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  • 「残響のテロル」を巡る考察手帖

    ノイタミナ枠テレビアニメ「残響のテロル」に関する考察や評論のテキストをまとめています(注:視聴した人向けです)。

  • アニメの本棚

    不定期ながらも毎月一つのコラムを載せていきます。

  • 葵のゴモン

    響け!ユーフォニアム2の第8話「かぜひきラプソディー」における斎藤葵と黄前久美子のやりとりから、このアニメにおいて描かれる人間の心の動きを掘り下げます。

  • 「四月は君の嘘」次回予告の情報整理【資料】

    「四月は君の嘘」エンディング中の次回分の映像を分類した資料です。

  • ジェトン

    ジェトン(投げ銭チケット)です。テキストへの投げ銭としてこちらの「ジェトン」をご購入いただけると嬉しいです。

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アンチ・エピックス――『女のいない男たち』評

何かを喪失した男たち――あるいは「まえがき」のある短編集について今春出版された村上春樹の短編集『女のいない男たち』に出てくる「男たち」には、女が「いない」のではない。不在や非所有としての「いない」ではなく、一度は女のいた男たちの話であるから、「いなくなった」という方が、ここのニュアンスはより正確に伝わるだろう(従って賢者タイムは出てくるが、例によって魔法使いなど皆無の世界である)。 その意味で、この短編集の全体を貫いているテーマは、喪失だと言える。それぞれをこの視点から見て

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    • アオイノゴモン(3/5)――『響け!ユーフォニアム2』における機微の兆候

      (メモ) このエントリーは、TVアニメ『響け!ユーフォニアム2』についての考察の連載記事です。全5回の予定で更新は不定期、今回は第3回です。よろしければ、第1回目、第2回目からご覧ください。(なお、完結後には一つの記事にするなど手を加えるかもしれません。)   全体の構成(予定)1.妹の不平、姉の煩悶 2.フシギな笑顔の不穏な安堵 3.笑顔の逸脱 (本エントリー) (以下仮小見出し) 4.劣等感の在り処 5.葵の5モン(煩悶・疑問・注文・悶悶) 3.笑顔の逸脱 いま一度、

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      • アオイノゴモン(2/5)――『響け!ユーフォニアム2』における機微の兆候

        (メモ) このエントリーは、TVアニメ『響け!ユーフォニアム2』についての考察の連載記事です。全5回の予定で更新は不定期、今回は第2回です。第1回目はコチラですので、よろしければそちらからお付き合い下さい(なお、完結後には一つの記事にするなど手を加えるかもしれません)。    全体の構成(予定) 1.妹の不平、姉の煩悶(前回) 2.フシギな笑顔の不穏な安堵(本エントリー) (以下仮小見出し) 3.笑顔の深層 4.劣等感の生まれるところ/生みだすもの 5.葵の5モン(煩悶・疑

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        • アオイノゴモン(1/5)――『響け!ユーフォニアム2』における機微の兆候

          (メモ) このエントリーは、TVアニメ『響け!ユーフォニアム2』についての考察を連載記事にしたもので、その第1回目となります。全5回の予定で更新は不定期です。ほどほど(短め)の長さのものをコンスタントに……をテーマにコチラを書いていきます。よろしければお付き合い下さい(なお完結後には、一つの記事にするなど手を加えるかもしれません)。    全体の構成(予定) 1.妹の不平、姉の煩悶(本エントリー) 2.フシギな笑顔の不穏な安堵 (以下仮小見出し) 3.笑顔の深層 4.劣等感

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        アンチ・エピックス――『女のいない男たち』評

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          知ることを、手伝ってほしい(時に…):『聲の形』を伝えるための「入り口」まで

           なにを語るにしても、今の時代は誰かしら先人がいるものである(※1)。だから、知りたいと思う対象について、わかり易い見取り図を示してくれるのが誰かを知っていると、思索への手引きとなる。たいてい、知りたかったことから、さらに掘り下げられると同時に、周辺にどういった事柄があるのかについても明るくなるものである。  映画『聲の形』について考えを巡らすにあたって思い浮かんだ案内人は、二人のイシカワジュンだった。マンガ家のいしかわじゅんは、おもしろいマンガに、いつもその面白さがわかる

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          シークレット(エージェント)ウーマン:北宇治高校吹奏楽部のインテリジェンス

          《目次》 1.クラブ活動という社会、会社のような部活《この部分まで公開しています》 2.中間管理職の中間考査 3.中間管理職、田中あすか (1)良い雰囲気づくり/自分のペース/その場の支配 (2)直接的・間接的な指導 (3)規範の提示/規律・訓育 (4)人事評価 4.エージェント・あすか 5.シークレット・エージェント・ウーマン 1.クラブ活動という社会、会社のような部活 高校のクラブ活動は日本の社会の縮図である、なんて言っては大袈裟でしょうか。  しかし、人々が集まっ

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          夢の「ベター・ハーフ」トライアル:『君の名は。』の「もう一つの妄想」について

          目次はじめに 新海誠と「夢」のワンダーランド 入れ替わりと時間遡行が織りなす「夢」 妄想のおわり――恋愛と向き合う新章へ? なぜ めぐり逢うのかを 私たちは 誰も知らない                                ―― 中島みゆき はじめに 話題になっている『君の名は。』(新海誠監督、2016年)を観たことで、ようやく色々と面白い感想や解説・評論などにも徐々に目を通すことができるようになったわけだが、そういったことも含めて、この作品から得られる楽し

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          「必要」と「大切」の距離・断章――リサから始まる親密圏(「残響のテロル」講・改稿)

