見出し画像

『よもやま歴史風土記』(本郷真紹・著/法藏館)

noteで、私がイラストを描いた仕事を記事にするのは
関わったすべての仕事を紹介するわけではないので
なるべく控えてはいるのですが
とても自分らしい絵が描けた装画の書籍になったので紹介します。

『よもやま歴史風土記』(本郷真紹・著/法藏館)

こちらの書籍は
著者が長年勤務された大学のキャンパスが所在している地域の古代史を
よもやま話を交えて書かれたものです。

装丁家から仕事を依頼されたときに
一応ゲラ原稿は渡されましたが
その内容を理解して絵にすることよりも
装丁家は、私の大胆に端折った絵を期待していて
しかも
書影では帯を外していますが
帯が巻かれてあると
人物の大きな頭しか覗いておらず
「これは何だろう?」
と思わせたい……との依頼でした。
なんやろか?と思わせて、そして本を手に取らす作戦ちゃうかな。
で、手に取って帯を外すと
表1から背、表4にかけて、ほけっと黄昏れる男が横たわっています。

こういう、だらぁ〜とした絵を描くの、大好き。

髪も髭も3本で省略。

ちなみに
こちらの版元の『法藏館』は
京都にある創業嘉永3年(ウィキペディアによると)の老舗出版社で
社屋の裏手には古い版木を所蔵する蔵があって
以前、その蔵の中や古い版木などを見せていただいたことがあります。
経本の版木などは
まぁ、漢字がいっぱい。文字いっぱい。
あの文字を板に一つ一つ彫ったかと思うと
私だったらぜったい手が滑って
「あああああぁぁ!」ってなるだろうなぁと思いました。

『よもやま歴史風土記』は
2024年4月25日発売です。

この記事が参加している募集

仕事について話そう