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コラムとエッセイの違い

TwitterやFacebookと同じように、記事を投稿する際にはnoteもハッシュタグ(#○○)を付けることができる。最近、私はこのハッシュタグで悩んだことがあった。

それは「コラム」と「エッセイ」の違い。これが分からず、書いた記事にハッシュタグをどう付けたらいいか迷ってしまったのだ。


コラムとエッセイの基準とは?

これまで私が持っていたイメージは、コラムは雑誌の一コマに載せられている誰かの意見。エッセイは作家さんが切り取った日常を、小説のようにまとめたもの。そんな曖昧なものだった。

だから、いざ自分が書いた記事にハッシュタグを付けるとなった時に「これはコラムなのか、エッセイなのか」分からなくなってしまった。そこでネットでいろいろ調べてみたところ、note上で同じ話題に触れている方を見つけた。

嘉島さんのnoteには、以下のように書かれていた。

「コラムは批評を書く人による批評未満のもの。事実やロジックの組み立てが重要。エッセイはフィクションを書く人による文学未満のもの。情報よりも追憶を誘うことが魅力」

自分の意見と似ている部分があってほっとしたのと同時に、さらに深く違いが掘り下げられていて、大いに参考になった記事だった。

けれど、まだ腑に落ちていない点も発見できた。それは、コラムとエッセイの「形式」や「概要」は何となく掴めたのだけれど、それを知って自分がどう使うのか決まっていないことだ。

これは例えるならパソコンに置き換えられるかもしれない。Windowsは事務的な仕事に使いやすい、Macはクリエイティブな仕事に使いやすい。なるほど特徴は理解したけれど、じゃあ自分はどう使いたいと思っているのだろうか?

……その悩みが、昨日ふと解決した。私の答えはこうだ。

コラムは「アンチテーゼや違和感」、エッセイは「共感や感情」を読者に伝えたい時に使おうと。


私が考えるコラムの使い方

まずコラムについては、そもそもコラムが「意見」を言う場所ならば、筆者は何かしらにアンチテーゼを唱えていることが多いはずだと思うのだ。

これは、Aという事象にBというアンチテーゼを唱えることはもちろん、Aに共感するCという意見を言いたい時も(結局はBにアンチテーゼを唱えていることが多いはずなので)同様だ。

そもそも「共感」だけなら、わざわざコーナーを設ける必然性がないと感じるし、その筋の専門家ならともかく、知らない人の称賛意見をわざわざ人が読もうと思えるのかも疑問に思う。(読むとしたら、世の中に称賛意見を言う人がよっぽど少ない時だろう)

だから私はコラムを「アンチテーゼ」や「違和感」を唱える時に使おうと思う。ちなみに「違和感」というのは、ポジティブ・ネガティブを問わず自分の中で矛盾があったこと、またはその矛盾が解決したときのことも含もうと思っている。


私が考えるエッセイの使い方

そしてエッセイは、考えてみれば小説やマンガと似たようなところがあり、主人公の感情に共感できないと、面白いと思えないはずなのだ。

例え、読者の現状とかけ離れたストーリーであっても、描写を鮮明にすることで物語の疑似体験ができ、読者は主人公になりきって物語を泳ぐことができる。逆にどんな身近なストーリーでも、主人公に共感できなければ物語が読み進められることはないだろう。

だから、エッセイというのは「共感」してもらいたい時に相性がいいし、筆者の「感情」を表現するのにも適している。ちなみに一般的にエッセイというのはノンフィクションを題材にしていることが多いみたいなので、創作が大半を占める時は「小説」または「短編小説」というくくりにした方がしっくりくるかもしれないとも思っている。

(余談だけれど、ノンフィクションとは「事実を基にして作られた作品」のことを指していて、多少創作が混じった物語でもノンフィクションと呼べることを最近知った)


けれど固定観念に縛られずに

こんな風にコラムとエッセイの基準、そしてその答えを自分なりに考えてみたけれど、同時にいくつか疑問が浮かんでくる。

「では共感を得たいときや感情を表現したいときに、コラムは適さないのか」「アンチテーゼや違和感を、エッセイの中で唱えてはいけないのか」

もちろん、そんなことはないと思う。私が書いたことは、あくまで現時点の私が「これなら書きやすいかもしれない」「読者に届きやすいかもしれない」と思っていることであって、これが全てではない。

Windowsにもクリエイティブな作業ができるソフトは沢山あるし、Macだって事務的な作業ができるソフトはしっかりと含まれている。それと同じように、とりあえずそれぞれの基準や概要を知って、使ってみて、あとで自分が使いやすいようにカスタマイズすればいいのだ。

だから私も、とりあえずこの答えを基準に執筆しようとは思っているけれども、今後もし面白いアイディアが浮かんだら随時カスタマイズしてみようと思っている。


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