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学習塾を開業するも、赤字で倒産した話⑤フランチャイズ契約。そして活動が始まる。




めでたく学習塾の先生になる切符を手にした。

といっても、まぁ。

契約書にサインしてハンコ押して、

約5万円の契約金を納めただけ。

と言えば、なんともまぁカンタンな話か。


フランチャイズの契約をして、

看板を借りるというイメージ。

一応、これで自分も個人事業主ということになる。


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契約して数日後、大量のテキストや備品が届いた。

ダンボール何箱分だっただろう。

とにかく、すごい量のモノに圧倒された。


わぁ…。

これを自宅で保管&管理しなきゃいけないのか…。

(ウンザリする量だな…。)


いやいや。

そんなことない。

何を言ってるんだ。

夢と希望にあふれているではないか。


自分で自分をだましだまし納得させる。

リビングの収納棚の中身を全部出して、

教材や備品をキレイに並べて収納した。


ふー。

疲れた。


当時はまだミニマリストではなかったが、

モノの量は少なめだったので、

なんとかおさまったけれども。


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さて。

ここから、生徒さん募集へと動き出す。

まずはチラシ作りだ。

フランチャイズだから、それはまぁ、

至れり尽せりのご指導をしてくれる。


そう。

どのように動いていけばいいか。

全部マニュアルが決まっているから、

その通りにすればいいだけなのだ。

学習塾の経営が初めての自分にとって、

それはとてもありがたく、心強かった。


ただ。

お金がかかる。

チラシの料金は自腹だった。

新聞折り込みチラシ。

手配り用のチラシ。


自宅が教室になるので、

チラシには自宅の地図と住所と電話番号。

わぁ。

なんか。

小っ恥ずかしいな。


地域のみなさんに知ってもらわなければいけないのに、

それが恥ずかしいという、矛盾した感情。

恥ずかしがっている場合ではない。

生徒さんが来てくれないことには、

経営は成り立たないのだから。


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学校前でのチラシ配りも、スケジュールに入っていた。


「いつでもお手伝いに行きますよ!」

「困ったことがあったら、なんでも相談してくださいね!」


担当者さんは、いつも笑顔で感じがよく親切だった。

ありがたい。

なにかにつけ、自宅まで来てはお手伝いをしてくれた。


そしてその度に、高価な菓子折りを持ってきてくださった。

ここまでしてもらって、なんだか申し訳ないな。


(ん?なんかおかしくないか?)

とは、ならなかった。

世間知らずだったなぁ…。


(つづく)









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