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ホームレスとハムチーズクロワッサンの話@AUS

  昨日働いてるカフェにいつも通り、ホームレスのアンソニー(仮名)という男性が来ました。彼は見た目は少しブラピ似で若干イケメンなホームレスです。でもいつも薄汚れていて小汚いふとんをいつも持ち歩いています。最近はメルボルンも寒くなっているのでショッピングセンターなどをうろうろしているのをたまに見かけます。

 ホームレスでお金も無いのに、なぜカフェに毎日来てタダでコーヒーをもらうのか。筆者は出来ればあげたくないのですが、オーナーは優しすぎて毎回何かをあげています。20回に一回は払うといった感じです。(払うと言ってもコインを無造作に置くだけ。もちろん足りてません。)昨日は、なんとハムチーズクロワッサンを焼いてくれと言うではありませんか!いやいや、普通の人で食べたくても少し高いから我慢する代物をなぜあなたに無償で提供しなければならないのか!!といろいろ思うこともありましたが、下手に出て危害を加われでもしたら、、、と考えていたらそっと10ドルを出したです。そしてへらへら申し訳なさそうにニコッとしてまたカフェの周りをぐるぐるしていました。その10ドルがあれば、スーパーで安いパンやお菓子、カップ麺などいろいろ買えるのでは、と思いましたがカフェにとんでもないツケがあるので何も言いませんでした。

 なんでホームレスが5ドルもするコーヒーを毎日飲むのか。(ちなみにコーヒーは3シュガー、キャラメルシロップ入り、マシュマロ2個を入れないと飲みませんw)いろいろと考えていると、ハムチーズクロワッサンがじゅうっと香ばしく焼ける匂いがしてきました。

 なんとなくですが、アンソニーは人の温かさを求めているのかもしれない、と思いました。。ただそれはこのカフェに求めることでもないような。オーストラリアには職を失った人やホームレスへの支援はきちんとあり、フードバンクやフリーフードも毎週どこかで開催しています。おそらくそういうのも知ってるだろうに、なぜカフェにくるのか。

 そうこうしているうちに、出来上がった温かいクロワッサンを持ってアンソニーは去っていきました。

 もし、ここが日本のカフェなら小汚い男性がぼろぼろの布団を持ってきたらたちまちお客さんは居なくなるでしょう。でもここではそういう人がカフェに並んでいたとしても普通に同じように並んでいます。たまに、奢る人もいます。

 もし将来的に自立して働くのなら、今こうして優しくするのはありかもしれませんが、それに慣れてしまっているのでは本末転倒ではないのか。

 きっと今日も来るであろう、アンソニー。リスクを負わないためにも何も考えずになるべく安いものをあげるべきなのか。。イケメンだし、ホームレスユーチューバーとかやればいいのでは??とか彼を見るたびに何かうまい方法はないものかと考えてしまいます。



✳︎筆者の自己紹介✳︎

オーストラリアに所持金10万でワーホリに来てから早10年!無人島での真珠の養殖から始まり、オーストラリア全都市を渡り、ニュージーランド、カナダにもワーホリに行きました。現在はメルボルンで、ネイルやヨガ講師をしながらバリスタもしています。ワーホリについての質問などもお気軽にお問合せください🎶ハートも押してくれると励みになります♡

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