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AIの進化が止まらない❶: とんでもない技術が続々登場「交通事故リスク予測」「カビ自動判別」

つい最近まで、AIは未来の技術だと思い込んでおり、実用化のイメージがなかなか湧いて来ませんでした。

ところが、最近、日経新聞紙上でもAIを活用した事例が、毎日のように紹介されるようになって来ました。

昨日と今日の日経新聞に掲載されたAI活用事例を2つ紹介します。

これらのAIを活用することで、他社と比較して、圧倒的に優位に立つことができるものです。


1.DX TREND走行データ分析、事故リスク予測 MS&AD、危険度地図を自治体に販売【日本経済新聞2022.8.18朝刊】

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これは、MS&ADインシュアランスグループホールディングスが交通事故発生リスクを予測する技術を開発するという記事です。

自動車保険の契約者に貸し出すドライブレコーダーから得た走行データを、AIで分析し、道路ごとの危険度マップを作成して自治体の事故防止に役立てるとのことです。

警察庁や自社グループが持つ、過去に発生した事故データをAIに学習させ、そこに勾配やカーブなどの地形データや、小学校や病院などの施設情報を含む地図データも加えるそうです。

【コメント】

これまで日本の企業では、労働安全の考え方は、過去に起きた災害の対策を徹底的に行い、二度と同じ災害を起こさないというものでした。

つまり経験に基づく対策主体で行ってきました。

ところが、欧米で行っていた労働安全のリスクアセスメントの考え方は、経験というよりも論理的なものです。

即ち、全ての作業に対して、災害の頻度と災害の重篤度を評価し、論理的に危険度の高い作業を選定し、そういう作業を徹底的に撲滅するというものでした。

その結果、欧米では、日本と比較して、重篤な災害が起こる頻度が低いと言われていました。

最近は、日本でも、このリスクアセスメントの考え方を導入し、あらゆる作業を評価して、危険度の高い作業への対策を行うようになって来ました。

今回のこの記事も同じような流れを感じました。

過去の交通事故が発生した場所は、不安全な場所として、注意喚起を促すことが多いです。

しかしながら、同様に危険性の高い場所については、ほとんど注意喚起がなされていなかったのではないでしょうか。

今回のAIによる危険度マップ作成により、交通事故発生リスクが高い場所に関しても、注意喚起や安全対策を行えば、明らかに交通事故が減っていくと思います。

このように多くのデータを掛け合わせることにより、AIで新たな価値を生み出せることは、大変素晴らしいと感じました。


2.アサヒ飲料、品質点検10秒 AIがカビなど自動判別【日本経済新聞2022.8.19朝刊、8.18電子版】

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この記事では、アサヒ飲料が出荷直前の品質検査にAIを導入し、飲料にカビなどの混入物がないかを自動判別し、出荷の可否が10秒程度でわかるということを紹介しています。

国内の清涼飲料業界では初の試みであり、この品質検査を導入することで、製造から判定までの時間を従来の3~5日から1日に短縮できるようになるとのことである。

【コメント】

ペットボトル等の乳飲料やお茶に関しては、一般的な微生物検査では、その飲料を培養皿で3~5日ほど培養し、変化を目視確認することで、カビがなければ出荷合格、増えれば不合格にしています。

そのため、製造後3〜5日経過して、微生物検査がOKにならないと出荷できません。

つまり、工場で3〜5日分の在庫を常に抱えておかなければなりません。

万が一、微生物検査でカビが発見されると、飲料が出荷できなくなり、コンビニやスーパーに対して欠品せざるを得なくなる場合があります。

ところが、それが1日で判定できると、在庫を抱えなくてよくなるため、工場スペースの有効活用が可能となります。

また、万が一微生物検査でNGが出たとしても、その原因を突き止めれば、すぐに製造後1日で出荷可能となるため、欠品を避けることができます。

コンビニなどでは、欠品となると、直ぐに棚から降ろされ、その商品がカットされます。

5日分の在庫を持って商品がカットされると、他で転売できない場合は、その分は廃棄となります。

そういう意味で、この技術は、フードロスの削減にも繋がるとても素晴らしい技術なんです。


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