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人道支援ロジスティクスに関する覚え書き

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人道支援ロジスティクスについてのアイディアのメモです.
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ここが変だよ災害物流,なぜ,毎度支援物資が避難所に届かないのか?

人道支援ロジスティクス(災害物流)について,従来法の問題点と新たな提案という講演のスライドの一部を解説しました.スライドや論文は https://www.logopt.com/kubomikio/research/ の人道支援ロジスティクスのところに置いてあります.
#災害物流 #人道支援ロジスティクス

費用対効果

最適化プロジェクトでどのような手法がいいかを聞かれることが多い.これに答えるには,対象とする問題で,最適化を適用したときに得られる費用削減を推定する必要がある.

最適化のソルバーと開発の労力もピンキリであり,費用の削減が大きければ,高価なソルバーを駆使したソリューションが推奨される.

一方,予算もなく,削減可能な費用の推定値も微々たるものの場合には,現状の勘と経験による方法が最適になる,

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DX for Univ.

最近DXという言葉が流行しているようだ.大学もDXをすすめてほしいので,現状と改善方法についてメモっておく.

メイルの添付で資料を送ってくる.これはやめたほうが良い.特に,秘密の資料をパスワード付きで送ってきて,次のメイルでパスワードを送るのはセキュリティ上は無意味だ.わざわざ解凍してパスワードを入れる手間が極めて面倒だ.解決法はDropBoxなどを使うことだが,共有の権限について理解していない

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移動時間と配送計画

サプライ・チェインの諸問題に対しては、地点間の移動時間・距離・費用を算出する必要があることがままある。

Google Mapは高い。無料だとOpenStreetMapのOSRMが定番だが、使いにくい。

調べてみたらopentouteserviceなるものを見つけた。大学発らしい。

軽く使ってみた。地図描画はfoliumを使う。両方ともpipで入る。

import openrouteserv

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新技術によるサプライ・チェイン改革

新技術によるサプライ・チェイン改革

講義で学生さんが色々と意見をくれた新技術とサプライ・チェインの関係について外部ブログにまとめてみました.

ビデオとかもありますので,新技術についてご興味のある方はどうぞ.

コロナ禍で重要になる追加の2つの最適化モデル

コロナ禍で重要になる2つの最適化問題を追加してみた.

一つは制約最適化で,実際の応用として,災害時にクラスターをなるべく起こさない,かつ感染したときに死に至る可能性が高い人を感染させないように避難所に割り当てる問題に適用している.

これは,昔やった学生同士の相性を考慮して学生寮の部屋割を決める問題の応用で,避難所やホテルの部屋への割り当てを最適化する.

もう一つは,予約の最適化だ.理論として

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コロナ禍で重要になる4つの最適化モデル

コロナは当分収まりそうにない.これを乗り越えるにはオンライン会議,オンライン講義も重要だが,企業の効率化や生き残りのためには,4つの問題が重要になると思われる.

1.シフト最適化
コロナ禍においては,人的資源(スタッフ)の適切な配置が重要性を増すと考えられます.たとえば,スーパーのレジに適切な人数を適切な時間に配置しないと,お客さんがたくさん並んでしまい,コロナへの感染危険度が増します.そのよう

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オンライン講義の問題点(と解決法)

1.資料を読ませてレポート何千字という手抜き教員が多い.これが重なるとひどいことになる.講義の不足をレポート時間で補おうという作戦なのだろう.オンラインで講義をしていた先生も,力尽きて後は課題でというパターンが多いようだ.

>これを解決するには,授業評価をして,それを教員の処遇に反映させることだ.コロナのため(?)に授業評価をしないことに決めた大学もあるようだが,意味が分からない.課題だけ出して

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オンラインスプリント

オンラインスプリント

人道支援ロジスティクス研究部会でオンラインスプリントを実施中だ.基本的に使用するツールはzoomとMIROで,あとはファシリテーターがうまく回せば,オフラインと同じようにできる(懇談会は別だが).

やりかたがこちらにまとめてある.

昔のスプリントと違って,2日で終わるようだ.2日なら忙しい人達でも実施できるので,今後はいろいろな場面で使っていこう.

コロナ+災害のためのアプリ開発

コロナ+災害のためのアプリ開発

とある研究部会でSPRINTを実施した.途中までだが,上のようなマップが得られた.

実際に,感染者がいる病院やホテル(もしくは自宅待機している感染者)が被災したら大変なので,事前に移送を救急車に限定しないでできるような法律の変更も必要だ.大型バスに完全防護した運転手を載せて移送しないと,現在の人数をまかなうことはできないが,たしか違法なはずだ.

この国は水だけは豊富なので,秋までには何度か水害

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講義(まだだ!まだ終わらんよ!)

オンライン講義はzoomでしているが,開始5月の連休明けからと遅かったので,まだ終わらない.上のビデオは今週の大学院での講義の一部だ.私の予定では,8月半ばだけ休みで,その後再開して,ゲストを2名呼んでやっと15回だ.

zoomでの出席のとり方だが,「アカウント管理」の「レポート」の「アクティブホスト」から、参加者をクリックしてcsvファイルをダウンロードする。学生がどこからアクセスしたかや,離

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コロナ時代の災害物流

コロナ時代の災害物流

スケジューリング学会に人道支援ロジスティクス研究部会というのがある.そこで,このテーマでSPRINTでもしてみたらどうかと画策している.

MIROでマインドマップを作成してみた.(たぶん)誰でも書き込めるので,アイディアがあれば付け足してくれると嬉しいです.

旧来の災害時の対策だと3密(密集・密閉・密接)は確実だ.こんなときに災害が発生したらどうなるかと怖がるだけではダメだし,避難所にダンボー

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ホワイトカラー改革

コロナを機会にホワイトカラーの仕事の仕方が改善していくことを期待している.

以前は,会議というと70ページくらいの資料を配布して,それを読み上げて確認していくといった非生産的なスタイルで行われていた.オンラインでそれをすると悲惨で時間の無駄ということが明らかになるので,会議資料は丸秘以外は事前に配布して,熟読しておき,会議中には読み上げをしない.

文部科学省ではクラウドファーストを推奨している

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予約の予測

コロナ後には、密を避けるために、予約による混雑の回避が必須になることを以前書いた。予約を受けるか否かには、収益管理と呼ばれるアナリティクスが重要になるが、その適用は簡単で、いわゆる線形最適化モデルで十分だ。

で開発してふと思ったのが、予約の予測の難しさだ。

ホテルの予約を例として考える。宿泊日 (check-in day)が与えられたとき、予約はそのLT日前から始まる。LTはリード時間のことで

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