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教育コスト・教育リソースの重要性をすっかり忘れてしまった日本社会

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こんにちは。ササキミナコです。

色々とっ散らかっております(苦笑)ので、本日ごくごく手短に致します。

さて、現在。ネット上でも所謂マスメディアも

第二次バカッターブーム(第二次バイトテロブーム)

で、持ちきりです。

クリス松村氏のみならず、色々、各位にて考察ありかと思います。

それについての是非は今回論じません。感情的なご意見を除き、識者の方々が的を外した意見をあまり見かけないという事情もありますし、あったとしてもアタシが正面切って否定できるほどエラくもないと思いますので・・・(汗)

タイトル通りのことだけ言わせて欲しいかと。

教育コスト
教育リソース

という概念、この国はとことん軽んじていないか? と。

赤ちゃんがお母さんのおなかからオギャアオギャアと生まれてきてから、立派に独り立ちするまでに、どれだけのコストとリソースが現状かかっているか。

いや、多くの優秀かつ一人前な子どもたちを育て上げるために、家庭でも社会でもどれだけコストとリソースを割くべきか?

ハッキリ言って、ほとんどの人間がまともに考えていないのではないかと。そんな気がしてなりません。

働くお母さんが

「保育園落ちた」

と毎年悲鳴を上げる。

その保育園を東京23区で開設するにも、あちこちで反対運動が起きる。そして保育士は都市部で圧倒的に不足している。

公立の小中学校では、教員は正規職員であれ、臨時職員であれ、完全なブラック労働化している。そこに英語教育強化だ、プログラミングを必修だとか、新たにカリキュラムだけ押しつけられる。

大学に目を向けますか? 

国立大学法人の補助金はどんどん削られている現実があり、教員各位が頭を抱えている。

経済的に余裕のない学生は、日本学生支援機構から奨学金という名前のただの学生ローンを背負い、社会に出て行く、その返済に苦しむ。奨学金を借りてもなお、生活が苦しい子は、授業そっちのけでバイトに追われる。

本論の実社会に目を向けます。

一流企業と称される企業の新卒入社やら官公庁・自治体なら、内定前研修、新人研修が丁寧に行われます。しかし、新人教育にリソースかけている例って、それ位しか知りません。

それ以外の採用で門戸を叩いた人々はだいたい、OJTが中心となります。今回の

バカッター

な皆さまなんて、まさにそうかと思います。

である以上、労働現場において、あくまで要員教育や研修をOJT(On the Job Training)を前提にするとします。

彼ら、当然のこと、社会人としてわきまえてもらわないと困る常識やマナー、現在ならITリテラシーやネットリテラシー、これくらい言われなくても・・・って方が来てもらわないと困ります。

で、わきまえてもらうとしましょう。これ、ではどこでわきまえてもらうべしなのか? 家庭でしょうか? 学校でしょうか?

果たしてどこなのでしょうかと? 

家庭か?
学校か?

の二者択一となるとしましょう。読者の皆様。それを問われた場合、都合良く

家庭(しつけの範囲)で教えるべき
学校でやるべき

そして

企業の研修で徹底的に教えるべきだ

と、大人達はその場その場でたらい回しにしていないか? と思うわけです。

ネットでああだのこうだの持論を展開するのはいいので、もう一度、どこに責任の所在があるべきなのか、皆さんも良く考えてみて下さい。

結局、

「これじゃ超少子高齢化がますます進んでもやむなしだな

となりませんでしょうか?

お前の話、回りくどくてよく分からない? という方に。

先週、部下が顧客をいたく立腹させてしまいまして、アタシが直々にお邪魔して、顧客の上層部に頭を下げに行ってきました。

何が原因だったかと言いますと・・・その部下の談。

「だって、みなこさん。『安請け合いはダメ。フィービジネスなので、契約外のことをやってはならない』と仰ったじゃないですか。それに従っただけです。ですから『できません』と依頼(要請)をお断りしました。そうしたらお客さんが怒り出しちゃって・・・

と。

(業務秘匿の範囲なので)具体的な話は省略しますが、

「なんでこんな事、紋切り型にお断りするかなあ? やってあげなさいって」

と、アタシは口から出かかった。しかしです。では

「どういう依頼なら契約範囲内で対応すべきでなのか?」
「お客さんの顔色の見方を、アタシがきちんとスキルトランスファーしたか?」

この辺のサジ加減、まったく教えていないんです。理由はカンタンです。アタシプレイングマネージャーなので、研修するにもそんな工数が取れなかったから。教える時間も余裕もありません。

工数が取れない・・・顧客を立腹させてしまった以上、内部も外部も片づかないんです。アタシの完全な指導不足でしたと、事故報告書を上層部に提出するしかありません。

「あの・・・少しは要員教育の時間を下さい。そのサジ加減をレクチャーする時間を与えて下さい」

そう言ったとしても、多分すぐ改善しませんし、できません。

何故って? 結局増員しか対策ってありません。で、いざ増員するとならば、また教育コスト・教育リソースが生ずる。

さて、無事増員が叶ったとします。その増員した新人、出社初日にPCの前で

「すみません。PCの電源を入れましたが、CtrlとAltとDeleteキーを同時に押すって、何をどうしたら良いのでしょうか?」

という人が来るかも知れません。

結局、基礎も基礎のPC操作から教えなきゃならない工数が生ずる。PCが使えないと話になりませんので、その方が一人前になるのに、ヘタすると半年近くの期間を要するかもしれない。

 もしくは、一人前に育った・・・と思った途端に、どう考えても秘密保持契約や業務秘匿の範疇でしかない内容のものをスマホで動画撮影し、Instagramのストーリーに上げ、大炎上する。

言い訳は

「ストーリーならバレないと思った。研修で何にも教わってなかった」

だったとすると・・・。

明日は我が身じゃないでしょうか? 決して他人事や社会に責任をなすりつけないでください。あなたも早くとも明日、襲いかかってこない保証は微塵もない問題です。

いい加減に皆危機意識をもち、社会全体で考えないと、流石にまずい事態に来ているのではないかと、強く懸念します。

今まで付け焼き刃や対症療法だけを施してきたツケが、今見事に来ているとしか思えません。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。他にも多くの記事を執筆(現状「予定」でしかありませんが・・・)の予定です。お時間が許す範囲で拝読願えれば幸いです