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豪州のクリスマス

もうすぐクリスマスが近いので、私が初めてオーストラリアで体験したクリスマスの事を書きます。特に、ホームステイ中が1番現地っぽいクリスマスを味わえたのでその事を。

私の滞在先は、イタリア系オーストラリア人の年配の女性の家でした。ローマ出身でカトリックを信仰していたので、このクリスマスはめちゃくちゃ重要なイベントのようでした。

クリスマスイブが近づくと、パーティーに作る料理の事で彼女が悩み始めます。と、言ってもそれと同時にすごく嬉しそうな雰囲気もあります。

嬉しさと、大変さが同時に訪れてる感じ。

ただ、雰囲気からして一年のうちでの一大イベントというのがわかりました。

毎日、夜ご飯はワインを飲んでお喋りしながら食べていたのですが、クリスマスが近づくにつれ、話題が彼女の親戚や家族のことが殆どになってきました。

そうなんです。クリスマスは今までそんな会っていない家族が集まる日なんです。だから、楽しみで楽しみで話が溢れてきてるそんな感じでした。

そして23日になると、おばあちゃんなのに何処からそんな体力が出るのか!と驚いてしまうぐらいの料理の下準備が始まりました。ほぼ徹夜状態の時も…。

心配してたずねたら、

「家族がこんなに揃う事は滅多にない事だから。最大限にもてなしたいの!」

との事。それだけ大切な日なんです。

そして、24日のクリスマスイブ。

どんどんどんどん、家に人が集まります。あまりの人に驚いたけど、まあよく考えれば何世帯も集まるので当たり前かなと…。
そして、家族以外にも大事にしてる人がいると(恋人でも友達でも)紹介のために連れてくる人もいました。
まあ、紹介のため何回もいろんな場所に足運ぶより人集まってるから効率的だから納得です。

沢山の料理が出されて、デザートまで含めフルコースのようでした。イタリア料理から、オーストラリア生まれの孫が喜ぶようなものまで。とてつもない量。
正直、めちゃくちゃ感心しましたね。

“おばあちゃん疲れてないかな?夜はちゃんと眠ってほしいな…。”

とちょっと心配に。

が、しかし深夜も遠に回った時間。深夜2時や3時に電話が鳴り止みません…。
どうも、母国イタリアの親戚や友達が酔っ払った挙句に、時差を忘れてクリスマスメッセージや愛の言葉を伝えてくるようでした。
おばあちゃんも酔ってるので、どでかい声が響き渡ります。

“いつ寝てるんだろうか?”

と、思いながら25日。

今日は息子の家のパーティーに出かけるから準備してねと突然に朝言われました。

今日しか会えないメンバーもいるから、必ず行かなくちゃ。こんな機会は滅多にないとの事。

そこに向かって分かったのは、パーティーを渡り歩いている人もいるんだなぁと知った事。
息子さんは、オーストラリア生まれなので料理はターキーやハムなどなど。そしてBBQでした。
みんなずっとお酒飲んで食べてたので、私も頑張りました笑

ようやくおばあちゃんがのんびり出来ると思いきや、、次はお友達からクリスマスの挨拶をしたいと連絡が。

24、25日は家族と過ごす必要があったので時間が取れなかったようです。

私も来なさいと誘われて、行きました。お酒作りが趣味のお友達なので、「この子、お酒好きみたいなのよ。」とおばあちゃんが言ったら最後。なぜか試飲の嵐が始まりました笑。

ワインの度数が違うものをグラスで何種類か飲んだ後、グラッパを何種類か。そしてチョコレート味のカクテルを振る舞われ。この子美味しそうに飲んでくれるねと言われ、永遠に注がれました…。めちゃくちゃ美味しかったけど、さすがのアルコールお化けの名がある私とは言え、飲み過ぎではと少々不安に。
飲み過ぎたせいで、その夜は脳が覚醒して一睡もできませんでした笑。

流石におばあちゃんも寝不足と、飲み過ぎで頭痛が。次の日には昼は寝てるわみたいになりました。

おばあちゃんは、しかし興奮気味で、(酔ってたからか?笑)

「ミナ!ミーナ!早くシティーに行ってくるといいわ!!1年のうちで大セールだから!!!私の息子達もいつも街に出てセールに行くのよ!いってらっしゃい!!」

と何度も言われました。

私は、よく分かっていなかったので“そんなすごいのか?まあ見てこよう”と思い、バスでパースまで。

すると、街はボクシングデーセール。まあ、簡単に言えば年末の売り尽くしなんでしょうけど。百貨店なんかに人がごった返していました。

興奮状態の人。
楽しそうな人。
買い物やんなっちゃうなぁみたいな人。
顔色が青い人(2日酔い?)。

いろんな人達が、街に溢れていました。

へえ。昔よく連れてかれた新年の福袋のデパートとちょっと雰囲気が被るなぁと。

そうこうしてたら、怒涛の24、25、26日が終わりました。

私の感想は、

“へええ、、なんか日本の典型的な年末やお正月に似てるな。”

との事でした。

ホストマザーのおばあちゃんにいろいろ話し、その後尋ねたら、キリスト教の人は日本の初詣みたいにミサに行く人も多いよとの事。

彼女は、いつも混んでいない新年に行くとの事でした。

本当のクリスマスは1月7日だからと色々話してくれました。

この怒涛の24、25、26日が終わると大晦日までは、日常が戻ってくる。
そして、一旦新年を祝うと1月2日にはまた日常が戻る。

休み取ってる人以外は結構慌ただしいなぁという印象を抱きました。

クリスマスツリーが新年過ぎてもずっと飾ってあるままなのも、本来のクリスマスが1月説がある事から考えると納得しましたね。

日本のクリスマスとはだいぶ違って、宗教色が強い家もある。そして、家族が集まる伝統的なお正月みたいな雰囲気があるのがクリスマスなんだなぁと思い非常に興味深い経験でした。

所変われば、行事がこうも変わるんだなって。

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