25歳以上の女子には学生ビザがおりないって本当ですか?

アメリカへ語学留学と目標が定まった。今度こそは遊学ではなく留学して英語を話せるようになろう。プランがはっきりしてくると悲しいとか寂しいとか感じる時間が少なくなっていった。そんなことを感じている暇はない。こうと決めたらがんがん進んでいくタイプなのだ。

勢いに乗って情報収集していた矢先、恐ろしい噂を耳にした。

アメリカ大使館は25歳以上の女子に学生ビザを出したがらない。なぜならアメリカで結婚相手を見つけて定住してしまう可能性があるから。

というものだった。

留学相談センターに問い合わせてみると、大学院の入学許可があるのに学生ビザがおりなくて留学を断念した女子のケースがあるとのこと。

とくに30歳超えちゃうと難しいですね。

と留学カウンセラーは付け足した。

とんでもない性差別と年齢差別である。どうして男子には当てはまらないのか。男子だって結婚相手を見つけて定住するかもしれないじゃないか。

結局のところ私も最終的には留学のあと定住しちゃったけど、グリーンカード(アメリカ永住権)は会社からサポートしてもらった。

私のまわりでは結婚でグリーンカードを取得した女子はひとりだけ。その後家族で日本に戻って定住している。日本人ではないけど妻からカードを取得した男子は2人いる。彼らは今でもアメリカ在住だ。

ネットがなかったときだから噂がどこででたとか、実情なども限られた情報源から集めるしかなかった。でも留学カウンセラーによると本当のことらしい。

留学を達成するためにはいくつものチャレンジがあった。

家族の説得や、お金や、語学学校からの許可、許可がでたら学生ビザを申請し、最終的には住む場所を決めなくてはならない。お金は大きな問題だったけど、足りなければ作ることができる。でもアメリカ大使館の意向を変えることはできない。学生ビザの問題はでっかい壁になって留学達成への道をふさいでしまったかのようにみえた。

とはいってもあきらめるわけにはいかない。学生ビザがないと3か月で帰国しなければならない。絶対に必要だ。

まず留学先を英語学校のをELSランゲージセンターに決めた。友達が大学に留学する前に通っていたところなので信用できる。ウエブでみたらいまはアメリカだけではなくオーストラリアやインドまで広がっているみたいだ。

全米各地に教室があるが行き先はサンフランシスコ郊外の街に決めた。入学申し込みをして入学許可が下りるのをまつ。高校の内申書とかめんどうなものは提出しなくてもよかった。でも正規の教育機関なので学生ビザの申請ができる。街中にある会話教室みたいなとこだと学生ビザの申請ができないところも多い。

入学許可証が届いてすぐにアメリカ大使館に出向いた。何やら用意しなければならない書類があったと思うが、速攻で手配した。

思いっきり緊張した。離婚届は出ていなかったので書類上では既婚だった。既婚だから大丈夫かな。アメリカで結婚相手を探すリスクは少ないし。でも夫を残して一人で留学なんて変だと怪しまれたらどうしようとかしょうもないことを考えてナーバスになっていた。

結果的にはビザは出た。

既婚だったからすんなりビザが出たのかどうかは謎だ。でも1年分しか出なかった。通常はもっと長い期間で出るはずなのでちょっと残念だった。でも出てしまえばこちらのもんだ。滞在期間が伸びることになったら向こうで延長申請すればいいのだ。

ポンっとパスポートに押された学生ビザ。これでアメリカに行けるんだ。別居することになって初めて心の底からうれしいと感じた瞬間だった。




  



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