          【記】 このnoteは、下の記事をリバイズしたものです。 2年を経過したこともあり、改めて「おはなし」(あるいは講義)調へと変更しながら、より論点が明確になるよう改訂しています。旧いものはさておき、改めたものを、以前に一度ご覧になった方にも、未見の方にも、 この機会にお読み頂けると嬉しいです。 序 2014年9月25日。 『残響のテロル』最終回(第11話)放映のおよそ4時間前に、新宿の映画館で最終話特別上映会が開催されました。映画館の大きなスクリーンに最終話が上映された後に

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          EDへの入り方から選ぶアニメ5話――まどろむ教室(番外編)

          5.5-1 エンディングの多種多様性について 前回「まどろむ教室(上)――『長門有希ちゃんの消失』と特殊EDのレヴァレッジ」において、EDとりわけ一般的に「特殊ED」と呼ばれているものにはいくつかのパターンがあるのではないか? ということを検討してきました。

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          『シン・ゴジラ』における現実と虚構の仕分け会議【資料】

          『シン・ゴジラ』(2016) ――現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)。――【レジュメ(テキスト版)】 目 次 1. 先行する「現実(リアル)」――「現実」を作りだす構図の復習   2. 垣間見える「現実(リアル)」――虚構のための「現実(リアル)」 3. 期待としての「虚構」――若者への期待と、その裏側        4. 虚構であるべき「虚構」――あって欲しくないものの生前葬     5. 結びに代えて――希望について                 

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          『シン・ゴジラ』における現実と虚構の仕分け会議【資料】

          まどろむ教室(上)――『長門有希ちゃんの消失』と特殊EDのレヴァレッジ

          1.1分半(90秒)の魔法 7月になって、アニメのオープニング(OP)やエンディング(ED)について書かれた、面白いブログ記事がいくつもリリースされました(下記の参考をご参照ください)。  たった1分半という、ごく短い、限られたタイムスケールのなかで、ドラマを表現することの面白さや、あるいはそれらを生み出す作り手の個性に焦点が当てられている記事を読むと、なるほど! という発見が増えるとともに、アニメをより楽しめる見方も深まるような気がします。 (参考) ストーリー型OPのす

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          魔王の二つの答礼――『ジョーカー・ゲーム』、結城中佐と小説とアニメの間

          〈目次〉 序 「貴様……調べたな?」 1 交叉するXX(ダブル・クロス)  (1)犯人と動機  (2)狂気と陰謀 2 ねじれるXX(女性)たち  (1)入れ替わるヒロイン  (2)傷痕を残した女 3 〈死/私〉を与える――魔王の二つの答礼結 魔王の影 序 「貴様……調べたな?」 つい先頃最終回を迎えたTVアニメ『ジョーカー・ゲーム』は、その雰囲気・人物共に渋く格好も良く、まさに燻し銀の魅力を満載したまま、それを一貫して失うことなく幕を下ろすに至った。初出を小説誌『野生時代』

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          よくあるごった煮の話だ――キズナイーバー(6話)を枠物語から考える

          【投げ銭方式】 (この記事は全て無料で読めます。有料部分には文献情報が収納されていますので、コチラが気になった方はご購入の上ご確認ください。また、気に入ったり、頷いて頂けたりした際の「投げ銭」としてご購入頂くこともできます。 よろしくお願いします。) 〈目次〉 1 額縁/メタ・ストーリー 2 埋め込まれた物語の枠 3 越境する劇中劇 4 失われた枠組み/物語 5 「よくあるごった煮の話」の話 6 ろくでもない話(余談) 注記/出典情報(投げ銭チケット) 1 額縁/メタ・ス

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          スポーツの祭典の進化/神化――『コンレボ』16話における開発問題から

          1 この春、二期が始まった『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ The Last Song』(以下、略称の『コンレボ』)は、神化という元号の日本を舞台とすることで、もう一つの昭和を描きだすと同時に、その昭和から引き出しうる教訓めいたものを凝縮する形で、作品のメッセージとして強く打ち出すTVアニメである。  超人課という厚生省の管轄のもとにおかれた組織に属する面々が中心となりながらも、毎回あらたな超人たちが登場しつつ、そこで昭和の時代(=現実)にあった事件をモチーフとした

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          一年ぶりの君 ――『四月は君の嘘』に寄り添う

          また「君のいない春が来る」 有馬公正が「君のいない春が来る」とつぶやいてから、もう一年が経とうとしている。公生がピアニストとしての復活を遂げた東日本ピアノコンクールは2月18日だったから、「君」こと宮園かをりがこの世を去ってから、すでに一年以上の時が過ぎているのだ。  時が過ぎゆく中では、先ごろの SUGOI JAPAN Award 2016アニメ部門1位を『四月は君の嘘』が受賞したという嬉しい知らせもあった。このタイミングと併せて、また宮園かをりの一周忌の意味も込めて、こ

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          一年ぶりの君 ――『四月は君の嘘』に寄り添う

          赤髪の時代――その品(アイテム)が地図になる

          <目次> はじめに――クラリネス王国は、いつ、どこに? ファンタジー世界の入口 舞台の在り処 ―― ※ここで『赤髪の白雪姫』の概要・あらすじに触れます 世界をつなぐアイテム――懐中時計、本、通信手段、薬剤師 『赤髪の白雪姫』の時代――結びに代えて ――― あと(あ)がき はじめに――クラリネス王国は、いつ、どこに?『赤髪の白雪姫』はセカンドシーズンに入っても面白い。1期から登場人物たちの動きが丁寧に描かれていて、その滑らかな動きはアニメーションを心地良く味わうのに十分以上の

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