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どこにでも住めるなら、縁もゆかりも無い静岡市に住みたくなってきたから、一泊二日で行ってきた。


私は今絶賛失業中だ。
体調を崩してしまい休職していたけど、退職した。

次の仕事のことや、どう生きたいかはもう少しゆっくり考えよう‥‥と思っていたのだけど、だんだんと体調が回復していくとやっぱり色んな意味で焦り始める。
激務に胡座をかいて浪費し、管理もままならずだったので、お金がまるでなくなっていく。辛うじてある微々たる貯金を切り崩す。しかも主な支払いをクレジットカードにしてしまっているので、翌月へ繰り越し繰り越しでよく分からないことになっている。やばい、どうやって生きていこう‥‥。

それだというのに、私は今住んでいる神戸を差し置いて、静岡市に住むことに興味を持ち始めたのである。



失業中の私にとって”現実的な最適解”は、どこに住むことなのか


2か月前、休職中の私は考えた。
退職した場合、直近の身の振り方について、私に残されている選択肢は以下の3つだと。

1.このまま今の神戸の家に住み続けて、
  転職先が決まるまではバイトやら手当やらで
  食い繋ぐ。
2.神戸の家を引き払って、実家に戻る。
  次の生き方はゆっくり考えるとして、
  その間にお金を貯める。
3.その他の可能性を探る。(超曖昧‥‥)

そして、現実的なのは2.だろうと思った。

1.のバイトしながら転職のことを考えるってのは、たぶん体力的にも精神的にも今の自分には難しそうだし、とは言えお金がどんどん無くなる感覚はきっと焦りを生むだろう。

2.は引越し代だけ一時的に跳ね上がるが、何より余裕を持って今後のことを考え、お金を貯えて今後の生活の基盤を立て直すのには最適かもしれない。

3.これはきっと思いつかないだろう。

のちに、会社に残ることも含めて検討した結果、両親とも話しをして 2.の方向で動くことにした。



ところが、実家に戻る為の引越しや退去の手続きを進める元気は全く出ず、その代わりにあらゆるエンターテインメントを摂取することだけは精力的に行えた。ドラマや映画、音楽から刺激を多いに受けた。

そんな日々を送るうち、刺激を受け取るだけでは飽きたらなくなってきた。自分も能動的に何かをしたい。時間をとってじっくり考えようとしていた「これからどう生きたいか」を考える時間が急激に増えていった。未来への希望がムクムクと湧き上がってきた。

そう。1か月経たない内に、なんと「3.その他の可能性を探る」が急浮上してきたのだ。


静岡市が気になって仕方がなくなる


ムクムク生きる希望が出てきた私は、仕事以外も含めてどう生きたいかを考えると共に、求人を少しずつ見るようになっていった。勤務地で検索するというより、自分がやりたいと思える業界で、自分が苦と感じない職種で探すようにしていた。

そんなふうに探していたら、ある時出会った求人が偶然静岡市勤務の仕事だった。単純に自分の求める条件ややりたいことに近かったので、とても魅力を感じた。

しかし静岡市。訪れたことはあったようだが子供の頃なので記憶に無い。新幹線で通過する程度で縁もゆかりも無いので、静岡市に住むという選択肢を想像すらしたことがなかった。

求人があまりに魅力的だったので前向きに考えたく、そこで自分が働き、生きるイメージを少しでも持ちたいと感じ、静岡市について調べ始めることにした。

家賃相場はどのくらいなのか、実際物件サイトに載っている賃貸にはどんな部屋があるのか、どのくらい栄えている都市で、単身者は住みやすいのか、仕事以外の時間の使い方も理想に近く叶えられそうな環境なのか、等々。検索エンジンで出てくる基本的な情報は調べ上げた。
次第に静岡市自体へのイメージが出来るようになってきて、その求人に応募する決心がついた。

ところが時すでに遅し。掲載開始からわずか数日の出来事だったが、前日まであったはずの求人が掲載終了になっていた。告白する前にフラれた気分だった。

あぁ、そう云えば、転職とはこういう世界だったな、すっかり忘れていた。悲しくて悔しくて、でももうその時には静岡市自体への興味がとめどなく溢れてしまっていた。

・田舎過ぎず都会過ぎない政令指定都市
・温暖
・都心のような満員電車には乗らずに済む
・自転車通勤も夢じゃない?!
・都内への新幹線通勤も可能な距離
・少し移動すればすぐに自然に触れられる
・穏やかな人が多い

