見出し画像

避けたい人が増えているマネジメント職 - キャリア上のリスクとチャンスを解析

こんにちは! ユアパトの森数美保(もりかずみほ)です。
強い事業と組織をつくるユアパトと、選択できる自分になる伴走型コーチプログラムキャリパトを運営しています。

🕊X(Twitter):Miho Morikazu
🎙 Voicy:組織とキャリアと私とボイシー
📓 notion:もりかずみほについて

先日、「ミドルマネージャーの負荷高すぎ問題」について投稿したら、多くの反応をいただきました。


組織を強くし、事業を伸ばす上で重要な役割を果たすミドルマネージャーですが、やりたいと思えない人が増えていることも事実です。

マネージャーになりたがらない人が増えている

2023年8月に日本生産性本部が行った調査によると、「上司・管理職になりたくない」と回答した従業員の割合は50%を超えており、5年前と比べても大幅に増加しています。

なぜか。
シンプルに、「マネジメント業務に魅力を感じてない」んですよね。

😞 (キャリアの専門性を高めたいという人にとっては、)管理業務に手を取られて、キャリア価値が失われるのではないかという不安
😞 報酬と働く時間とストレスを考えたら割に合わない
😞 マネージャーになっても、権限委譲が思ったよりされない

スタートアップに焦点を当てると、

・大手に比べると組織構造がフラットなので、マネジメント役割が不明確なことが多く、"気づいたら兼務状態" になっていることがある
・管理業務だけする人よりも、手を動かせる人が求められる傾向が強いので、求職者と企業とでミスマッチが生じやすい
・スモールチームだと、代表の目が届いてしまうので権限委譲がなされない(と感じる人が多い)

いやー、わかる。わかるなぁ。

マネジメントに長けている人だったとしても、直近が「管理業務のみ」だと、そもそもスタートアップでは採用されなかったり。
管理業務のみやっている自分に危機感を覚えて、スタートアップに飛び込む人も多いので、「やれる人」「やりたい人」「やって欲しい人」がうまく噛み合わないんですよね。

キャリア的にも、働き方的にも、報酬バランス的にも「やったら損」と思われてるのが、マネジメント職なのかなと。

こんなマネージャーになりたい!と思われるようなロールモデルがいないとも言えますね。

マネージャーになるってどういうこと?

実際に聞かれた質問です。
「幸せにできる人の数が増えるということだよ」と、答えました。

新卒で入社した会社で、26歳の時に30人3チームを統括するマネージャーに就任しました。マネージャーになるまでは、「自分の担当しているクライアントを幸せにしよう!」だけを考えて仕事をしてきたのですが、メンバーとメンバーが担当しているクライアント、そしてメンバーの家族も含めて幸せにすることが私のミッションだと捉え直しました。

自分一人でやれることはしれてますチームでやったほうが遠くへいけるし、想像する以上の未来へたどり着ける。

これが、マネジメントの面白さの1つだと思ってます。

マネジメントの面白さ

もう1つは、「行動変容をリードする面白さ」です。
チームだと遠くへいけると表現しましたが、一人の方が早く進めます。

早く行きたければ 一人で進め、遠くまで行きたければ 皆で進め

有名なアフリカの諺

そう。みんなで行けば遠くへいけるけど、難しいんですよね。自分だけががんばるのではなく、チームとしてゴールにたどり着く必要があるからです。

事業や組織のフェーズによって適切なアプローチは変わりますが、「どうすればチームの行動が変わるか?」を考え抜いて、実験し続けるのは面白いです。

同じことをやるにしても、「チーム全員が、今やっていることに意義を見出せる状態をつくる」だけでも、結果は大きくかわったりします。
戦略や戦術が正しくても、行動が起きなければ未来は変わりません。そこをリードするのがマネージャーの大きな役割の1つです。

マネジメントで得られるスキル

・決断力:必要な情報を適切に収集・分析し、状況を俯瞰的に捉え、速やかに意思決定する力
伝える力: 全て自分の言葉に変換し、明確なビジョンや方針を組織に浸透させる力
問題解決力:複雑な課題に対する分析力と創造的思考力
チーム構築力:人材育成とサクセッションプランニング。メンバーのモチベーション向上とチームビルディング力。
戦略的思考力:事業や組織の中の長期的な方向性を描く力。外部環境の変化に柔軟に対応できる洞察力

逆にいうと、このスキルが得られない環境であれば、マネジメントを断っていいと思います。
たとえば、
・売上へのコミットだけ求められる
・自分で決められる範囲が少ない
など、事業や組織を伸ばすための変数が少ない役割が当てはまります。

営業系の職種でいくと、売上責任だけもたされるマネージャーが多いです。ゲームルールがシンプルな方が結果がでやすいので正しいのですが、「決断する力」が身につきません。
確実に事実を積み上げて「決定」することはそんなに難しくありません。変数が多く、不確実性が高い中でも決断して前へ進められる力が必要です。

キャリアを磨く上で大切な考え方

マネジメントを担うと、「何でも屋になるのではないか」と不安になる人は多いです。でも、「事業を伸ばすためにしたこと」「組織を強くするためにしたこと」に分けてキャリア整理して、「何者か」を自分で語れれば問題ありません。むしろ、マネジメント不足が経営の重要イシューにあがる今、マネジメントキャリアをとることで、キャリア戦略上 有利になる可能性は高いです。

詳しい考え方は、こちらのnoteをご参照ください。

そもそも、1つのキャリアで勝負をかけて勝てる人はレアです。専門職で突き抜けようとすると、いくつもの壁があります。シナジーのあるキャリア軸を増やして、合格点以上までもっていくことが大事です。

最後に

マネジメント人材不足で悩んでいる企業の皆様。
自社組織の中でマネジメントをどう定義するか。そして、どう報いていくのか?について改めて考えてみてもいいのではないでしょうか。

重要な役割だからこそ、すり減らすだけの「やったもん負け」ポジションにしたくないですよね。

Your Patronumでは、強い事業と組織をつくる「ユアパトを展開しています。
初回相談無料です!ぜひお気軽にご相談ください。


これからも「ぐんぐん組織が強くなるマガジン」で発信していきます。
スキやフォローいただけたら嬉しいです。

次回の記事では、マネージャー不足に悩む企業がやってしまいがちな「あるあるNG行動」について書く予定です。


SNSでの発信がんばっています。こちらもぜひフォローお願いします!

🕊X(Twitter):Miho Morikazu
🎙 Voicy:組織とキャリアと私とボイシー
📓 notion:もりかずみほについて

よろしければサポートお願いします。いただいたサポートはコーヒー代として使わせていただき、次の執筆のがんばるパワーとなります◎