で調合したオリジナルの味を提供している。

 そんな東武線(東武スカイツリーライン)の鐘ヶ淵駅から京成線の八広駅を結ぶ「鐘ヶ淵通り」には魅力的な酒場が並び、別名「酎ハイ街道」とも呼ばれる、まさにクレイジーハイウェイだ。

 南千住の大坪屋を後にした我々は、八広駅近くにある5本足の歩道橋でタクシーを降りた。大坪屋からも頑張れば歩いて来られるが(いや酔っていたら無理か)、今夜は3人、奮発だ。

 歩道橋から100mほど歩いていたら、四ツ木橋南の交差点に面した「丸好酒場本店」にニュルッと吸い込まれた。

 L字型カウンターのみの小さな店内。奥で常連さんが呑んでいた。母娘っぽい女将さんがにこやかにサーブしてくれる。「撮影禁止」の貼り紙に後ろめたくなる。
 私のような地元でもない、ただ酒と酒場が好きと言うだけの呑ん兵衛が毒にも薬にもならないブログなんか書いているから、わざわざルールを作らせてしまっているのだろう。すみません。でも「書く、撮る、記録する」は人間だけが持つ本能らしいので、どうか許してください。

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 不覚にもここにきて大坪屋の魔女のにごり酒が効いてきたか。「美味い、美味い!」とボールをごくごく呑んでいたはずだが。。。あれ書くことが。。。

 儚い記憶の中でも強烈に残っているものがある。
 煮込み、そして日本初の牛レバ刺しはNGだが、ハツ刺しだ!! これ、不思議なんだが、食べた瞬間のインパクトより翌日の方が欲しくなる。あの気持ちいい歯ごたえを舌が覚えているのだ。日が経つにつれ、「あーまた味わいたい」と思ってしまう。近々再訪するな。

 そして丸好酒場の隠れキャラが、店外にある日本一小さいトイレ。ほぼ立ちションだな。女子用は別にあるようです。

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 丸好酒場を後にして、八広駅に向かう。そしてどっぷり日は沈んでいるが、「日の丸酒場」の暖簾をくぐる。

 私は過去これほど美しい酎ハイを見たことがない。

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 見事な表面張力。無傷でカウンターから下ろすことはできないので、少々お下品だが、立ちあがりキリンのように体を畳んで最初の一口をいただく。美しい琥珀色は、濃いエキスの仕業。何入っているかわからないが、かなり癖になる私好みの味だ。

 そして、日の丸酒場はつまみというか、食事の数々が絶品!
 Sさんの写真を拝借。

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「たらこ、ちょい焼き」

 私が今まで食べてきた「たらこ」は3Dプリンターで作ってたんじゃないかってくらい、美味い! 酔ってるからこんなに美味いのだろうか。でも酒場だから酔って食べるべし!が正解だ。ポテトチーズ(ポチ)なんて、耐熱皿の縁まで綺麗に舐め倒したよ。ビーフシチューとかトンカツとか、わんぱくなメニューも並ぶ。

 しかし、3軒目、4軒目となると情報量がぐっと少なくなるな。
 この辺で今夜は打ち止めだ。暖簾もひっくり返っちゃったし。

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 この先、何軒の酒場で、何杯の酒を呑めるだろうか。できれば今夜のような時間を過ごしたいものだ。楽しい夜だった。(終)

 しかしSさん、いつのまにこんな写真を撮っていたんだ。すごい観察眼だな。さすが下町の酒仙@三村房

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