そんな情報で溢れた静岡市。概ね都心からの移住をおすすめする情報が多かったが、もしこれが本当ならこんなにバランスの取れた場所はあるか?!"東北のハワイ"と言われる地でぬくぬくと生ぬるく育った人間にとって、暖かいのは超重要だ。冬が得意じゃない。息抜きをしたいから、手に届くところに自然はあって欲しい。でも車の免許が無い上、結構出不精なので田舎過ぎたら困る。そんなワガママな私にはピンとくる文言ばかりがネットから溢れてきていた。

良いとこ取りの情報ばかりで半信半疑で興味も尽きないので、そのあとも「静岡 移住」などとSNSでも調べ続けた。すると、運転免許がなくても生きられた、移住者を受け入れる懐が深い街、等々実際の移住者の生の声が垣間見えてきて嬉しくなった。

ネットばかりで空想を広げるのは楽しいが、同時に危険も伴う。早く自分の目で静岡市という場所を見て感じてみたくなった。


実録!突撃、在来線で一泊二日の静岡市探訪!!


そうとなったら居ても立っても居られない。
一刻も早く見て、感じて、選択肢として吟味して、決断したい。次の一歩を踏み出す一助にしたい。

思い立ったが吉日。そう、無職は時間に融通が効くのが利点である。(あれ?お金が無いと冒頭で騒いでなかった?というツッコミは、ここでは一旦脇へ置いておきましょう!(笑))実家への引越しの段取りはままならなかったのに、好奇心に対する行動力の発揮具合は凄まじいものがあり、自分でも笑ってしまう。

出来るだけ安く、静岡市を知り、感じる方法‥‥。
貧乏偵察なので新幹線は使わず、始発出発、終電帰りの在来線で往復し目一杯時間を使う。ただし在来線で日帰りは滞在時間が短過ぎるので、ゲストハウスのドミトリーに宿泊。コレで行くことにした。

ゲストハウスの予約状況を見るに、行くなら2日後だ!!!よし!!!

ということで、探訪の記録をしていく。(もはや旅の記録。超長くなるのでご了承願います!)


到着するまでの不安


春が来たなぁと最近感じていたのに、家を出たらめちゃくちゃ寒かった。早朝だから寒いのは無理もないと思っていたけど、家の外は雪がうっすら積もっていたし、京都と滋賀を通過する時には本格的に雪が降っていた。

お乗り換えの米原駅
米原過ぎたあたり。どんより。
せんねん灸
愛知県蒲郡市を通過
薄日が差してきたもののうっすら雲が広がる


静岡県内に突入してもパッとしない天気で、車窓にはぼんやりとした景色が続いていた。誠に勝手ながら、快晴!見晴らしの良い景色!みたいな静岡市を想像していたので、なんだかちょっぴり不安が立ち込めていた。

掛川駅
在来線だからやたら乗り換える。それもちょっと楽しい。


静岡駅の1つ前、安倍川駅までは正直不安の方が大きかった。本当にイメージしていた静岡だろうか。なんか怪しいかもしれない。イメージを膨らませ過ぎていたかもしれない。

しかしそんなことは杞憂で、安倍川駅を過ぎ、静岡駅までの車窓で一気に希望が見えた。電車が安倍川を渡り始めると視界がパーッと開け、広い空が見えた。心が明るくなるようだった。

安倍川橋
※電車はこの橋を通りません


失敗と、今後も楽しみになる「食」


限られた時間で静岡市を知るため、事前にある程度計画を立てておいた。しかし計画に縛られることなくフレキシブルに心を動かしたい。計画通りに行かないことが、寧ろ静岡市の感覚を掴むことに繋がり、今回静岡までやって来た意義にもなる。

というわけで、初っ端から、静岡名物「さわやか」のハンバーグを食べそびれた。着いてすぐにお昼ご飯で食べようとしていたが、店が休みだった。くぅ~っ!情報収集の詰めが甘かった!まぁこれも御愛嬌。

