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小説・ショートストーリー【作品集】

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幻想とか奇想とか。だいたい2000字以下のお話。
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記事一覧

ベッドロス (ショートストーリー)

フラッシュフィクション専門の同人ペーパー 「CALL Magazine」 に寄稿した「ベッドロス」を公開い…

石原 三日月
3か月前
40

鳩の図書館(ショートストーリー)

昨年の「文学フリマ東京37」にて頒布された『鳩のおとむらい 鳩ほがらかアンソロジー』(発行…

石原 三日月
3か月前
45

舞塔会の月(ショートストーリー)

 舞塔会の月  その鉄塔は丘の中腹に立っていて、家から伸びた坂道の途中、こんもりした樹々…

石原 三日月
4か月前
27

怪談箪笥 (ショートストーリー)

昨年、Gakkenより刊行された短編アンソロジー『3分間のまどろみ カプセルストーリー 青』収録…

石原 三日月
4か月前
47

MUSEUM (掌編)

そのお忘れものでしたら、どうぞこちらへ。 ええ、そのまま置いてございます。 きっと取りにい…

石原 三日月
9か月前
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ほしししのほし (短編童話)

森でみんなと遊ぶのがつまらなかったので、ルルはひとりでずんずん歩いていました。 みんなは…

石原 三日月
10か月前
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ルースケース (ショートショート)

明日はじめて海外出張へ旅立つ妻が、スーツケースを二つ買って来た。 「なんで二個も?」 「ルースケースも古くなってたから」 「ルースケース?」 「ああ、あなたはいつも出掛ける側だったから知らないのね。ルースケースは留守番するほうが使うの」 片方を僕に差し出した。 「は?留守番が何を入れるんだ?」 「自分で考えてよ。子供じゃあるまいし」 その言い方にムッとしながら、僕はスーツ……じゃない、ルースケースを開けた。 いきなり、ヨボヨボの老人が飛び出した。 驚いて叫

秋の落としもの (150字ショートショート)

朝の参道に、なにか白い欠片が落ちていた。 かき氷の容器だろうか。 それとも誰かが落とした…

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自由研究 (150字ショートショート)

夏の自由研究で博物館に来てみると、クラスのテルとララもいた。 「君たちも夏の自由研究?…

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奇跡を撃て (ちくま800字文学賞応募作)

 今年は数十年周期で訪れる、〈奇跡〉の大繁殖の年だ。  私は明け方に緊急招集されて、こ…

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参勤交代ミルキーウェイ(ショートショート)

西暦二〇〇二〇年。  天の川は星の集まりなどではなく、宇宙武士の参勤交代の列だというこ…

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