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学校でよく見かけるナッジ3選【学校教育×行動経済学】

学校でよく見かけるナッジの一つに「選択肢のアーキテクチャ」と呼ばれるものがあります。選択肢のアーキテクチャとは、人々の行動を望ましい方へ導くための環境設計のことです。

その中でも有名な実践を3つご紹介したいと思います。そして、ナッジを身近に感じていただけたら幸いです。

◾️選択肢のアーキテクチャ

①トイレのスリッパ置き場

トイレのスリッパを置いて欲しい場所に、シールで囲いを作るというものです。実際、トイレのスリッパをどこに置いても自由ですが、「ここに置いた方がいいな」と思える環境設計を見事に作り出しています。

②学習机の床にシール

年度始め、学習机を配置する場所を決めた後、四角の床にシールを貼ったり、ペンで印をつけたりすることがあるかと思います。低学年の子どもたち向けに、清掃などで机を動かした際、元の位置に戻せるようにするためですね。誰に何を言われなくても、自然と机を元の位置に戻せる良ナッジです。

③図書室にソファを置く

最近では、ほとんどの図書室にソファのような柔らかいイスが置いてあるのではないでしょうか。ベンチャー企業のオフィスではないですが、本を読むという堅苦しいイメージを和らげ、くつろぎの空間で本を読むという魅力を訴えかけています。低学年の子だけでなく、高学年の子がゆったりと本を読むのにも適していますね。

◾️ナッジの効果を高める2つのポイント

できない子に注目するのではなく、できている子に注目する

我々大人はつい、できていない子に目を奪われ、声をかけてしまいがちです。「机がシールからずれてますよ」から「シールとぴったり、ありがとう」で十分です。

アーキテクチャの目的を共有する

できている子に注目するだけでは「へっ、別にどうでもいいし」と、できない子の複雑な気持ちを助長してしまいかねません。そこで大切なのはクラス全体で「何のためにシールを貼っているか」という目的を共有していることです。気持ちよく勉強するため、怪我をしないためなど、子どもと共に目的を考えるのもよいですね。

まとめ

皆さんの身近にある学校のナッジを紹介させていただきました。ポイントを抑えることで、より効果的に学校のナッジをお使いいただけたら幸いです。


そうじナッジ↓(これで掃除指導の悩みから救われました)

あいさつナッジ↓(ナッジの中で一番簡単かつ楽しいです)

サポートナッジ↓(課題のある子が自ら変わる、画期的なナッジです)


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