就活「3年で新卒の3割離職」が解消されない背景 〜記事を読んでみて〜

厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」によると、直近20年では、ほぼすべての年度卒が30%を超えている。最も高いのが2004年度卒で、36.6%、唯一30%を切ったのはリーマンショック直後の2009年卒の28.8%だった。

記事にも記載されている通り、確かに「キャリア教育」も重要かもしれません。
僕が思っているのは、企業側と学生側の本音を出し合う就職活動が必要だと思っています。
今までの就活はお互いに、いいところを伝え合う就活でしたが、これからはわるいところ=受け入れてもらわないといけないところを正直に話すことが大事なんじゃないかなと。

この前、ある企業さんと学生さんの素を見せ合ったやり取りをみてとても感動しましたので、共有します。

企業さんは300名規模のITベンチャー。
学生さんは早慶上智クラスで学歴だけでなく、主体性も高く優秀。

まず、最初の接触では「個別面談」を実施し、お互いの相互理解を深める場を用意されました。
そこで企業さんは、いいところだけでなく、受け入れてもらわないといけないことも伝えました。結構厳しいことも。(残業月60時間を超えることもある など)
このことを伝えると、学生さんの反応は良くありませんでした。
しかし、選考には進んでくれるとのことで、選考に参加いただき、無事2次面接を通過し、最終面接にご案内されました。

そこで学生さんからとあるメッセージが。


「僕、精神疾患なんです。」

面談や面接では全くその気を感じることがなかったみたいで、企業さんはとても驚かれました。
学生さんはメッセージを続けます。

「精神疾患の学生はさすがに御社では採用していただけないですよね?
わかってます。黙っていようと思っていたんですが、あまりにも僕に真面目に誠実に向き合ってくださるので、僕もちゃんと向き合わないといけないなと思い、打ち明けました。ここまで選考に進めて御社のことを知れて、好きになれてとてもよかったです。このことでご縁がなくなっても、僕は後悔しません。今までありがとうございました。」

僕はこの時点泣きました。
企業さんの誠実な対応が学生さんの心の扉を開けたんだなって。

企業さんは学生さんのメッセージに即レスで返されていました。

「病気のこと打ち明けてくださり、ありがとうございます。ただ病気を抱えていようと、私たちはあなたを高く評価していますし、あなたとともに働きたいと思っています。
ぜひ最終面接に参加いただき、内定をゲットして来年からご一緒に働きたいと思っています。」

また僕は泣きました。
結果、その学生さんはその企業さんに入社することが決まりました。

極端な例かも知れませんが、相互理解を深めることで、こんな素敵な関係を築くことができるんだなと。

企業さん側も学生さん側も、お互いのいいところ+受け入れてもらわないといけなところをしっかり伝える、それがお互い幸せになれる最大のポイントなんじゃないかなって思います。

以上、拙い文章を最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

【補足】
読んで感じたのが、データを違う切り口でみて本当にこれが正しいのか?これであっているのか?という視点を欠かさずに分析されているなと感じました。
この前、ちょうど「FACTFULLNESS」を読んだところだったので、改めて時本当にこのデータは正しいのか?算出方法が自分の思い込みになっていないか?をしっかり考えられていますね。
「新卒採用で入社した方が3年以内に3割離職している」というデータに対して、切り口はどうなのか?業界は?規模は?職種は?
だからこそ、データから導き出した仮説に納得感があるなと感じます。


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