求め過ぎない関係の心地良さ
私の彼は人気がある。
恋愛的な意味も含むのかな…?
とにかく私が知る限り、彼を悪く言う人はいない。
完璧過ぎずに抜けているところも許せてしまう。
母性本能をくすぐるタイプなんだろうな。
男としてモテると言うより、男女から人間として好かれてる感じ。
私と彼がお付き合いしてる事は共通の友人には誰にも言っていない。
今後言うつもりもない。
だから、友人から彼の話が出てくると背筋がピシッとなる。
必要以上に彼の事を私が知っていると不自然だから。
彼の話題になると、周りの人達はどれだけ彼の事を知っているかを話し始める。
私の気のせいかもしれないけど。
皆んな楽しそうに彼の話をする。
でも、そんな時は「今の彼の事を1番知っているのは私」と心に言い聞かせる。
そもそも、私は付き合ってるからと言って相手の全てを知りたいとは思わない。
知らなくて良いこともあるし。
だけど、付き合ってる人しか分からない彼の顔を知っている。
マウント取られるのが嫌いなクセに心ではそんな事を思っているって事は結局私もマウント取ってるじゃんって思う。
コッソリだからいいよね。
心の中だけは許して欲しいと思う。
優しくて繊細なキスとか。
私がしてあげると余裕無さそうにする声とか。
フェザータッチの指のソフトさとか。
私の耳から首へかけての愛撫してくれる時の息遣いの色気とか。
普段は可愛い彼がセックスの時に急に雄になるところとか。
今の彼のそういうところは私しか知らない。
逆も然りで、今の私のそういう時の顔を知るのは彼だけ。
秘密の共有は蜜の味。
でも刺激を求め過ぎて表にその気持ちを出すのはリスクが高いから、心でそっと思っておくのが丁度良い。
天然の人たらしを彼に持つのは気苦労絶えない。
でも、そんな彼のもっとずっと奥の部分を一つずつ見つけて拾い集めて愛でるのは私の特権。
彼の新しい素の部分を見つける宝探しみたいな気持ちで会うのは楽しい。
彼に関する事は楽しさとか癒しとか、あとは良いパワーを与え合う様な…。
とにかく自分が前向きな心になれる方向に気持ちを持っていきたい。
割り切ってると言ったらどこか冷めているみたいに聞こえるかもしれないけど、求め過ぎず…でも、冷めない今の関係を大切にしていきたい。
お互いにそう思えて、そのバランスを守れている事が一つの奇跡だと改めて感じる。
人生の歯車って面白い。
彼と知り合ってもう何年も経っているのに。
色んな偶然が重なって彼が私を意識した事。
全く意識していなかった私が彼を意識し始めた事。
きっと何か意味があるんだろうな。
難しい事は分からないけど、見えない何かで手繰り寄せられたご縁。
とことんその引力を信じて大切に温めていけたらいいなと思う。
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