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意見の衝突って大事

今回は今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則 「ジャイアントキリング」の流儀(仲山進也 著)を読んでの紹介と感想を書いていきます。

最初に表紙を見て、ジャイアントキリング好きだし、チームビルディングに興味があるし、個々の良さを引き出す方法が書かれているのかな、と読みはじめました。
読み終わって、ジャイアントキリングって奥が深いと改めて読み返したくなる本でした。
今まで読んだのは組織作り、サッカーで言うところのフロントの話が多かった気がしますが、今回はシーズンを通したチーム作り、ミッション達成に向けた縦軸方向の話でした。
そして、一番の学びはタイトルの衝突って大事、です。

本について

この本は2012年発行なので10年前、著者は楽天のスタートから関わるメンバーで楽天大学チームビルディングプログラムを主宰しています。大のサッカーファンで人生のほとんどのことはサッカーに例えることができるという考えているそうです。ジャイアントキリングが大好きなのが伝わってくるような内容です。

チーム作りの段階

紹介されている段階としては4段階。
①フォーミング:まだバラバラ、役割分担して進む段階
②ストーミング:ぶつかり合いながら相互理解する段階
③ノーミング:あうんの呼吸が生まれる段階
④トランスフォーミング:1つの生き物のように連動して動く、ずっとこのチームでやっていきたいと感じる段階

グループからチームになっていくには少なくとも①フォーミングを脱して、③ノーミングまでたどり着く必要があります。②ストーミングでは一度パフォーマンスが落ちるが、そこから③ノーミングで上がっていきます。
持ってる技術が集まって、一度壊して再構築する、運動の新たなスキルの習得にも似ています。

この本ではフォーミングからストーミングにかけての話に重きが置かれています。それはフォーミングに留まるグループが多いから。
特に日本人はストーミングが苦手なことが多く、フォーミングで止まりやすい傾向にあります。
海外に出た選手が自己主張の重要性を話すこともここで、主張してストーミングに入らないと相互理解が進まないということです。

ストーミングについて

ストーミングはリスクはありますが、避けては通れません。そこでチームが空中分解しないために共通認識と最低限の安全の確保のためのルール、事業所、部署としての許容範囲の確認は必須になります。

ストーミングの段階では
•みんなでやる答えのないお題を与える
•リーダーに依存しない
•ストーミングに進む時の注意としてビジョンの共有、明示、ストーミングの意義の共有
•個人攻撃禁止。ケンカが目的ではないことを確認する。
•グループ生存のためのラインの確認(どこまで粘れるか)
•ストレスがかかるのでスムーズに進める(意見出すのに紙に書くのがオススメ)
といったポイントが紹介されています。

また個々の人のタイプとして
攪拌者→ストーミングを好み影響力あり
調停者→ストーミング苦手、影響力あり
がいてそれぞれのフォロワーがいるという形です。
攪拌者はストーミング移行期、調停者はノーミング移行期に活躍しますが、逆の場面で前に出るとブレーキをかけることになります。特に調停者は出所を間違えるとフォーミングから抜け出せません。

その他


三方よし力というのが印象に残りました。これは売り手よし、買い手よし、世間よし、ビジネスに関わる周りも含めてみんな同じ方向を向くということが成長につながります。

三方よしの精神は近江商人の言葉として起源が紹介されています。以前読んだ稲盛和夫の「生き方」に書かれていることを思い出しました。京セラは三方よしでいうところの世間よしを追求した結果、売り手、買い手よしがついてきた形です。世のため人のための精神はやはり大切だなと感じました。

感想

全体的にストーミングの話が多かったです。実際ここに進めていないグループがほとんどでチームになれていないというのが印象的でした。自分自身もそうですが、やはりストーミングは苦手な人が多いのでしょう。でも、ストーミング怖くないと思うことで少し踏み出せそうです。

読んでいてもう一度ジャイアントキリングを読みたくなりました。自分自身は性格的に達海よりは椿寄りだと思うし、読んでいて椿に感情移入する場面が多いです。ストーミングは苦手でどちらかというと調停者タイプかな、と思います。
その上で今回この本を読んで改めて自分の振る舞いに反省した部分は多かったです。多分グループからチームへの成長を止めてしまったことは多かっただろうと思います。
ミーティングや会議で意見をぶつけなければなかなか相互理解も得られないですね。

ストーミングはグループワーク、なおかつ個人の考えが浮き彫りになるものが効果的であると分かりました。

客観的に自分を捉えて、グループをチームに変えるための自分の役割を果たしたり、各段階で必要なことを知ることで流れを効果的に進めることができると思います。

自分自身としてはとりあえず攪拌者を見つけてうまくストーミングを起こしてもらうこと、ストーミングを円滑にするための伝え方をチャレンジしたいと思いました。

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