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旦那の結婚指輪を手放した話

ミニマリストに憧れている。
引越しばかりの人生だったから、物は出来るだけ少なく生きてきたつもりでも、引越す度に処分する物の量が増えていく。

娘が生まれてから、自分の物はほとんど捨ててしまった。ヘアアイロン、ミシン、華奢でかわいいピアスやネックレスも出来ないし、両手が空くようにと娘のものを入れて運ぶクセがつき、可愛いショルダーバッグから、肩に食い込まないリュックを選ぶようになった。危ないから部屋に置けないものは、別の部屋にどんどん移動して行った。
守りたいのは娘だから。

リビングには、娘のおもちゃが増えていく。
引越しの度に全てそれを処分できたから、どれほどの物が私の生活を助けてくれただろうかを考えると、感謝の気持ちが湧いてくるが、娘が中学生になった今も、アクセサリーを身につけたりするクセがすっかり消えてしまった事に気づいた。旦那と結婚する時に買った指輪は、「離婚した訳ではないから」と思い、いつも着けてはいるが、先日以前住んでいた場所の親友のところへ遊びに行かせてもらい話をした時に、『これから先の未来を考えた時に、 パートナーになるような人ができたらいいね』と言ってくれた時に、何となく、もう旦那の事を「なんで私を置いて先に死んじゃったのか」と責めてしまうことなく生きられるように、夢に出てきて『タイ人とこっちで結婚したから、俺。みこも楽しく生きればいいから』と言ったのかもしれないなぁ…と思い、結婚指輪はもう手放してみる決断をした。
指輪がなくても、別に楽しかった結婚生活の記憶は消えて無くなる訳ではないし。

買取専門店を調べて持っていくと、想像より高く買い取ってくれた。このお金で旦那の食べたかったものを写真の前に置いてあげよう。見せびらかしたら香りにつられてきっとつまみ食いしに来るに違いない。

数日後、買取専門店からハガキが来て、宝石がまだあれば、2割増で買い取ってくれるとの事。そういえば母は宝石持ってたような。
母に事の次第を話すと、もう歳をとって遠くに旅行も行けないし、着けていく場所もない。娘や孫にあげようにもデザインやサイズが合わないから売りたいとの事。
これ頼むわと言われたアクセサリーがまぁ、次から次へと出てくる。

母は自分のお小遣いをせっせと貯めてアクセサリーを買うのが1番のご褒美で楽しみだったそうだ。父のボーナスが出た時にねだったものは、ネックレス。
人生のお楽しみをアクセサリーという『物質』に込めたんだね。

私はというと…旦那におねだりしたのは、転勤で縁もゆかりもない土地に引越し、旦那は1ヶ月単位で海外出張のワンオペ育児に頭がおかしくなりかけていたので、『夜に近所の喫茶店で1人でコーヒーをゆっくり飲む事』と『BUMPのライブに行く事』…『経験』だった。

母と私の考え方の違いを比べると、これからは物を所有するよりも、確実に経験する事にお金を使う時代になって行くだろう。
目指せミニマリスト!!
目指せライブ会場!!
生きている間にしか経験出来ない事は生きている間に楽しまなねぇ(ˊ˘ˋ*)


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