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イギリスにもバスクチーズケーキがやってきた!

イギリスに来て私が恋しくなったのは、日本のちょっとしたお菓子やスイーツでした。

「イギリスの食べ物が美味しくない」っていう通説は嘘だ!と日頃から言っている私。イギリスにだって美味しい食べ物はたくさんあります。

でも、「日本のコンビニスイーツのクオリティはすごい!」という言葉には激しく賛同します。

仕事帰りについうっかりコンビニに寄ってしまった際の、デザート売り場の誘惑なんてもう... 絶対に我慢できないですよね。たった200〜300円で、トレンドをしっかりおさえた美味しそうなシュークリームやケーキが買えてしまうんですから。

イギリスのスーパーやミニスーパー(コンビニではないが、スーパーのミニバージョン)にももちろんスイーツは売っています。でもいろいろと試してみて感じるのは、日本のものとは別物だということ。

まず、ふんわり系のスイーツをほとんど見かけません。
イギリスのケーキで主流なのは、パウンドケーキのようなどっしり系の焼き菓子です。そこに、アイシングやマジパン、こってりとしたバタークリーム、ジャムをのせたようなものが多い。

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M&Sというグルメ系スーパーのキャラクター、パーシーというブタちゃんのグミがのったケーキ。こちらもトップはアイシングでしょうか。

日本のショートケーキにあたるのが、イギリスの「ヴィクトリアンスポンジ」かなと思いますが、こちらもスポンジは割と硬めで、日本のケーキに使うふわふわっとしたスポンジとは少し違います。
そのスポンジケーキにクリームとジャムがサンドされているのがヴィクトリアンスポンジです。紅茶にとてもよく合う、ぼそぼそとした食感は、これはこれでハマってしまう。

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義母がイベント毎に焼いてくれる、お手製のヴィクトリアンスポンジ。最高に美味です。

他にも...
イギリスではシュークリームのことを「プロフィットロール」と呼び、日本のプチシューのようなサイズ感。こちらもかなり生地は硬めで、日本のシュークリームでよくあるふんわりしたタイプものはなかなかみつかりません。
また、中に入っているクリームも、こちらのものはこってりしていて、日本のようなとろとろのカスタードや生クリームが溢れるほどに入っている...というものはないようです。

エクレアも同様、イギリスでもスーパーの定番スイーツですが、生地は硬めに中はこってり。上にのるのは日本のようなチョコレートコーティングではなく、アイシングが多いです。

お味の方は、好みによると思うのでここではジャッジしませんが、傾向として甘みは日本のものより強め。これはケーキ類に限った話ではなく、クッキーやアイスクリーム等でも甘党さん向けが多く感じるので、イギリスではそういった味付けが好まれている、ということでしょう。

形状や味の違いはもちろんですが、何よりも違うと感じるのが、新製品の少なさ。

いつも店頭に並んでいるのは定番品。日本の商品のように、季節によってイチゴになったり栗やお芋になったり、チョコミントになったり...というような真新しさはないんです。
強いて言うなら、バレンタインデー、クリスマス、イースター、ハロウィンには季節のパッケージを見かけますが、日本のような季節の限定品というのはあまり見たことがないように思います。

これは伝統や定番を重んじるイギリスの文化と繋がる?でしょうか。いつでも新しいものを求めてトレンドが変化する日本とは違った消費文化が、イギリスにはあるように感じています。(個人的に気になるテーマなので、また新たな発見があったら記事にしますね)

(そして、ここでやっと、タイトルにしたチーズケーキの話に入りましょう)

例えば、チーズケーキって種類が豊富でレアチーズケーキやスフレチーズケーキなどなどありますが、イギリスのスーパーで普段見かけるのは、決まってベイクドチーズケーキでした。

いつも同じものが必ず並んでいる、安心感のようなものは感じますが、そろそろ違うケーキが食べたい。そう思っていた矢先!

ついに!イギリスのスーパーでみつけたんです。バスクチーズケーキを!!!

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はやく食べたくて、急いで写真を撮りました。バスクチーズケーキ、美味しそうでしょう!笑

日本でバスクチーズケーキがブームになったのは、数年前のことだったはず。
2018年から2019年?くらいでしょうか。コンビニにもバスクチーズケーキがあって、仕事帰りに買って夜中に食べたのが美味しかったな、なんて記憶しています。
今でも日本ではきっと人気ですよね!

スペイン発祥のバスクチーズケーキが、ご近所のイギリスよりも、遠く離れた日本で先にヒットしてトレンドになっていたのもまた面白い。

お味は、イギリスのスーパーのスイーツでは珍しく、日本で食べたものにとっても似ていて、私好み。若干甘みが強いとは感じますが、許容範囲です。
お値段は、4〜6切れにカットできるサイズの丸いケーキが£5でした。これは新製品だからセール価格だったのでしょうか。今後もこのお値段だったらいいな。(Waitroseで購入しました!在英の皆さまぜひトライしてみてください!)

お味といい、スーパーで買える手軽さといい、これはコンビニスイーツと肩を並べるクオリティ。お気に入り商品が増えたことがとっても嬉しいし、これでやっとバスクチーズケーキもイギリスのお茶の間に浸透するかも...?スーパーの新たな定番品になってほしいな。

こちらの商品、「English Cheesecake Company」というチーズケーキ専門店の商品で、私は今回はじめて見ましたが、いろんな種類のチーズケーキを取り扱っているようです。

グルテンフリーやビーガン、卵不使用のチーズケーキもラインナップされていて、さすがイギリスの企業さんという感じ。

ロンドンのおしゃれなケーキ屋さんに行けば、もちろんフランス風のふわふわっとしたケーキを食べることだってできるのですが、やっぱりご近所でおいしいケーキが手軽に買えることって、大事だなぁと思うんです。
ちょっと疲れた時でも、甘いスイーツを食べると、なんだかまた頑張ろうと元気が湧いてくるので不思議です。

イギリスのスーパーのスイーツ、「違い」について書いてきましたが、これはイギリスのスーパーが劣っている、という訳では決してなく、日本とイギリスがそれぞれに違ったアプローチで独自のスイーツ文化を発展させているということ。
イギリスのスイーツは日本のスイーツとは別物だけど、これはこれで美味しいし、イギリスのティータイムに欠かせない。

でも、そんなイギリスのスイーツが、時折訪れる「シュークリームを食べたい!」という私の欲望に応えてくれるかというと、それはやはり難しい。私が求めているシュークリームと、イギリスのプロフィットロールは、やはり似て非なるもの。慣れ親しんだ日本の味への恋しさは、どうしても深まります。

イギリス生活にだいぶ慣れたとは言え、味覚は日本にいた頃のままなのかもしれません。いつかまた一時帰国したら、一番最初に目にするコンビニに駆け込んで、山のように日本のスイーツを抱えてレジに並ぶ...そんな自分の姿が目に浮かびます。笑

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