「さわやか」の代わりに入ったビストロでは、店員さんに気楽に話しかけているおじ様がいた。常連という感じではなさそうだった。おじ様から店員さんへの「あのメニューはもうやらないの?」という質問から、コロナ禍の飲食店の実情を窺い知ることができた。

ちなみに食べ物に関しては1勝3敗だった。「さわやか」に続き、安倍川近くの安倍川餅のお店と、静岡おでんで有名な「青葉おでん街」がお休みだった。きっと今じゃなかったんだろうと思うことにする。いつか食べに行くよ、待っててね‥‥!

お休みの安倍川餅のお店


僅かに1勝したのは、徳川家康公が眠る久能山の麓にある食事処。桜えびのかき揚げ丼が絶品だったし、食堂のおばちゃんたちと観光客との会話が賑やかで楽しげだった。あのかき揚げは思い出しただけでのお腹が鳴る。久能山東照宮参拝で疲れた身体には超おすすめ。お会計の時に「美味しかったです~」と伝えると、おばちゃんの笑顔がパァっと輝き、「あら~ありがとう!」。満開スマイルいただきました。きっとまた食べに行きたい。

食事処
いちごも売ってる
うっすらかき揚げ


あとは番外編になるが、ゲストハウスで食べたモーニングがとても美味しかった。寝坊してしまったのでチェックアウトまで時間がなかったけれど、せっかくならいただきたいと思い、チャイティーとピザトーストを注文した。ピザトーストを食べるなど、何年ぶりだろう。分厚いパンがカリッとして、具材もたっぷり、堪能した。チャイは元々大好きだが、寝坊してもまぁこれも良いよね~とゆったり構えられるくらいの余裕をくれた。


地元に根付く文化と、新参者を受け入れる入口 −映画館・古本屋・ゲストハウス−


市内中心部には映画館が3つあるが、その内の1つ、「静岡東宝会館」の前を通ってみた。商店街にあるその映画館は、昭和に多数あったであろう映画館群を思わせる出で立ちだった。映画は出来るだけ映画館で味わいたい身としては、街にシネコン以外にも映画館があることは最高だ。映画に対する記憶とは、「どの映画館でみたか?」という点もセットで刻み込まれる可能性が高い。この映画館でどんな映画体験が出来るだろうか‥‥と想像するとワクワクする。

街の映画館にワクワク


また、「静岡東宝会館」の向かい側には古本屋さんがあるという点も魅力的だった。ジャンルごとに綺麗に整理された売り場はとても親切設計だったし、映画関連書も充実していた。映画鑑賞の前後で立ち寄るイメージが膨らむ。

泊まったゲストハウスは、レトロな建物を活かしてオシャレにリノベーションされていて、とても居心地が良かった。ゲストハウスのお姉さんは、大仰でなく肩肘張らずに、しかしながらとても親切に話してくれるような方だった。不思議なところでクスッと微笑んでしまうような、とてもリラックスした空気が流れた。


安心感を与える、静岡市の「人」


ビストロのおじ様に、かき揚げ丼のおばちゃん、ゲストハウスのお姉さん。

「穏やかな人が多い」「移住者を受け入れる懐が深い街」というネットの文言を具体的に感じる瞬間は、その他にもいくつかあった。


レンタサイクルで静岡浅間神社に向かった。到着したは良いが駐輪場がわからない。スマホで調べようと思ったけれど、すぐ隣に交番があったので聞いてみることにした。しかしおまわりさんは巡回に出て不在のようで、「御用の方はこちらの受話器を上げてお話しください」とあった。電話しておまわりさんを呼び戻すほどのことでもないな‥‥と交番の外へ出た。
すると、交番の駐車場で井戸端会議をしていたおばあちゃん2人が「さっき巡回に出たみたいだよ。どうしたの?」と聞いてくれた。

