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【盗んだ原稿シリーズ】再会

某小説家がみこちゃん家に遊びに来た時に、カバンから盗んだ未発表の原稿を掲載しちゃいます
(゜0゜)

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ありふれた風景の中に、ある日異様に映る風景がまるで現実に重ね合わされたように見える時がある。

あの日の風景はまさにそれだった。

自転車の錆びついたチェーンにオイルも差さずに、音がきしむのも無視して、家から自転車で20分ほどの中学に通っていた。

多摩川の辺りを通り過ぎる時、何度もパトカーが正面からやってきた。

左手の多摩川の川べりを自転車から見下ろすと分かった。
現場検証をしている。

見下ろしながら、始業時間に間に合うように自転車をこいでいたら、浮浪者のような男とぶつかった。

正面からぶつかったので、男は歩道に倒れた。

血痕が制服についた。

午後に近くの公立学校にも警察が目撃情報を確認しに来た。
たまたま廊下ですれ違った時に、シャツに付いていた血痕を鋭い目で見られた。

「殺人事件があってね。君にも事情を聞いていいかな」

そう言われて、教頭室に連れて行かれた。

「なんでそこに血がついているの」

「いえこれは」

「だからどうして」

「知らない間についていたんです」

「そんなわけないだろう」

「正直に言いなさい」

「…ぼくがやりました」

一斉に周りの警官がばたばたとスマホの電話を始めた。

「大丈夫だ。ゆっくり話を聞くから。これから警察署で話を聞かせてくれ」

「はい」

なぜ自分がそうしたのかは分からない。
たぶん、いつかは自分の犯してきた生まれてきた罪のようなものを償いたかったんだろう。

取り調べをしたのは違う人だった。

「加賀恭一郎と言います」

まるで大人に対応するように僕に対応してくれた。

「嘘はだめだよ君」

言われた。

「今から本当の君になるために、本当のことを話してくれ」

生まれて初めて、人前で嗚咽した。

「知らないおじさんではありません」

加賀恭一郎は部下に視線を当てた。

部下の方が調書を下を向きながら、僕と視線を合わさずに書いている。

「あの血を付けていたのは、昔一緒に住んでいた僕の父親です」

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嘘ですみこちゃんのオリジナルでしたー(^-^)
第十三回目は! 東野圭吾でしたー


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