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アニムス

深層心理学者であるカールGユングの夫人であるカール・エンマは男性の中の女性像をアニマ、女性の中の男性像をアニムスと説きました。
女性がこの世に性を受けてから、女らしさを身につけていく反面でアニムスは無意識の中で少しずつ力を持ち、その影響を女性の自我として与えるようになります。
アニムスの力が大きくなると女性は自分の意見を絶対的だとみなし、「~すべきだ!」とか「~すべきである!」と自分の正しさを主張していきますが、その主張は一般的には合っているかもしれないけどこの瞬間の効果性にそぐわないことがほとんどです。この時にいくら他の意見を述べても、受け入れることはなくアニムスの正義を曲げることはできません。
更年期は、アニムスを自分の中に存在するものとして常に語りかける必要があります。内なる男女が仲良く手を取り合えているのかを内観し、その性質を磨くことに努めると第三の性の道が開かれます。
そのための課題を次の三つあげますね(๑˃̵ᴗ˂̵)

〇母性の結合

ーーーー母の影響力ほど強いものはありません。子供の力を信じる大きな器と慈しみの心、その反対に言う通りにさせようと支配的な心を持つ母の要素はアニムスと和解することで自己実現が成されるようになります。更年期まで生きた女性にとって内面を知ることは命をかけるほどに辛くて苦しいことですがこの苦難を超えた時から高い自我へと引き上げられ創造的に生きることができる!産む性質は辛さと幸せの狭間でらせんのように進んで行きます。陣痛に耐える過程は神通力を受け取る過程と似ていますね。

〇両極を受け入れる

ーーーーアニムスのもっとも重要な現れ方は判断です。この判断に逆らったものは、容赦なく切る!
この論理立てた文言で相手を言いくるめた言葉の刃は、いずれは自分自身に戻ってくるので身も心もを切り刻まれるような苦しみ、痛みを被ります。融通の利かないアニムスには、知識と経験、平等、人権が後ろ盾され、行動も感情も未熟ですから乗り越えるためには辛い経験は必須ですね。
女性は健康的な思考や判断として活動をしない限り、決して本当の思考ではありません。夢や幻、恐れの狭間にある未発達な精神ですから、その判断が確信になるように両刃の剣、両極性を理解し、受け入れることが必要です。

○執着の手放し

ーーーー肉体は生理的に機能が低下して、循環や代謝機能が衰えてきます。どんなに水分を摂っても体に吸収しなければ肌の弾力は失われ皺ができます。その表面上の変化に抗うと実は内面での老化が着々と進んでいくのです。
見えませんが…。
表面にこだわるほど、誰かと比べたり、他人を羨んだりしながら内面での闘いがネガティブな波動となり細胞は傷つけられてしまう…。
それでは真実の美しさとは、一体なんでしょう。
女性がアニムスに立ち向かった時に克服しなければならないのは自信欠如。「私は美しくなければならない」というコンプレックス。
女性が女性であるためには魂と肉体をひとつにする必要があるのです。
もっとも美しい姿とは、醜さ、老い、悪すべてを受け入れ、高く広い所から見上げられる在り方にあります。もっと言うと、その瞬間に一番効果的に物事を判断して進めていける能力、魔女のような力のある女性です。
本来、更年期とはこのような時期なのですが様々な情報洗脳により見えなくなっているのです。
心が透明で清らかであれば外見の皺やたるみも光に反射され影となる仕組。必要のない自我や欲求を手放すとアニムスの肯定的な力が発揮できます。
アニムスに呑み込まれないうちに本来の使命に気づきましょう!

ーーーー私たちの分離する力はとても恐ろしい方向に向かいますが、一度破滅することでの気づくこともたくさんあります。私たちの命は男性の女性の共同力に基づいているのですから、個人の内側でも同じことが起こり得ます。この対立を結合することが、健康な生き方であり、病気の予防につながると考えています。




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