そのままでいようとするんじゃなくて、美しく歳をとればいいのよ

"女子のクリスマスケーキ理論"を割と本気で信じてきた。

女子のモテ年齢はクリスマスケーキと同じ。24がピークで、25は当日ギリギリ買っていく人がいるけれど、26過ぎたら相手にされない。

結婚だって30までにしないと…という風潮はやっぱり、ある。これって一体何でだろう…と考えてみたけど、論理的な話が思い浮かばなかった。でも、存在している。


27〜29にかけて私は、漠然とした不安にずっと襲われていた。目尻には小ジワができるし、肌はカサカサし始めるし、やけに足も冷える。「30」というモンスターが色々な爆弾を抱えて襲ってきてる気がしてならなかった。20代を離れるのが怖くて、20代の自分を1年かけて写真に収めてもらったし、ギリギリ29歳で転職もした(これは30過ぎると女性は転職に不利、と聞いたからだった)。


今、30代が始まって半年が過ぎた。インスタのフィードは友だちの子どもでいっぱいだし、よく遊んでくれる友達は2つ以上下の子が多くなった。「親に孫の顔をみせないなんて、とんだ親不孝者なんじゃ……」とワナワナするときもある。もう「若くていいね」と愛でられることはなくなった。

けれど不思議と、それが思っていたより辛くない。30になっても、落ち込んだ時に夜な夜な友達の家に行って乾杯したり、休日に家を片づけて一人でミルクティを飲んだり、年下の子とカラオケで大黒摩季を歌ったりしているのが、結構楽しいのだ。そして意外と、20代の頃に思ってたほど見放されていない気もしている。

歳を取る恐怖をぼやいていた20代の葛藤期に、飲み屋を経営するお姉さんから「そのままでいようとするんじゃなくて、美しく歳をとればいいのよ」と言われたことがあった。

それも素敵だけどね…と当時は話半分で引き続き悩んでいたけれど、落ち着いていてお客さんからもファンの多いお姉さんのその言葉が、なんだか今になってストンと、自分の中に落ちてきた。戻れないものに気をとらわれるより、どんなふうになりたいかを考えた方が幸せだもんなぁ。

そりゃぁ友達の赤ちゃんを抱っこするたびに、あのもち肌にやきもちをやいてしまうけれど、それよりもこれからは、歳を重ねるごとに美しい表情が出せるような人になれるよう、無理せず楽しんでいこうとおもうのです。

テーマ#年齢

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