見出し画像

大事なのは 自分の才能を冷静に見極めること。そして見極めたなら それを信じること。

中島らも/小説家

信頼できる人とは

 人の心と向き合う仕事をしているのもありますが、僕の生活においては信頼を得ることが重要です。

 いつも優しいことを言う人と、時に耳障りな事実を指摘する人。

 どちらが信用できるかと言うと、耳障りな事実を指摘してくれる人。と考えています。

 というのも、強い疑心暗鬼に囚われた人にとって、日頃優しいことだけを言う人の言葉は信用できないからです。

人の苦労を代わってあげることはできない

 私生活、仕事。人生において、どうしても向き合わなくてはいけない課題が出てくる時ある。

 “壁”と言えばわかりやすいかもしれません。

 その“壁“は、他人が壊してくれたり、肩車をして向こうに届けることができないものなんだ。

 支援をしていて、つくづくそう思いました。

どうしても朝起きられない。

やらなくちゃいけないことを先延ばしにする。

こだわりが捨てられない。

好きだった人が諦められない。

 どれも、本人が向き合い、納得することで解決できるものだと思います。

 残酷ですが、こればかりは逃げ道はありません。

 だから、どうしても向き合わなくてはいけない辛いことは、ちゃんと相手に伝えるのがお仕事だと思うんです。

 それが、就労移行支援という契約ですから。

福祉と経済は似ている

 異論はあると思いますが、これ、実は経済と同じ着眼点なんです。

“最大多数の幸福“

 これ、最大の利益追求と似てませんか?

 その時その場しのぎの優しさよりも、最終的にその方の心が一番早く安らぐ指摘が、一番傷つかない。

安らぎ=利益

 とするならば、長い目で見てその人が一番早く安らぎを得られることが、正しい支援と言えるのでは。

 また、対応が困難な方の受け入れをお断りすることも、同じ。

 『手に負えない人を残酷に見放した』と言うのはその場限りの印象で、本質は、『他の利用者さんと平等な支援を提供できるのか』という、全体に対する利益の追求という視点と考えます。

一人の価値は一人分なのか?

 その答えは十人十色。

 大切なのは、“いつも考える“と言うことかなぁと思います。

 『五人のご年配と、一人の若者。どちらかを救えば、どちらかが命を落とす』

 トリアージ的な判断をベースに、個々の倫理や正義を問う“トロッコ問題”

これを取り上げた、マイケルサンデル教授の『これからの「正義」の話をしよう』も、おそらくこう言う結論だったんじゃないのでしょうか。

『思考停止に気をつけて』と


 以前所属していた、早稲田メンタルクリニックの益田ドクターも、僕と似た意見のようです。

 ただ、この結論はいつものことなのですが…どれだけ否定されても僕の“正義“というか、好きな意見なんですが

誰かのために、誰かを見捨てる社会は、ダメなんじゃないのかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?