見出し画像

読書記録①そして、バトンは渡された

【そして、バトンは渡された】



幸福な食卓を読んだら、どうしてもまた瀬尾さんの小説を読みたくなって、こちらを📖
映画にもなっている話題の小説だけど、
内容も全然知らなかった
瀬尾さんの小説、あたたかくて、どんどん読み進めたくなる


森宮さんのどこかズレた会話が温かくて好き
早瀬くんのピアノが聴きたくて仕方ない!
ピアノには全然興味なくて、聴くこともないのに早瀬くんピアノが聴きたくて、
YouTubeでピアノの伴奏のものを探して流したよ笑
早瀬くんのピアノはこんなもんじゃないんだろうなって、物足りなくて聴くのやめちゃったけど笑


親ってなんなんだろう?って考えさせられて
つい、親らしくしていなければ!何かしてあげなきゃって思ってしまうけど
ただいる、ということの安心感
同じ家にいる、同じ空間にいるという意味

親らしく、親なんだから。
ということより,それ以上に
人と人として一緒にいること、共に暮らすってことが大事なことなのかなって思った


梨花さんや泉が原さん森宮さん
愛情の注ぎた方は違うけど
それぞれの親のあたたかさがたまらなかったな
みんな愛を持っている




そして、ズドンときた文章

「梨花が言ってた。優子ちゃんの母親になってから明日が二つになったって」
「明日が二つ?」
「そう。自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくるんだって。
親になるって、未来が二倍以上になることだよって。明日が二つにできるなんて、すごいと思わない?未来が倍になるなら絶対にしたいだろう。それってどこでもドア以来の発明だよな。しかも、ドラえもんは漫画で優子ちゃんは現実にいる」




自分の明日と子どもの明日。明日が2つになる。
そんな発想なんてなくて。


働いている時は
明日の日勤は忙しくないといいなぁ
疲れるのやだなぁ〜と思ったり
夜勤は何年経っても気が重かった

子どもが生まれてからは
わたしは毎日明日が怖かった
明日も子どもと2人きりか〜
何しようかな、
どうやって時間を過ごそう
イライラしたらやだな

明日もちゃんとせねば、暮らしを回していかなければ
そんな風に毎日、明日を考えていた。

明日を楽しみにしていた日ももちろんあったと思うけど
振り返って思い浮かぶ想いは、こんなイメージばかりだ。

わたしはいつも明日への不安ばかりを抱えていたんだなぁ

この文章に出会うまで
自分がそんな気持ちを抱えてるとは考えもしなかった

でも、この思い浮かべたイメージも
わたしがそれらに対するおおまかなイメージだけであって
本当は1つ1つ、場面場面でさまざまな想いを持っているのに
全体のイメージとして苦しかったとかが残ってしまいやすいんだろうな。

また後日書きたいけど
小川糸さんの とわの庭 でも
今のわたしはそんな純粋なこころを持っていなかったなぁと気付かされることが多かった


それがいい悪いというジャッジをしたいわけじゃなく
わたしはそう思っていたんだな、って知ることができる

そしてできることなら2つになった明日を
どんな明日にしよう?と
キラキラ、わくわくした気持ちで思い描きたいと思う
希望に満ち溢れた2つの明日を楽しみに眠りにつきたいと思う




時に、本を読んでいると自分との対話になる
わたしはなんでこの文章に惹かれるんだろう
わたしだったらこうする!そう思う
ってついつい考えてしまう
時にその想いを本に書き込んだり🤭



普段の生活では浮かんでこない思いも
読書をしていると自己対話することができて
わたしはそんな読書の仕方が好きだ。


 


そして、バトンは渡された  瀬尾まいこ
2024 4冊目