「この近くで自転車停められるところご存知ないでしょうか?」
「あなたどこの業者の方?」
「いえ、ただの観光客なのですが、神社に行こうと思っていて‥‥」

私の声が小さかったみたいで、何度かそんなやり取りがありながら、神社の脇に停められる場所があることを教えてくれた。

「ごめんね、私耳が遠くってすぐにわからなくて何度も聞いちゃって‥‥」
「いえ‥‥!こちらこそ‥‥ありがとうございます‥‥!!!」

お話しを楽しんでいるところ、親切に声をかけて教えてくれた。こういう小さな出会いが愛おしい。



その後無事に自転車を停めてお詣りをした。静岡浅間神社の敷地内に、現在放送中の大河ドラマ『どうする家康』大河ドラマ館があったので、入ってみることにした。大河ドラマ館に来たかったから静岡に来たわけではない、というのはここまで読んでくださった方はお分かりだと思うけれど、奇遇にも私はちょうど11年ぶりに大河ドラマ完走に挑戦している。11年前まではよく熱心に大河ドラマを観ていたが、ここ10年間は、何度か視聴し始めては録画が追いつかなくなって観なくなったり、そもそも最初から観なかったり、様々だった。今年はオンタイムで観るようにしているし、何より「最後まで完走する」と半ば決めているので、よっぽどのことが無い限り、1年間観ることができる気がする。だからこうして、家康ゆかりの地である静岡市に今来れているというのはなんだか不思議だし、ご縁を感じる、と言っては運命思考過ぎるだろうか。

大河ドラマ館をじっくりと楽しんでいると、最後の映像ブースを観終わったところで、案内スタッフの方に声をかけられた。

「お客様、松潤のサイン見られましたか?」
「あ、いえ、まだです~」
「どなかのファンなんですか?」
「いえ、特にこの人のファンというのは無いんですけど、『どうする家康』を偶々見ているので!」
「そうなんですね~。市内の方ですか?」
「いえ、県外です」
「どちらから来られたんですか?」
「神戸から来ました」
「お!そうなんですね!!ちょうど良い、あそこに神戸出身のスタッフが‥‥」

そう言って、神戸出身で最近静岡に移住してきたという別のスタッフの方を紹介してくださった。ここまでの会話がなんだかとてもスムーズで、且つさりげなく会話に引き込まれていったので、その神戸出身の方にも何だか心を許して、
「私も静岡に住もうかなとちょっと考えていて。実際静岡で暮らしてみてどうですか?」
なんて私にしては珍しく明け透けに話しをしていた。

あまりに展示が面白かったので、閉館時間がギリギリに迫っていたことには後から気づいたのだが、そんな状況でもゆっくり話しを聞いてくれて、神社内にあるお土産屋さんまで歩いて案内してくれたり、写真撮りますよ〜と自ら仰って下さったり、きっと業務以外のことまでやってくれていたと思う。

それにとにかく、嫌味がなかった。強引でもないのに、気づいたらオープンに話しをしてしまっている。不思議だ。私は基本お店などで店員さんに話しかけたりされたくないタチで、とにかく放っておいてほしい。でも今回は自然に受け入れられるくらい軽やかで押しつけがましくなく、しかも柔和で温かかった。なんせ会って数秒で身の上話をしてしまうくらいなのだから。それは私の心が元気だったからだろうか。



静岡市に来てからというもの、何だか開放的な気分になっていたのか、静岡市の人の気質に安心してしまっていた。

用宗(もちむね)という海の近くで、時間潰しに入ったジェラート屋さんでも、「このあたりは夏になると人で賑わうんですか?」「こちらのお店はどのくらい前からやってるんですか?」「静岡に引越してこようかなと考えていて‥‥」などと、おばちゃん根性の如く店員さんにも積極的に話しかけていた。

静岡の煎茶が疲れた身体に沁み渡った
名前の響きとフォントがかわいい


人と話せば話すほど、オートクライン効果なのか、静岡市に住みたい気持ち満々やないかい、と気づく。



自転車移動が楽しい街並みと、心休まる自然


もし静岡市に住むとなれば、自動車免許が無いので自転車移動が必要になりそうだ。これでもし神戸市同様に山坂が多い地形となれば、自転車生活は難しくなるので、生活圏自体を考えなければならない。というわけで、主にレンタサイクルで街中を探索することにした。

