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【実証】家庭用ワインセラー使ってみた

気温も少しずつ上がり始め、自宅でのワインの保管方法を検討している方も多いと思います。前回の記事ではワインセラーがなくても自宅で適切にワインを保管する方法をご紹介しました。

本記事では、長期熟成も踏まえ、ワインセラーの購入を検討している方に、わたしが実際に使ってみたワインセラーのご紹介ワインセラー購入時のヒントとなる選び方をお伝えします。


ワインセラーとは?

ワインセラーはワインを適切な状態で長期熟成させることができる貯蔵庫です。ワインクーラーと比較されることもありますが、大きな違いはワインクーラーには湿度管理設定がないことです。そのためワインをより良い品質で長期熟成するために欠かせないのが「ワインセラー」です。

ワインセラーはなぜ必要?

ワインは非常にデリケートな飲み物です。ワインを保管するためには、適切な温度や湿度、光などの条件があり、それらを備えている貯蔵庫がワインセラーなのです。1週間~1か月程度で飲みきるのであれば、冷蔵庫での保管も問題ないですが、冷蔵庫は扉を開閉する回数が多く、振動に影響を受けやすいワインにとって適切な保管環境とは言えないでしょう。またワインボトルは大きく、庫内で場所もとってしまいます。目安として、6本以上のワインのストックが増えてきた段階で、適切な保管環境を保てるワインセラーの購入を検討すると良いでしょう。

実際に使ってみたワインセラー【ペルチェ式】

初めて購入したワインセラーがこちらです。

ペルチェ式の購入ポイント

安価・静か・スタイリッシュ

冷却方法:ペルチェ式
「ペルチェ素子」と呼ばれるパソコンのCPUの冷却にも使われている半導体素子を使い電気的作用だけで冷却する仕組みのこと。電気だけで冷却するため静音性に優れている反面、電気使用料が高額になる可能性も。

メリット

静か。寝室においても全く気にならない。
ワインセラーを寝室へ設置したかったわたしにとって最適でした。実際にベットの真横に置いても音を気にしたことはまったくありませんでした。ペルチェ式のワインセラーはホテルの部屋内におかれている冷蔵庫をイメージいただくと近いかもしれません。静音性に優れていることがわかりますね。

デメリット

温度変化に弱いこと。
ペルチェ式の場合、冷却パワーが弱く外気より15℃ほどしか冷やすことができず、40度近くまで気温が上がる日本の夏には、庫内の温度が充分に下がらずにワインの適正保管温度である12~15度をはるかに超えた20度以上になってしまうことも。日中は仕事で家を離れることから冷房を消しており、夏場のワインの保管としては適切な環境が保てなかったかもしれません。リビングに設置し、通年室内の温度管理をしている場合や比較的早く飲むワインの保管においてはペルチェ式でも問題はないですが、長期熟成が必要な高級ワインの保管にはおすすめできません。

実際に使ってみたワインセラー【コンプレッサー式】

次に購入したワインセラーがこちらです。

コンプレッサー式の購入ポイント

温度管理・収納本数・長期熟成能力

冷却方法:コンプレッサー式
一般的な冷蔵庫と同じモーターを使用する冷却方式で、冷却パワーはペルチェ式と比較できないほど。冷却効果が高いことから高級なワインセラーで採用されており、消費電力が少ないのも魅力。

メリット

冷却機能が強いため夏場でも安心してワインを保管しておくことが可能。
少しずつワインの知識も増え、長期熟成のワインを選ぶこともできるようになり、安定した温度管理ができることを優先して選びました。また、庫内の上部と下部で異なる設定温度の調整ができることも魅力的でした。一般的に冷却モーターはワインセラーの下部に設置されていることから、下部のほうが冷えやすい特徴があり、シャンパンなどの泡や白ワインは下部に、上部に赤ワインを入れています。ワインの種類によってワインセラー内の温度調整をしたい方には、2温度ワイプのワインセラーがおすすめです。

デメリット

やはり「音」です。寝室に置くとやはり顕著で夜中になると冷蔵庫のような微音が気になりました。もしも、ワインセラーの設置場所の選択肢が寝室しかないという場合は、コンプレッサー式はあまりおすすめできないため、用途によって使い分けることが良いでしょう。

ワインセラーの選び方

上記でご紹介しただけでも2種類の冷却タイプがあり、たくさんあるワインセラーの中からどのワインセラーが良いか選ぶことは難しいですよね。そこで、ここに注目して選べば間違いない、というワインセラーを選ぶポイントを4つご紹介します。

1 収納本数

今保有しているワイン本数+αの収納本数がおすすめです。ワインLoverあるあるかと思いますが、気づいたらワインが増えている・・ということはありませんか? わたしも余裕ある本数のワインセラーを購入したはずが気づけばいっぱいになって、今では冷蔵庫まで浸食している状況です。「もう少し大きいものを購入しておけばよかった」と後から後悔しないように、6本セラーで検討している場合は12本セラー、12本セラーで検討している場合は18本セラーの購入を検討しましょう。

2 サイズ

実用的なものだと6~12本程ですが、ワインセラーはなかなか日常生活でなじみのない電化製品のため、大きさのイメージがしづらいですよね。ボトルは横に収納するため、ワインセラーは意外と奥行きがあることを覚えておきましょう。床面積的には、冷蔵庫を置けるほどのスペースをイメージしていただくと良いかと思います。

3 湿度管理

ワインにとって大切な湿度。最適な湿度は70%前後と言われています。湿度が低すぎると、コルクが乾燥することで固くなり縮んでしまうことから、コルクとボトルとの間に隙間ができ空気が入ってしまいます。このことから酸化をひきおこし、品質劣化につながります。特に乾燥する冬の時期は注意が必要です。逆に温度が高すぎると、コルクにカビが生える原因となり品質劣化につながりますので、どちらの調整にも必要な湿度管理が可能なワインセラーを選びましょう。

4 棚と棚とのスペース

ワインボトルのタイプは様々で、一般的にはボルドー型、ブルゴーニュ型、シャンパーニュ型の3つがあります。ワインセラーは、スリムなボルドー型が入るように基本的には設計されています。そのため、少しふくよかなシャンパーニュ型だと、棚の間に入りきらなかったり、無理やり入れてエチケット(ラベル)を傷つけてしまう危険性も。そのため、上下の棚と棚とのあいだがしっかり開いているタイプを選びましょう。

5 扉のタイプ

ワインセラーによっては、右開き、左開きの2タイプがあります。設置する場所を考慮したうえで、どちらが使いやすいかを考えて選びましょう。また、庫内が見えるガラスタイプの扉は、外からワインが見える利便性はありますが、一方で、光を通しやすいというデメリットも。日常的に光の当たりやすい部屋への設置を検討している場合は、通常扉(ガラスではなく庫内が外から見えないタイプ)を選びましょう。設置場所をしっかりと検討したうえで扉のタイプを選ぶことが大切です。

まとめ

本記事では、実際にわたしが購入したワインセラーを使ってみた感想と、それぞれのメリット・デメリット、そして、ワインセラーの特徴と選び方をご紹介しました。日本には四季があり、特に夏の時期には35度を越える夏日が続きます。ワインは温度変化に敏感な飲み物なので、年間を通して温度や湿度を一定に保つ必要があることから、温度が高くなる今の時期から少しずつワインセラーの購入を検討してみてください

自宅での保管方法についてはこちらから。


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