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おせちは私が好きなものを

おせち料理は母が作るものと思っていました。
それは結婚してからも同じで、実家に行けば昔どおりの慣れた味がサッと出てくる。わざわざ自分で作らなくてもよかったわけです。

そして、実家のおせちは、父のためのおせちでした。

婚家の義母はおせちを作る人ではなくて、同居していた時は夫が卵焼きを作り、蒲鉾を買うくらい。私が煮物を多めに作り、あとは実家の母が作ったきんとん、なます、昆布巻き、黒豆、数の子、きんぴら、煮物などを持ち帰って食べていました。

お雑煮だけは元旦に名古屋風のものを義母か夫が作り、2日は私が実家の関東風を作っていました。
でも、私がもち菜とかつお節だけの名古屋風に馴染めなくて、実家のお雑煮を作ることが増えていきました。
年に1日か2日だけ、20回以上は作ってきたわけです。

結婚してからのおせちは、はじめは夫のため、息子が生まれてからは、息子のためのおせちだったと思います。
彼のルーツの半分でもある北海道の食を伝えたかった。
あと半分は夫が伝えてくれたと思います。

実家のお雑煮(関東風)

2021年は母が実家を出たので、おせちを作れなくなり、人生ではじめて市販のおせち料理を注文しました。
それは豪華で、よそいきのお料理。

母のためのおせちでした。


そうして迎えた、2022年の年末は
さて、おせちをどうするか。
少し考えて、心に浮かんだのは

私の好きなおせちを作りたい。
完璧じゃなくても、できることから、少しずつでも。


そして作ったのは、この3品。

栗きんとんと、黒豆と、紅白なます。
他にも好きなおせち料理があります。
だけど無理せず、できることから。

人のためじゃなく、私のために
私が本当にやりたいこと、よろこんで、満足できることをする。

私がいちばん忘れがちなことだけど

それが大事。
いちばん大事。

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