ゲストハウスでお借りした相棒:黄色の君
太陽を遮る物が何もない、最高


自転車で探索してわかったのは、街がコンパクトだということ。自転車を少し漕げば景色が変わり、繁華街、街に根付いた商店街、歴史的建造物、山の景色、川、文化施設、駅、行政機関‥‥と街並みが展開される。コンパクトな街の代表格、京都に似ていると感じた。学生時代に京都に住んでいたので非常に親近感が沸いたし、京都のコンパクトさは暮らしやすかったのでその点でも静岡市に好感を持てた。

マウント・フジにお目見え



静岡駅に到着するまでにも電車で渡ってきたが、静岡市には一級河川の安倍川が広がっている。河川敷を走ると広大な空間に山々が連なり、空気が美味しかった。学校帰りに座ってお喋りする学生、大型犬とフリスビーで遊ぶ若い人、ウォーキングしているおじいさん‥‥。それぞれが自分の営みをこの場で楽しんでいるのを感じた。

マテをしているフリスビーのわんこ



静岡の海は水色だ。カラーコーディネーターとかじゃない限り、色とは正確には何とも断言し難いものだけれど、”水色”だ!と感じた。
東北のハワイの海は青黒くて、大好きな神奈川県大磯町の海もザ・青って感じ。それらと比較すると”水色”なのである。どれもあまり海の色自体に惹かれたことはなかった。(このビミョーなニュアンス伝わるだろうか‥‥。)
けれど静岡の”水色”の感じはとても好きで、今の私の心にスッと溶け込んで、且つ吸い込まれていきそうだった。

静岡の海
久能山東照宮の階段から見た久能海岸
※参考
東北のハワイ、もとい福島県いわき市の海
※参考
神奈川県大磯町の海


余談だが、静岡の海の”水色”は、『どうする家康』の人物デザイン監修:柘植伊佐夫氏による”家康ブルー”に近い色味を感じる。(大河ドラマ館で得た知識。)

※撮影許可有り
最も興味深い内容だった
※撮影許可有り
※撮影許可有り


用宗の海には17時頃に訪れたからか、ほとんど人が居なかった。凄く静かで、心落ち着く。だけど、海辺にはぼーっと海を眺める人、波打ち際を歩く人、近くのお店でアイスクリームをテイクアウトして食べる人が数人居た。用宗の海はとても波が穏やかだった。

静岡市・用宗の海



「どこに住みたいか」を考える中で、「どんな毎日を送り、どんな人生を拓いていけるか」を考える


静岡市探訪は”凪”って感じだった。久しぶりの自転車移動により脚の筋肉痛が残ったものの、心はとても穏やかだった。一度切りの人生、一度は住んでみたいところだなと感じた。それに今の私には、この穏やかさが身体に合っているかもしれないとも思った。

あとはやっぱり理想の仕事が出来るか、毎日理想の時間の使い方ができるか、が問題だ。
「どこでも住めるとしたら住みたい場所」。それによって理想の生活を叶えたいし、理想の生活には充実した毎日があり、充実した仕事時間が必要だ。そして充実した仕事時間で稼いだ自分のお金で、好きなこと・もの・時間に投資して、更なる充実を得たい。きっと充実した毎日がなければ、好きな場所に住んだとしてもモヤモヤした日々を送ることになるだろう。

今まで住む土地にこだわりはあまりなかった。仕事や目的がある場所にただ住んできた。その時々で住んだ場所をそれなりに好きにもなってきた。だから今回場所ありきでその他のライフスタイルや仕事を現実的に考え出したのは初めてのことで、自分でも驚いている。人生がゆっくり変化しているのかもしれない。
けれど、他のことを捨て去ってでも住みたい場所を第一優先に考える、ということはなかなか難しいだろうなとも感じる。

住みたい場所に自分が求める仕事との縁があるかはまだわからないけれど、今回の思い付きからの静岡市探訪が、未来の心豊かな生活に繋がっているのなら、ちょっと嬉しいだろうな。


海から用宗駅へ戻る道中、道でのんびりしていた猫氏。
近づいても全然警戒しなくて、もはやお腹を出し始めた。
写真撮らせてね~とお声がけ。
温暖な気候は、人だけでなく猫をも温厚にさせるのか?





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