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成長を妨げる落とし穴: マネージャー不足に悩む企業がやりがちNG集

こんにちは! ユアパトの森数美保(もりかずみほ)です。
強い事業と組織をつくるユアパトと、選択できる自分になる伴走型コーチプログラムキャリパトを運営しています。

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前回、「マネージャーになりたくない人が増えている」という記事を書きました。

「こんなキャリアを歩みたい」と思われるマネージャーがあまりいないのも要因の1つかもしれません。それは、個人の問題だけではなく、組織としての取り組み(考え)が少しずれて生じる歪みなのかも。

今日は、「マネージャー不足に悩む企業がやりがちNG集」を書きます。
当てはまっていたら伸びしろだと思って、変化してみてもらえたら嬉しいです。

昇格の理由が曖昧


昇格の基準やプロセスが明確に定義されていない場合、どのような資質や成果が評価されたのか理解しにくいです。これにより、昇格が恣意的または主観的に見え、他の従業員の間で不信感を招くことがあります。

こんなケースを目撃したことはありませんか?

▶︎「長く勤めているから」という理由で昇格させる

「社歴が浅い人を昇格させると摩擦が生じるかもしれない」…と懸念して、長く勤めている人を昇格させる判断をする会社があります。
「長くいること=貢献として評価する」方針の会社であれば、正しい判断ですですが、より適任かつ実績のある他の社員が見過ごされる可能性があります。不満を生む要因になり、優秀な人から辞めていくリスクがあります。

▶︎成果を出しているというだけで昇格させる

創業期に成果を上げていた人が、事業/組織フェーズが変わっても成果をあげつづけられるとは限りません。むしろ、パフォーマンスを最大化できるのは、フェーズをまたげて2つまでと言われています。

「創業時に成果をあげていたからという理由で昇格させたが、ブリリアントジャーク(優秀だけど組織に悪影響を及ぼす人材)のような存在になってしまった」という相談をよくうけます。でも、大変だった創業期に成果をあげてくれたという恩義を感じている経営者が多く、マネジメントから役割を変える決断をできずにいます。

チームのためはもちろんのこと、本人のためにも「適正な配置」を行う。
もしくは現在必要な「マネジメント」を定義し、求めることが大事です。


採用は魔法の杖だと思っている


▶︎社内の人に目を向けず、外部からマネジメント経験者を採用する

「どんどん外部からマネージャーが採用されてくるんですよね…」と転職の相談をうけることが多くありました。
「自分の努力や貢献が評価されていない」「内部昇格のチャンスは少ない」と感じると、モチベーションやエンゲージメントの低下を引き起こします。
こうした社内の不満が大きくなると、外部からきたマネージャーに対する「お手なみ拝見」が強くなる傾向があります。

▶︎カルチャーフィットより、スキルを重視してマネージャーを採用する

「能力は高い。でも、うちの会社に合うかな…。でも、こんな能力の人はなかなかいない…採用しよう!!!」という意思決定をしたくなる気持ちはわかります。

でも、マネージャーがチームに与える影響は看過できないほど大きいです。これまで大切にしてきた価値観と違うことが続くとメンバーは混乱し、組織内のストレスレベルがあがります。「言っていることとやっていることが違う」と感じる要因の1つがこれです。
能力が高く、スキルがフィットしていても、カルチャーが合わない環境下でパフォーマンスをできる人は稀です。お互いにとって良いことはありません。

経験者だからできるでしょ!と丸投げ


▶︎期待値のすりあわせをしないまま、外部から採用したマネージャーに任せる

「経験者だし、マネージャー採用なんだから細かいこと言わなくてもこれくらいできるでしょ」 この、 "これくらい" は、具体で擦り合わさない限り、勝手に擦り合うことはありません。

「採用した幹部候補が思ったよりパフォーマンスしないんですよね」と、経営者の方から相談をうけることがあります。
「 "パフォーマンスしている状態が何を指すのか" や、"それに向けて必要な行動" について前提は揃っているんですか?」と質問すると、
「経験ある人だし、あまり細かくいうのは違うかなと思って話し合っていない」と返ってくることがほとんどです。

エスパーじゃないんだから、無理です。
・いつまでにどんな状態になって欲しいのか、そのために何をすべきか
・どのようなサポートが必要か
をしっかり話し合ってからスタートしてください。

▶︎関係の質を高めるお膳立てをしない

外部からマネージャーが登用されると、現場には緊張と不安が走ります。変化に対する不安ですね。
いきなり結果をだすことを求めるのではなく、まずはチームや関係部署としっかりコミュニケーションをとれるよう、会社から機会を提供します。

売上は全てを癒すという言葉がありますが、結果から関係の質が高まるのではなく、関係の質をあげることで結果につながります。

「ダニエルキムの成功循環モデル」ですね。
この人とならやれる(関係の質)の後に、挑戦しよう(思考の質)というキモリが湧き起こり、正しい方向性で行動を起こし(行動の質)、結果につながる。

キャリア安全性に無関心


▶︎社員のキャリア価値を高めることはリスクだと思っている

社員のスキルやキャリアの価値を積極的に高めることを躊躇する会社は少なくありません。優秀な社員が他社へ移るリスクを避けたいんですよね。

個のキャリアを強くすることは組織にとって重要な投資であり、中長期的に組織全体の競争力を高めることにつながります。外部からマネージャーを登用するだけでなく、社内でもしっかり育てることが大事。
そして、会社は、優秀な人材に選ばれ続ける努力をするのみです。

▶︎キャリア形成の知見不足

「うちの会社にいることで、社員のキャリア価値を高めたいと思っているんだけど、どうしたらいいのかわからない」という相談もいただきます。

「キャリアを構造化して、会社で提供できるものを組み合わせるとどのような作用があるか」について知見がある人は少ないです。でも、「わからないからやらない」ではなく、マネージャー以上の人たちが、キャリアリテラシーをあげてメンバーと向き合うことで、個人のパフォーマンスがあがり、チームとしても強くなれるはずです。

最後に

「わかっているけど、そこまでやる余裕がない」
「うちにあったやり方で実行したいけど、やり方がわからない」という皆さま!

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