トランス女性は周りの人たちからどう見えているか
こんにちは。
トランス女性の人たちは、ホルモン治療開始時の
①「誰から見ても男性にしか見えない」というスタートから、
②「初対面の人には女性と認識されるが、元々の知り合いからは男性にしか見えない」という時期を経て、
③「元々の性別を知っている人にもまあまあ違和感なく女性に見えてくる」という見た目に変わっていきます。
この「初対面の人からは女性に見える」と「元々の性別を知っている人にも違和感なく女性に見えてくる」の間にはものすごい隔たりがあるんですよね。
初対面の人に女性と認識されるのは意外と困難なことではないみたいです。
自分のことと置き換えてみても、日々の日常で初対面の人とあいさつする、その度に「この人は女性に見えるしスカートもはいてるけど、男性かもしれないぞ」なんていちいち考えもしないですしね。
でも今までの性別を知っていたらそうはいきません。いくら顔が女性らしくなってきても、体格に男性らしさが無くなってスカートをはいていても、なかなか昔の面影を払拭するものではありません。人間は慣れる生きものですが、ものすごーく時間がかかります。
なので、たとえ法的に問題が無かったとしても、職場でずっと一緒に働いていたトランス女性が女性トイレに入ってくることには抵抗感を覚えるのは当然だと思います。
元々知り合いだった場合は、法的にどうのというよりも、それまでの仲の良さや信頼関係のほうが重要かもしれません。
そしてこれが、家族となるともっと時間がかかります。
外出先で女性として認識されている元夫を見て、なんで周りの人たちは元夫を女性だと思っているのか、ほんとに不思議で仕方ありませんでした笑。
家族だとどうしても客観的に見れないんですよね。
でも元夫が他人からはどう見えているかの移り変わりは実感していました。
都心の人って、元夫がまだ正直男性に見える微妙な時期でも、女性として扱ってくれるんですよね!
慣れてるのか、優しさなのか、無関心なのか、ほとんど誰も振り返ったりしません。
しかし郊外や田舎に行くと、お土産屋さんですれ違った人に5度見くらいされたり、コンビニに入ったら10代の少年がびっくりして、外にいた友達や家族も呼んで大勢で元夫を見物しに戻ってきたこともありました笑。
私も、元夫がトランスジェンダーになる前まではしょっしゅう一緒に買い物にいったり旅行に行ったりしていましたが、体の変化の途中だった頃は一緒に出かけることがつらくて、めっきり一緒に買い物や外食、旅行することも無くなっていきました。
再び一緒に外で会っても抵抗がなくなったのは離婚した後だと思います。
トランスジェンダーの人たちは、断然都心に住んだほうが生きやすいと思います。近所の方たちともほとんど関わり合いがないので、元夫も近所の方の目を気にすることもなく性別移行をしていきました。
これからの時代はどの地域に住んでいようと、都心の人たちのような振舞いが求められていくのだとは思いますが。遠くない未来には、コンビニの少年のような反応をする人はいなくなるのかもしれませんね。
ですが私としては、その5度見した人や少年の反応こそが素直な心の内だよなあ。もちろん優しさもあるけど、あまりに今って周りの人たちに無関心かもしれないよなあ、と思った出来事でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?