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「小さな恋のうた」が、届きますように。


業界の知り合いがこぞっておすすめしてくる映画があった。

「絶対損しないから、観て」


それが、「小さな恋のうた」だった。


せっかくだしなあ、と思い、チケットを買って観に行くことにしたのはいいものの、出演する俳優さんもぼちぼち知っている程度だし、正直劇場に入る直前までそんなに乗り気じゃなくて。2時間か~、、と比較的思い足取りで席についた。

のですが。






結論からいうと、2時間、ほぼずっと泣いてた。

めちゃくちゃ良かった。

(以下ネタバレ含みます。)













簡単に説明すると、沖縄を舞台にした青春音楽映画なのだけど、ただのキラキラムービーでは決してない。モンゴル800の結成・成長物語でもない。


若さが爆発して、とめどなく溢れ、突っ走り、でも若さだけではどうにもならないことがあり、悩み、立ち止まり、ぶつかり、手を差し伸べあい、支えあい、笑って、泣いて、まっすぐに音楽をやる。純粋さが胸をうつ。そんな映画だった。あーーーーーーーーーー!本当に、良かった!


序盤はまどろっこしい場面が続いて「やっぱり失敗したかな・・・」と思っていたのだけど、ある瞬間からそれが弾けて、あとはもうずっと、あっという間だった。若い俳優が集まっているから技量的に及んでない部分もあるように見受けられたけど、それも良いように作用していたんじゃないかと感じる。


特に山田杏奈ちゃん!輝いてた。父親に、兄のギターを叩き壊されたあとの反応と爆発力はすさまじかった。あの場面の、「音楽が大切なことを教えてくれるって、お兄ちゃんから教わったんだよ!お父さんじゃない、全部お兄ちゃんから教わったんだから!」って叫ぶところは、今思い出しても胸がぎゅうってなる。


沖縄の基地問題を描いているのも、狙ってのことなんだろうけどその組み合わせ方の意外性と深刻さは非常に考えさせられるものがあった。ひと口にはいえない、難しい問題。外からみたら、ひとつの社会問題なんだろうけど、直面している中のひとからしたら、人と人のことであって、「非難する相手が違うだろ」というつぶやきは、ずしり、ときたし、大きな問題だと思った。



いやーーー、それにしても、楽曲が良いとやっぱりそれだけで涙腺を刺激される。「小さな恋のうた」も「あなたに」も、「SAYONARA DOLL」も使われ方が最強で最高だった。音楽って言葉を超えるって本気で思う。



演奏シーンはもれなく泣いてたなあ。




モンゴル800の音楽を聴いたことがあるひともないひとも、出演俳優を知っているひとも知らないひとも、そんなの関係なく伝わってほしい、と思える映画、久々の衝撃だった。


最近強い映画が多すぎてもうすぐ公開おわってしまうかもなので、(もしかしたらもう終わってるかも・・・汗)ぜひはやいうちに劇場へ観に行くことをおすすめします!!!




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