見出し画像

おっさんだけど、仕事辞めてアジアでブラブラするよ\(^o^)/ Vol, 64 責任

キルギス 
2023.0915 Fri

遡ること30年近く前…。
あれは確か1995年の冬だったでしょうか。友人と連れ立ち、わたしは中国へ1か月間の自由旅行に出掛けました。いわゆるバックパッカーですね。当時はほら、『深夜特急』がソッチ系学生の必読書みたいになっていましたから…。

北京から始まったわたしたちの旅。ジャッキー・チェンの映画で観たような旧市街地に興奮し、異常にデカい紫禁城やこれまた異常に長大な万里の長城にさらに大興奮! と同時に、いたるところにあるタン壺とケツ丸出しのニーハオトイレ、喰い終わった皿でタバコをもみ消す中国人の衛生観念に辟易としていたわたしたち。

アジア系、ヨーロッパ系、アメリカ系…。いろんな国のバックパッカーが口を揃えて言います。『中国行きてー!』 中国国内すべてを自由に旅する、そんな時代が来ることを切に願います。
※画像と本文は関係ありません。


なんだかんだで中国を満喫していたわたしたちが次に訪れたのは、『赤壁の戦い』で有名な長江です。長江を船で下り、船の上から“赤壁”を観る、そんな“いかにも”な観覧船に乗船しました。“赤壁”を観終わって一息ついた我々乗客。時間も時間ですし、昼飯タイムと相成りました。乗船時から目をつけていたかわいい小姐(シャオジェ=若い女性店員を指す中国語)が弁当を配っています。
「こっちの高級弁当をおれたち2人に」
などと、豚か鶏かを選ぶだけの弁当に小粋なジョークをカマし、小姐を笑わせることに成功。長江の黄土色に淀んだ流れを見ながら弁当を喰いました。
ほどなくして、喰い終わった弁当の発泡スチロール容器を回収し始めた小姐。それをじっと見つめるわたしたち。“次はどんなジョークをカマしてやろう…?” そんなことを考えていると、振り返った小姐と目が合いました。ニコリと微笑む彼女。そして次の瞬間…!
小姐は長江に水面に向かって、集めた発泡スチロールの容器をエイヤと投げ捨てたのです。
あっけにとられるわたしたち。
目を凝らし、広大な長江をよくよく観察してみると、河岸には夥しい量の白いスチロール容器が波と共にゆらゆらと揺らめいていました。

次、ポイ捨てしたら…。言わなくてもわかるよな。 by サル
※画像と本文は関係ありません。

日本を飛び出し、ベトナム→ラオス→タイ→インド→ウズベキスタン→タジキスタン→キルギスと旅を続けています。いずれの国も、目いっぱい楽しんでいます。そりゃそうです、わたしは旅行者なのですから。楽しむために訪れているのですから…。
自分の興味ある場所を訪れ、自分で選んだ安宿に泊まり、自分の脚で見つけた飯屋で飯を喰う。声を掛けられたら笑顔で「こんにちは!」 そりゃトラブルやアクシデントはありますが、不満などあろうはずがありません。
そんななか、敢えて言うなら1つ、大きな不満があります。
「ゴミ、そのへんにポイ捨てしすぎ!」

次、ポイ捨てしたら、ドーンだモウ! by 牛
※画像と本文は関係ありません。

これ、大きな問題ですよ、マジで。
街中で、道路端で、いたるところにゴミが落ちています。特にペットボトル! ペットボトルのポイ捨ては本当に多いし目立つ。しかも膨大な量です。これって景観が台無しになってしまうのです。百歩譲って街中は仕方ないとしましょう(全然仕方なくないですが)。観光地にもゴミが散乱しているのです。特にインド! 
ついこの間、パミールハイウェイをチャリで走ったのですが、道端のいたるところにペットボトルのポイ捨てがありました。贔屓目ではないと思うのですが、外国人観光客ではないはずです。わざわざ時間と金をかけてこんな辺鄙なところまで大自然を感じに来る観光客が、ゴミなどポイ捨てするはずがないですから。
ポイ捨てしているのは、地元の人々です、残念ながら。そして、わたしの見る限り、『ポイ捨て=悪いこと』という意識は、非常に遺憾ですがあまりありません、地元の人々には。

天下の往来にゴミ捨てんじゃねえよだワン。 by 犬
※画像と本文は関係ありません。

環境負荷とか、そのあたりの詳しいことはよくわかりませんし、言及するつもりもありません。定期的なゴミ収集の有無、とか行政的な内容も知りません。でも、とりあえず
『ゴミのポイ捨てはよくない!』
『ゴミはゴミ箱に!』 
このキャンペーンを大々的に行えば、それぞれの国民の意識は、少しずつでも変わっていくと思うのです。

これって、実はそこまで難しいことでもないかもしれない、その可能性はあります。なぜなら、実は“インドはめちゃくちゃトップダウンの国”と聞いたことがあるからです。いわゆる“鶴の一声”で体制がコロッと変わる、そんな可能性を秘めています。少し調べた限りでは、ウズベクもタジクも、一人の大統領が長く任期を務める傾向にあります。これも、トップダウンの傾向がある、そう捉えることができますね。
国策の1つとして『ゴミのポイ捨てを無くす!』。これって全然アリだと思うのです。
拠点ごとにゴミ処理施設を作り、ゴミ収集を定期的に行う。地元の人々にとっても街中や道端のゴミなんて無くなったほうが良いに決まっていますし、観光客のウケもまったく違ってくるでしょう。
中国でも最近は “タン吐き” や “北京ビキニ” が少なくなったと聞きます。やればできるのです、当たり前の話ですが…。

自然を愛するおっさんからの提言でした。

自然の回復力ってもちろん凄いんですけど、回復時間の単位も超ロングなんですよね。せめて自分で出したゴミくらいは自分で片づけたいもんです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?