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白昼夢

コロナの影響で仕事も在宅勤務をするようになり、1ヶ月くらい家の中から出ることがなくなりました。そんな状況に立って初めて、「日常」の尊さを痛感する日々を過ごしています。


コロナもそうですが、私は誰もが体験したことがない“わからない”という恐怖が、人の心のかたちまで変えてしまうようで、そのことが一番こわいです。


どんな時も人が人であることを忘れてはいけない。
そう思いながら生きていても、テレビやネットなど色んなものから見える、聞こえて来る言葉に呑み込まれそうになることもあります。

それが苦しくなったわたしはある方法を思い付きました。頭の中はとっても自由であること。

しばらくの間、仕事時間以外はずっと布団の中にいました。頭の中の空想を歩いていました。

今流行りのどうぶつの森みたいな感じでしょうか。ここは誰もなにも怯えるものがありません。


なんて素敵な世界だろうと思っていましたが、最近ひとつ気づいたことがあります。

夜になっても寝るという感覚が無いのです。頭の中の世界でおやすみと言って布団に入る想像をして、朝が来たから起きる想像をします。

それからずっと頭の中の世界を過ごします。そしてまた寝る。また起きて、新聞配達のバイクの音で、今が深夜であることに気がつくのです。

いよいよ、布団の中にいる自分は空想してるだけなのか、夢を見てるのか本当に寝てるのかよくわからなくなりました。。空想も行きすぎると良く無いなと思い、今はなにも考えない練習をしています。


それでも人はどこかが勝手に動き出す。この前は考える代わりに夢中になって手を動かし、やすりや勾玉をつくっていました。いまは息を吐くように言葉を打っています。

人間はじっとしていられない。つくづくそう思います。変化がないように見えもそれは自分が気がついていないだけで、からだのどこかは必ず動き、生きています。

だから、他人を睨みつけることよりも

そんな自分に目を向け、少しかわいいと思い、大切にしてあげることもいまはとても大切なのかもしれません。


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